銀幕大帝α

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サバイバルファミリー

2017年11月09日 15時37分20秒 | 邦画コメディ
2017年
日本
117分
コメディ/パニック/SF
劇場公開(2017/02/11)



監督:
矢口史靖
『ロボジー』
原案:
矢口史靖
脚本:
矢口史靖
主題歌:
SHANTI『Hard Times Come Again No More』
出演:
小日向文世鈴木義之
深津絵里鈴木光恵
泉澤祐希鈴木賢司
葵わかな鈴木結衣
時任三郎斎藤敏夫
藤原紀香斎藤静子
大野拓朗斎藤涼介
志尊淳斎藤翔平
渡辺えり古田富子
宅麻伸高橋亮三
柄本明佐々木重臣
大地康雄田中善一



<ストーリー>
東京に暮らす平凡な一家、鈴木家。ある朝突然、電気を必要とするすべての物が使えなくなる。1週間経っても電気は戻らず、不自由な生活が続く中、冴えないお父さんが東京を脱出する決断をする。

電気消滅!
生き残れ、
家族!!


―感想―

ド田舎の話だけだとこじんまりとした作りだなと思うかもしれないが、この作品では人気の無い街を映したり、大勢の人々が高速道路を歩いたり、果てには機関車を走らせていたりと、大規模なロケと相当な予算を継ぎ込んでいるのが分かり、あらゆる場所でパニックが発生しているといった臨場感を見出していて、そこが凄く良い。
鈴木家の苦労と災難を軸に描いた作品だが、それだけでは終わらず、バラバラになっていた家族の絆が長旅を全員で共有する事によって次第に愛と共に深まり団結していく様が心を温めてくれる。
個人的には笑いどころが少なく感じたが、代わりに感動させられる場面が多かった様に思えた。

火を熾す為に長男が盗ってきた1本の発煙筒。
父親は意地でも使わなかった。
それがまさか違う形で役に立つとはこの時は想像にもしていなかっただろう。
濁流に飲み込まれて死んでしまったと妻と子は思い込んだまま、偶然通りかかった機関車に助けられ乗り込む。
停電するまでは社畜な父親だと毛嫌いしてきた子供達だったが、停電後の父親はどうにかして生き延びて見せようと家族の為に頑張り続ける。
その姿を何度も目にしてきただけに、車内での妻と子は父親不在の事を嘆き悲しみ意気消沈。
だが、ふと窓から外を見ると、ヘロヘロになった父親が倒れ込んだまま発煙筒を焚いて懸命に合図を送っていた。
ここのシーン、結構胸が熱くなります。
その後再会を果たした家族4人が炭で顔を真っ黒にしながら大笑いするを観ながら、例えこれまで仲が良く無くても一緒に生活してきた家族、誰一人として欠けちゃいけないんだ、失う痛みを思わぬ形で体験する事は許されないんだと、血の繋がりがあるからこその感謝を大笑いで表現させたその清々しい演出に涙腺を緩まされてしまったよ。

親切にしてくれた大地康雄の家にそのままお世話になる選択肢もあっただろう。
しかし、家族は妻の父親が居る実家を最終目的として目指していく。
ここにも、深い愛が込められている。
心配という名の愛が。
自分だけが良ければそれでいい、ではなく、身内全員が無事にいるのか、そういった思い遣りを持つ事が大切なんだと家族の考えに大きく学ばされるものがある。

普段は何不自由なく当たり前に使用している電気や機器。
けど、実際にこういう映画のような事が発生してもおかしくはない。
使いたいものが使えない。
食べたいものが食べられない。
飲みたいものが飲められない。
そんな状況に陥った時、私自身はどういった行動を取るのだろうか。
見ず知らずの人が困っていたら手を差し伸べてあげる、そういった優しさも必要だろうし、周りが皆同じ立場だとしたらアイデアを寄せ集め助け合っていくのも大事だろう。
人は一人ではない。
電気類が無くても生きていく方法は探せば幾らでもある。
その事を皆が理解して協力し合えれば自ずと道は開かれるものなのだ。
自然を馬鹿にしちゃいけない。
自然こそが天から与えられた飲食物の宝庫、なのかもね。

今の恵まれた環境に感謝はしつつ、この作品を鑑賞した後は、あれが嫌い、これはダメだという考えを改め直すのも必要かもよ。

評価:★★★★
17/11/08DVD鑑賞(新作)
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