いーなごや極楽日記

極楽(名古屋市名東区)に住みながら、当分悟りの開けそうにない一家の毎日を綴ります。
専門である病理学の啓蒙活動も。

バッティング教室

2009年04月08日 | 極楽日記

 子供たちの遊びとしてはすっかり廃れてしまった野球ですが、このままでは野球中継を見る人すら少なくなる!と奮起したのか、元プロ選手によるバッティング教室が長久手のアルペンで開催されました。極楽息子(大)もまともにボールを打ったことのない自己流なので、ゼロから教えてもらわないといけません。

 連れて行ったのはママなので私は指導現場を見ていませんが、「最初は少し短く持った方がいいよ。そう、手が1つ入るぐらいね。」とか声が聞こえてきそうです。この鍋屋道夫さんは元広島のピッチャーだそうです。今日はバッティング教室なんですけど、まあプロ選手って高校時代はピッチャーで4番だった人も多いはずですから。

 さすがにプロのフォームは無駄がなく美しいですね。脇を閉めて腕をたたみ、体がきれいに回っています。息子はやっぱり腕だけで振っているように見えます。これじゃ当たらないよな。

 表情を見るとあまり納得していないようです。プロ野球の選手に教えてもらえるなんて、オリンピック選手から水泳を教わるぐらい凄いことなのに。少しでも興味が湧いたのなら、次は実践でボールを打たせてみましょうかね。
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西表島エコ体験ツアー(その7)

2009年04月07日 | 極楽日記(国内旅行)

 有名な星砂の浜にもちょっとだけ寄ってみました。

 星砂の正体は有孔虫バキュロジプシナ(Baculogypsina sphaerulata)の殻なので、踏まれると割れてしまいます。なるべく踏まれていない部分を探しましょう。普通の砂とは比重が違うので、波の影響などで周りより堆積しやすい所があるはずです。今は星砂集めにはいい季節です。夏になると波の影響で壊れてしまうものが多いそうなので。

 「星砂の浜」と言いますが、実はこの有孔虫が繁殖しているのは向いの鳩間島(はとまじま)だそうで、そこではほぼ純粋な星砂が採取できるということです。そうすると、この西表島の星砂は5kmの海を越えて流れ着いたものなんでしょうか。少し無理があるように思いますが。ともかく本当の星砂の浜に行ってみたい人は鳩間島に渡るのがいいでしょう。ただし「星砂は金になる!」とわかるや数十キロ単位で採取する人や、機材を入れて浜を掘ってしまう業者が現れたため、目に見えて星砂が減少し、現在では学校予算に充てるためのPTA活動を除いては採取が禁止されたとの記載がありました。沖縄各地で「星の砂」として販売されているもののほとんどは鳩間島で採取されたものらしいです。

 この浜は浅くて波が穏やかなので、シュノーケルを着けて水遊びするにはいい場所です。

 シーズンオフでやっていない食堂のようですが、「やぎ汁定食」ってどんなものでしょうか?

 この日の夕食はヴィラうなりざきのテラスでバーベキューでした。大人は炭火焼、子供はテーブルのガスグリルだったのですが、炭火が強すぎてかなり焦げました。ヴィラの人はもう少し炭火の扱いについて研究してみたらどうでしょう。現状では「ミシシッピテスト」なんかやったら手が黒焦げですよ。できればアメリカで普及している蓋付きグリルがきれいに焼けるのでベストです。まあ、少人数なら扱いの楽なガスグリルの方を使うでしょうから個人旅行の際は大丈夫だと思います。

 火加減は問題としても、サイパンやグアムのバーベキュー(質の悪い半解けの冷凍肉と冷凍魚てんこ盛り)に比べると、食材が圧倒的に良質ですね。とてもおいしかったです。農業や漁業が廃れてしまったサイパンと違って、きちんと土地に根付いた食材があり、料理があるというのは嬉しいことです。

 外は大雨だったのですが、すっかり仲良くなった子供たちは楽しそうでした。三線(さんしん)の演奏があったり、アダンの葉でバッタを作ってもらったりで、西表島最後の夜(西表には2泊しかしていませんけど)は更けていきます。ここまで本当にすばらしいツアーでしたけど、天気に恵まれなかったため、南国の抜けるような青空と満天の星空を見られなかったことだけは心残りです。これは家族全員で西表島を再訪する動機になるでしょうね。

 次の日は石垣島と沖縄本島を経由して、みんなとお別れして名古屋に帰ります。石垣港のターミナル内には食堂や店舗が集まっていて都会のデパ地下みたいに便利です。ブルーシールアイスクリームはおいしかったかな?

 帰りは海がやや荒れていたので、大原港から石垣港に向かう高速船が揺れて写真が撮れませんでした。こんな時は飲んで気楽にしているのが一番です。泡盛は癖がなくて飲みやすいし、値段も安いので薬代わりに重宝しました。多分、これからは泡盛を飲むたびに西表島のことを思い出すことでしょう。

 こちらはアーケード商店街「あやぱにモール」の菓子店。ちんすこうと紅芋タルトをたくさん買いました。

 飛行機を乗り継ぎ、夕方には名古屋到着です。この4日間寂しかった極楽息子(小)が大喜びで迎えてくれました。お兄ちゃんの選んだ大きなマンタのクッションは気に入ってくれたかな?
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西表島エコ体験ツアー(その6)

2009年04月06日 | 極楽日記(国内旅行)

 染色体験でお世話になった紅露(クール)工房では、芭蕉布を天然染料で染めています。今回はマングローブの皮を煮出してマングローブ染めです。

 言われるままに折ったり割り箸で挟んだりしてみましたが、さて?

 空いた時間で弁当とおやつを頂きます。凍らせたパイナップルに大喜びの極楽息子(大)。何てわかりやすい子でしょう。

 さあ染色です。

 作品の前で記念撮影。中央が工房を指導する石垣さんです。人口2千人の島で工房を維持することが大変なのは容易に想像できます。ユニクロやイオンに行けば驚くほど高品質で安い輸入衣料品がいくらでも手に入る時代ですが、経済効率が重要であることを認めた上で、このような別のやり方が細く長く残っていることには、理屈を越えた安堵を覚えます。

 ボクのはこんな網目になりました。

 パパのはキリンの模様みたいですね。

 いよいよツアー最大の目的である浦内川干潟でのマングローブ植樹です。ここは裸足で歩くと適度な刺激が心地よくて、いつまでも遊んでいたくなります。

 これがマングローブの種。これを採取して、すぐ横の干潟に立てるだけなので簡単です。でもしっかり植えないと、満ち潮の時にみんな海まで流れてしまいますので注意が必要です。

 広大な干潟で子供たちの植樹が続きます。

 この広さですから、割合としてはわずかですけどね。

 でも、ボクの植えた種が、次に来た時にこんなに芽を出してたら嬉しいよね。

 馬場先生も子供たちも満足そうです。

 植樹後に朝日新聞のインタビューがありましたけど、お友達と一緒でないと元気がありません。はしゃぎ回っていた時とはまるで別人です。知らない大人に囲まれていろいろ尋ねられるのはさぞ気が重いんでしょう。もちろんこんな形式的なインタビューじゃなくて、子供の本音により近付く方法はありますし、朝日新聞の記者もそれは承知しているはず。

 ツアーを通じて気さくに子供の好奇心を受け止めてくれた馬場先生や富田先生は日を追うごとに人気が高まり、最後は子供たちからも保護者からも別れを惜しまれました。また東京海上日動の皆様にも子供たちのためにご尽力いただきました。会社では要職であろう人たちが、少年のような目をして子供と語らい、グリルで焼きそばを炒めてくれた光景を私は忘れることができません。こんな大人になら、子供も喜んで心を開くでしょう。

 それに引き換え、朝日新聞(朝日新聞と朝日学生新聞)の関係者はいつも自分たちだけで集まり、食事の時間も子供など一瞥もせずグループで飲んでいただけ。朝日新聞関係者は取材のためと言うより、東京海上日動に費用を出させ、馬場先生にガイドをさせて社内旅行がしたかっただけなのでは、と勘ぐりたくなります。「社会の木鐸」を自認する大新聞社が庶民の子供の相手などしていられるか、という意識はわからなくはないですが、それじゃ何でこんな企画を主催したのでしょうかね。取って付けたような短時間の取材で、東京海上日動や後援者に申し訳が立つと思っているのなら、世間との認識がずれ過ぎていると申し上げておきます。

 泥の中でハゼをつかまえたのが嬉しかったみたいです。富田先生に見ていただきましたが、これはツムギハゼという種類で、フグと同じ毒を持っていますので食べられません。昔はネズミ退治のため畑などに撒いたらしいです。
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西表島エコ体験ツアー(その5)

2009年04月03日 | 極楽日記(国内旅行)

 西表島で2泊した宿、「イルマーレ ウナリザキ」の室内です。新しいので清潔ですが、設備は必要最低限。同じ経営の「ヴィラうなりざき」が一般観光客も想定しているのに対して、イルマーレの方はダイバー向き合宿みたいな感じです。安い料金で長期滞在して、ひたすらダイビングに励む若い人に合わせた宿だと思います。こんな宿の需要があるんですね。一般に青春と呼ばれる時期のほとんどを大学の中で過ごした私は、ああそんな人生もあるんだなあと感慨を抱きました。

 簡素な部屋を批判しているわけじゃありません。料金相応と思いますし、このような生き物の楽園では人間の方が遠慮すべきだと思いますので、あまり豪華なホテルは場違いです。ただ、家族で来るときはヴィラの方がいいんだろうな、と思っただけであります。

 西表島の2日目は白浜港から始まります。相変わらず天気は悪いですね。

 白浜小学校です。今のところ全校生徒8人。島の外周道路の終点でもあります。ここから先の船浮(ふなうき)集落に通じる道路はないので、密林を越えるか船で行くしかありません。

 小船に分乗してさあ出発!

 西表島は狭い面積に400m級の山がいくつかあって起伏に富み、川も多いので滝がたくさんあります。これはその中でも手軽に行ける水落ちの滝。

 今度は仲良(なから)川を遡ります。

 遊覧船の行き交う仲間川と違って、ここはたまにカヌーを見かけるぐらいで静かです。豊富な水量と曲がりくねった川、岸を覆う密林はテレビなどで見るアマゾン川の奥地を連想させます。船で西表島らしさを味わいたければここを訪れるべきでしょう。拡大すると、写真の左上にピンク色の花が少しだけ見えますね。馬場教授の話では、幻の花と言われるセイシカ(聖紫花)だそうです。ツツジの一種で、この時期にしか見られない貴重な花らしいです。亜熱帯だから季節なんか関係ないのかと思っていました。

 クルーズが終わったら、白浜港に戻ってバスで染色工房に向かいます。おや、港の駐車場でアドバイザーの富田先生が何か探し始めました。ご専門は肉食爬虫類のはずですが、動物なら何でも好きらしいです。船の中ではウルトラマンエースに出てきたヒッポリト星人の話を延々としていました。

 目当てはこれでした。サキシマヌマガエルをゲット!子供たち大喜び。

 世界でもこの島にしかない道路標識。

 標識のそばにアダンの木が。パイナップルそっくりの実をつけるのでパイナップルモドキとも言われるらしいです。新芽はおいしいが、実は食べられないことはない程度だとバスの運転手さんが言ってました。

 熟した実を割るとこんな感じです。味は柿の皮だけ集めて食べているような繊維の強さとわずかな甘味があり、お世辞にもおいしいものじゃありません。昔は島の子供がこれで咽を潤したらしいです。
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西表島エコ体験ツアー(その4)

2009年04月02日 | 極楽日記(国内旅行)

 広々とした前良(まいら)川の干潟です。本土ではこんな干潟の多くが埋め立てなどにより消滅しましたが、多くの生き物を育む干潟は水をろ過して浄化してくれる能力も高く、言わば呼吸する砂浜です。

 この黒い粒みたいなのは人間が近付くと逃げて行きます。

 拡大するとミナミコメツキガニの大群でした。このカニも河川の開発と共に沖縄本島ではほとんど姿を消し、ここ西表島の聖域に残る貴重な生物種の1つです。

 西表島のシンボルであるイリオモテヤマネコとは剥製だけの対面です。名古屋市ほどの面積の島に全部で100頭ほどしかいないし、ほぼ夜行性で警戒心が強いため、一般ツアー客が野生の個体に遭遇するのはまず不可能です。

 上原港に近い中野ビーチでのごみ調査です。今回はペットボトル限定で採取し、生産国がわかるものについて記録しました。この浜に漂着するペットボトルの大半は外国からのもので、中国、台湾、マレーシア、韓国などが多いらしいです。砂浜の清掃は定期的に行われているそうですが、清掃そのものはボランティアで何とかなっても、その後の処理費用が大きな負担になっており、効果的に清掃が進まない理由だと聞きました。

 こういう藻場が魚の産卵や生育に大きな役割を果たしています。

 指導者と一緒に浜辺の生物を探します。子供は適応が早いですね。1ヶ月もいたらすっかりここの子になりそう。

 沖合には謎の白い隆起が。

 これがサンゴの死骸だけでできた小島、バラス島です。人工の島みたいに見えますが、自然にできたものだそうです。潮の加減でここにだけサンゴが積み重なったのでしょうが、不思議なことです。

 拡大するとすべてサンゴです。

 バラス島の周りは海が浅く、多孔質のサンゴの消波作用もあってか波が静かなので絶好の遊び場です。

 泳ぐには少し寒いので一応は止めたんですけどね。好奇心には勝てませんねえ。

 もう午後5時ですからね。ウェットスーツなしは寒いですよ。

 着替えが手元にないので、裸の上からパパの雨合羽を羽織って宿に向かいます。

 内容の濃い1日で消耗したのでしょう。ご飯を食べたら倒れるように寝てしまいました。
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西表島エコ体験ツアー(その3)

2009年04月01日 | 極楽日記(国内旅行)

 いよいよ太古から変わらぬ密林が広がる西表島にやって来ました。まずは島の東側にある仲間川を船でさかのぼります。

 本土ならこれは洪水の光景ですよね。でもマングローブにとってはこれが最適の環境です。ちなみにマングローブとは水位の満ち引きがある汽水域(淡水と海水が入り混じる河口付近)に適応した樹木の総称で、オヒルギ、メヒルギ、ヤエヤマヒルギ、ヒルギダマシ、サキシマスオウノキなどが含まれます。これは秋になって葉の色が変わる樹木を「モミジ」とまとめて呼ぶようなものでしょう。

 近くで見るとこんな感じです。これはタコ足みたいな根が特徴的なヤエヤマヒルギだったかな。

 ほぼ垂直に水中に立っているつっかい棒みたいなのは、枝ではなく一種の根だそうです。

 これは板みたいな根が珍しいサキシマスオウノキの大木。わかっている中では日本最大で、樹齢は推定400年です。

 仲間川クルーズでお世話になった船です。手前の日焼けした人は琉球大学西表研究所の馬場教授。エコ体験ツアーの指導者であり、ざっくばらんでわかりやすい話し振りで子供たちから慕われる「マングローブ博士」です。

 ひととおりマングローブの勉強をした後は、前良(まいら)川でのカヌー体験が待っています。世話をしてくれるのは現地を知り尽くしたツアーガイドのCrossRiverさん。こんな大自然の中でカヌーに乗れるなんてわくわくします。でもいきなり操縦できるものでしょうか?

 息子は全然心配していないようですね。

 パドルを持ってみるとなかなか凛々しいですね。さまになっています。

 最初は1人で乗るとか、友達と乗るとか言ってた息子ですが、無難な選択としてパパと2人で乗ることになりました。子供同士で2人乗りしたカヌーもありましたが、ほとんど前に進んでいなかったようなので、これは妥当な選択でした。

 幸いなことに、乗っているうちに何とか動かせるようになりました。樹脂製のカヌーは軽いし、パドルも扱いやすいので、着座位置の低いカヌーは舟を漕いでいると言うよりは泳いでいるよな感じで前に進みます。初めてでこれだけ自由に動かせるとは思いませんでした。やっぱり舟は小さい方が面白いですね。

 パパは頑張って漕いだので手に豆を作ってしまいました。初めてにしては速いと誉められたので、これは勲章です。クロールで泳げる人なら、同じ感覚で水を引き寄せればいいのですぐに慣れると思いますよ。
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