いーなごや極楽日記

極楽(名古屋市名東区)に住みながら、当分悟りの開けそうにない一家の毎日を綴ります。
専門である病理学の啓蒙活動も。

子連れ台湾紀行(その6)

2011年05月13日 | 極楽日記(海外旅行)

 次は衛兵交代で有名な忠烈祠です。衛兵(儀仗兵)は皆さんスリムですね。かなり厳格な身長と体重の制限があるらしいです。台湾は今でも徴兵をしていますが、身長200cmを越えるとか、体重40kg未満や100kg超では免除されるということで、一番簡単な体重を細工して徴兵逃れをする人が後を絶たないんだそうです。

 装備は古臭いですが、衛兵は軍人の中ではエリートなので、なかなかなれないそうです。歩き方はかなり特徴的で、京劇の所作を思い出しました。中国人が考える格調高い歩き方なので共通点があるのかも。

 こうして次の交代まで1時間、不動の姿勢で立っています。よく見るとわずかに揺れていますけど。

 これが忠烈祠の本殿ですね。立派な建築です。

 皆さん無邪気に見物していましたけど、この「忠烈」とは原則として抗日戦で戦死した戦士の忠烈ですから、本来は日本が敵国なんです。ただこれは大陸で日本軍と戦った国民党にとってであり、元々台湾に住む本省人には根っからの反日感情はないとも聞いています。本省人と外省人のモザイク状態だった戦後の台湾を、国民党(外省人)優位で纏め上げるために、国民党がなした抗日戦への賞賛事業が必要だったのだと思います。国内を統一するために外敵を強調するのは他の国でも用いられる政治手法ですが、台湾ではそれが抗日戦の顕彰に止まり、実際の日本を憎悪するような対立感情にまでならなかったことは長年の親日傾向がはっきり示しており、両国にとって幸せなことです。そうそう、東日本震災に対する台湾の方々の手厚い援助については、心からお礼を申し上げなければなりません。

 衛兵の交代ばかりが注目されますが、建築と庭園も見応えがあります。

 この後は故宮博物院を見学したのですが、中は撮影禁止、外は雨で写真どころじゃない状況だったため、画像がありません。まあ故宮博物院は北京の建物、台北の収蔵品が一緒になってこそ本来の姿なので、建物は北京で鑑賞すればいいと思います。

 じゃ収蔵品はどうだったかと言われると、膨大であり短時間ではほとんど見られなかったと答えるしかありません。私は博物館が大好きなのですが、ガイドさんによれば「博物館は合わない」という人が結構いるので、基本コースに組み入れる場合は時間が短くなってしまうのだそうです。ここは再訪してじっくり見学したいと思います。
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