次はもっと古い所を見に行きましょう。
その前にちょっとお茶を楽しみます。
豫園の東側を南北に走る安仁街の茶舗、泰に立ち寄り。
まあお茶の販売なんですけど、中国茶の基本的な説明と試飲をさせてくれるので良い経験だと思います。これは青茶(日本で烏龍茶と総称)で有名な鉄観音。中国茶は醗酵の度合いに応じて、無醗酵の緑茶から白茶、黄茶、青茶、紅茶、黒茶の6種類があり、これにフレーバーティーである花茶を加えて7種類に大別されます。
この日頂いたのは、鉄観音(青茶)と、お茶と言うよりは漢方薬の苦丁茶(形から一葉茶とも)、ジャスミン茶、普洱茶の4種類です。極楽息子(大)の前にある葉巻のようなのが苦丁茶、ピンポン玉みたいなのがジャスミン茶の中でも凝った作りの工芸茶。手元の「中国茶の辞典」(成美堂出版)記載の「仙桃香片」に似ています。
茶器は日本の常滑焼の朱泥に似た感じの紫砂。と言うか、紫砂にも多くの種類があって、元々はそのごく一部が朱泥と呼ばれていました。高温にしないと焼成できないため、茶器同士をぶつけると金属様の音がします。朱泥の茶器はお茶がまろやかになるそうですが、現在は良質の朱泥が枯渇しており、普通に手に入るものは酸化鉄(ベンガラ)で着色した紛い物で、本物と違って表面が平滑なため味を変える効果はないとのことです。
ジャスミン茶の玉が開いて、まるで開花したように見えます。花は菊の一種だそうです。
これが普洱茶。長く熟成させたものほど上等で、何回も出せるとされます。5年醗酵なら5回、10年醗酵なら10回出せるのが目安だそうで。
茶盤と茶道具。醗酵茶は最適温度が高く、急須の上から熱湯を掛けて温度を上げるため、茶盤と言われる台に湯を流せるようになっています。茶番にはホースが繋がっていて、廃湯は下のバケツに貯留。
隣はお茶やお茶道具、お菓子などを売る店舗。お茶で作ったご神体みたいなのがありました。
5年以上醗酵させないと餅みたいにまとまらないそうです。だから、これの原料は高価な熟成茶葉ばかり。凄い値段でしょうね。