いーなごや極楽日記

極楽(名古屋市名東区)に住みながら、当分悟りの開けそうにない一家の毎日を綴ります。
専門である病理学の啓蒙活動も。

スタロプラメン

2012年09月13日 | 飲み物、食べ物

 リカーマウンテンで安売りしていたチェコのビール、スタロプラメンを試してみました。チェコビールは今まで日本人にあまり馴染みがなくて、ピルスナーウルケルあたりが細々と入っていたに過ぎませんが、日本でも一般的なビールであるピルスナーは、チェコ共和国西部の古い町であるプルゼニ(ドイツ語読みするとピルゼン)が発祥の地とされています。

 中でも、ピルスナーウルケルの名は、ウルケル(Urquell)が「最初の泉」を指すように元祖ピルスナー。また、世界最大の販売量を誇るアメリカのバドワイザー(Budweiser)は、実はチェコ南部の都市チェスケー・ブジェヨヴィツェ(ブジェヨヴィツェをドイツ語読みするとブドヴァイス)に由来するもの。チェコでは今でも「ブドヴァイゼル」ブランドのビールを生産していますが、先にアメリカのバドワイザーが商標登録されてしまった国が多いため、歴史的には正統にもかかわらず本来の名前で輸出できないというおかしなことになっています。ブドヴァイゼルも輸入食品店などでたまに扱われているため試すことはできますが、アメリカのバドワイザーとはちっとも似ていません。

 チェコ共和国は北海道よりやや暖かいぐらいの気候で、面積も同じぐらい。隣接するドイツのザクセンやバイエルンからも連想できるように、ビールの原料である大麦やホップの大産地です。おいしいビールができる条件は揃っているのに、日本での知名度がありませんでした。

 東京や大阪と違って、名古屋で世界各国のビールを試してみる機会は今まで少なくて、大学の研究室にいた時代に桜山の知多繁(ちたしげ)で同僚とあれこれ買って比べてみたぐらいのものですが、ピルスナータイプのビールとしてはドイツとチェコのものに好印象を持ちました。基準にしているのはドイツビールとして輸出最大手のベックスです。日本のピルスナーのおとなしい味わいと違って、ホップの強烈な風味がつーんと来て、下ろしたての生わさびを連想させます。だから魚との相性がいいわけで。

 ピルスナーウルケルも基本的な風味はベックスあたりと似ています。より素朴で親しみがある感じでしょうか。ドイツのベックス、ヴァルシュタイナー、ビットブルガー(ホルステンは炭酸ばかり強い感じがして好きじゃない)、チェコのピルスナーウルケル、ブドヴァイゼルどれも旨いのですが、残念ながら日本では高いのですね。日本のビール自体が国際的にずいぶん高いのに、輸入ビールは更に高価。給料がすべて小遣いだった独り者の時は気にならなかったのですが、所帯持ちには手が出ませんね。

 そこで日本のビールより安い値段でチェコの銘柄ビールが登場ですから、これは有難い。ドイツ近辺のビールが必ずしも私の好みとは限らないですが、何事も試してみないと。

 結果は大いに満足できるものでした。私が考えるビールらしいビールで、とても旨いです。「ビールは大麦と生ホップと水からできている」と思う人には、これは本物のビールとして喜ばれるのではないでしょうか。日本のビールにない力強さと素朴な感じがあり、素材そのものの風味に溢れています。今までリカマンが入れた輸入ビールと違って、これは宣伝次第でかなり売れるんじゃないでしょうか。
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