いーなごや極楽日記

極楽(名古屋市名東区)に住みながら、当分悟りの開けそうにない一家の毎日を綴ります。
専門である病理学の啓蒙活動も。

わんぱく相撲予選

2007年05月21日 | 極楽日記

 極楽息子(大)がわんぱく相撲の名東区予選に出場しました。出場者は小学生で、学年、男女別に予選と地区決勝を行なって地区優勝者を決めます。予選は3回対戦します。勝てなくても6年連続で出場すれば表彰されるので、とりあえずそれを狙ってみようと思ったのですが、6年間の18戦で1勝もできなかったらどうしよう。

 1年生男子の部です。東方、西方に分かれて対戦するので出場者はこの倍。名古屋は特に相撲が盛んな地域ではないので、はっきり言って閑散としています。土俵も体育館にマットで作った簡易の物。学校や神社に本式の土俵がある東北地方などに比べると熱の入り方は今ひとつ。運営してくれた青年会議所(JC)の人もあまりわかっていなくて、「ええと、かわずがけは禁止です。こうして脚をかけるやつ…」と説明してくれた演技が間違っていました。

 相撲で河津掛けを見ることはまずありませんが、プロレスのテレビを見たことがあればジャイアント馬場などの実演を見たと思います。JCの会員は(なぜか)40歳までなので、今や活動の中心はジャイアント馬場など知らない世代なのですね。ちょっと寂しいな。

 河津掛けは、仇討ちで有名な曽我兄弟の父親で相撲の強豪だったと言われる河津三郎の発案した必殺技で、うまく決まれば相手は後頭部を土俵に叩き付けられて失神という荒技です。確かに子供の相撲では禁じ手とするべきですが、それにしても伝統の技なのだから、やたら日本の美とか民族精神とかを持ち出すJCの人が知らないのは奇異に思えます。JCにも地区ごとの差があって、右翼団体みたいな支部もあれば、若手自営業者の親睦会みたいな支部もあるのでしょう。これが本来の姿だと思いますけどね。

 さて取り組み開始です。暗いので動きでブレてしまいました。勝負の勝手が全然わからなかったらしく、とりあえず立ってみたら押し出されました。

 2戦目は何とか勝ちましたが、最後に負けたので1勝2敗。今の子供は校庭で相撲なんか取りませんから、型が全くできていません。この30年か40年の間に相撲が子供たちに忘れ去られてしまったわけで、関係者は危機感を抱くべきです。怪我をしない、あるいは相手に怪我をさせない体の使い方の練習に、相撲は又とない優れた教材なのですが。

 それでも初勝利を記念してばあちゃんが特別にステーキを焼いてくれました。たくさん食べて、来年はもう少し勝てるといいね。

 わんぱく相撲関係者の皆様にはお世話になりありがとうございました。子供が体を動かさなくなり、男の子が体を使った取っ組み合いや喧嘩もしなくなった現在、自分や周りの人の体の上手な使い方や限界を実感するという機会がますます少なくなっています。このような時代にこそ大人が音頭を取って相撲などのスポーツを指導する必然があり、これからも末永く子供たちの心身の健全な成長のため尽力されますようお願い申し上げます。
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