いーなごや極楽日記

極楽(名古屋市名東区)に住みながら、当分悟りの開けそうにない一家の毎日を綴ります。
専門である病理学の啓蒙活動も。

サイアムガーデン

2006年02月08日 | 極楽日記(お店紹介)
 中区錦1丁目(と言うより納屋橋沿いと言った方がわかりやすい)のタイ料理店、サイアムガーデンに行きました。昔はシャム領事館が入っていたという由緒正しいビルで、まさに名古屋のタイ料理の正統と言えます。店そのものは2005年にできたばかりですけど。

 歴史的なビルをそのまま使っていることもあり、専用の駐車場がありませんが、名古屋の都心も最近は大小の一般駐車場が増えてきたので、そんなに困りません。向かいの駐車場に停めて食事すると、1時間の無料券が出ました。

 かつて、名古屋市は都心に集中する車を減らすため、政策的に駐車場の新規建設を抑えていたようです。当時は魅力的な商業施設と言ったら、栄の3大デパート(松坂屋、当時のオリエンタル中村、丸栄)が筆頭だったので、特に休日は栄に流入する乗用車が多く、悪評高い久屋駐車場に停めるために長蛇の列を作っていました。やっと入れた頃には閉店が近く、おもちゃを見れなかった悔しい思い出もあります。そう言えば、昔はデパートでおもちゃを買ってもらったんだった。

 その後、日本のどこにでもあったように都心が空洞化を始め、都市のゼネラルデザインが見直されることになりました。名古屋市は都心に空いた土地もあり、予算もあったので、幸いにして都心の再開発が成功し、栄も名古屋駅も大須も金山も、クルマで安心して遊びに行ける繁華街として復活しました。

 お金のなかった地方都市の中心部は、そりゃ哀れなものです。駐車場のない狭い商店街はお客を失い、サラ金やコンビニ、レンタルビデオ、あるいは単なるシャッターに取って代わられました。

 さて、サイアムガーデンでしたね。さすがに食品メーカーのヤマモリがバックアップしているだけあって、本格的です。シェフは全部本場のタイ人。サラダでハーブが躍っています。これは大事なこと。主に乾燥スパイスを使うインド料理と違って、フレッシュハーブに頼るタイ料理では、新鮮な食材を常に在庫しておく必要があり、これだけでも料理のレベルが決まってしまいます。

 チャーハンはやっぱり細長いインディカ米。盛り付けがきれいで食欲をそそります。他のタイ料理店も、レストランだと自覚しているなら盛り付けとか器とか、さり気ないサービスまで気を配って欲しいものです。エスニックだから料理さえ出せば、なんて時期は過ぎました。マニアやオタクだけじゃなく、広い客層を獲得したければ、まずはレストランとしてきちんとしているべきです。その点でサイアムガーデンは合格です。

 コースのメインだったソフトシェルクラブも、しっかりタイ料理してます。辛さはいかようにも調節可能で、普通にオーダーすると日本人向きのマイルドな味で作ってくれるようです。もう少し辛さを効かせた方がおいしいと思いましたが、息子同伴なのでこれで十分。もちろん息子の一番のお気に入りはココナッツアイスです。

 今回はランチでしたが、2階からは納屋橋の眺めも良いので、夜に来た方が雰囲気を楽しめるでしょう。堀川は汚いですが、これでも往時に比べれば浄化されたはずです。
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする