雪うさぎのJunk Yard

へタレ地方私鉄モデラーの独り言と撮り鉄日記

パンタ上がってないよ!

2015-09-18 22:35:28 | 撮り鉄日記

 これまた南海線屈指の名所、紀ノ川の鉄橋を渡る7000系緑、あれ、パンタ上がってないよ?と突っ込みたくなりますが、実は上り線のトラスが蒸機時代の物で架線高さが非常に低いため、普通の屋根高さの電車だとこうなってします。しかも、パンタは薄型じゃない普通の下枠交差式PT48系。旧国鉄なら、低屋根800番代か、PS23とか24とかの薄型パンタで、と言う事になろうけど、こんなの見ると、DC1500V程度の架線電圧では些か神経質過ぎた対応の様な気がします。地方私鉄なら結構架線が屋根すれすれ、と言う光景は時々見ますが、大手私鉄の主要幹線でこれなら多分大丈夫なんでしょう。

そんなこちらの心配をよそに、明治の米国系ピン結合ダブルワーレントラスを悠然と走り抜ける7000系緑。蒸機やタマゴ型木造電車から「走ルンです」まで100年の南海車輛の変遷を見守ってきた歴史遺産です。

下り線のトラスは電化後の大正期の架橋なので、ちゃんとクリアランスが確保されており、こうやって見ると上り線との違いが歴然としています。古レール再利用の細い架線柱も、秩父や一畑とか、電化時期の旧い元蒸気鉄道には良くあるパターンですね。

(2015年9月5日 南海本線 和歌山市ー紀ノ川)