雪うさぎのJunk Yard

へタレ地方私鉄モデラーの独り言と撮り鉄日記

伊香保電車

2014-09-15 22:21:45 | 撮り鉄日記

 復元の経緯は某誌で詳しく解説されていますが、廃止から60年近く経つ今になって、わざわざ同系の台車を調達してまで、ダルマから復元したという事実は注目すべきでしょう。一般にこの手の保存車は、廃止後20年もすると人々の中から現役時代の記憶も保存した時の情熱も失われ、保存車自体も輝きが失われ、荒廃が進み、やがて人知れず姿を消すというのが、お決まりのパターンですので、現役時代を知る存命者自体少なくなったであろう今になって復元されたことには、大きな意味を持つと思います。時をほぼ同じくして廃止から相当の期間を経た法勝寺鉄道デハ203が復元、井笠鉄道記念館の自治体による取得、とかも考え合わせると、単に懐かしさとか、廃止された寂しさを紛らわす為の、と言ったことを超越した、地域の歴史を伝える重要な史料として鉄道車輛を認識する動きが見えつつあります。

  

昔の駅に停車中のようにも見える、ちょっと粋なディスプレイです。周囲には柵も無く自由に触れますが、人目に付きやすい場所に敢えて設置したということで、今後も末永く良い状態で維持管理していくことを期待したいです。

台車は既に失われていたので、個人が保管していた豊橋鉄道市内線、さらに前身は名古屋市電のブリル21Eを履いています。車体幅が極めて狭い故に採用された外吊り扉もユニークですね。

 あとこの手の電車としては、静鉄秋葉線の車体が保管されている筈で、台車機器も某所の保存車を解体した時に調達済みと言う話なので、こちらも復元保存を期待したいところです。

(2014年8月24日撮影)