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読書感想「東京零年」 赤川次郎

2019年04月14日 09時06分24秒 | 乱読本感想
集英社 2018年10月19日

★4

昔は色々と読んだ赤川作品だが昨今は杉原爽香シリーズくらいしか読んでいなかった。
書店でそうではない文庫本を目にしたので買ってきた。
最初のうちは爽香シリーズの感覚で読んでいた。
でも、どこか、何か、違う感じがしてきた。
終盤、『あれっ!?これって近未来の日本の話?』
既にこの作品が世に出てから数年経っている。
ひょっとしたら近未来は”今”なのかもしれない。
密かに監視され、一部の権力者の意にそぐわない者は排除される。
日本の社会、何となく自分が解ったような気になっているこの社会が裏で操作されているとしたら?
昔、私の前の世代は反体制を叫んで学生運動とかを繰り広げてきた。
それが良かったのか、悪かったのか、評価は分れると思うが目が社会の在り方の向いていたのは確かだと思う。
今は間違いなく向いていない。
これはそれに警鐘を鳴らす作品なのだろうと私は解釈をした。
赤川次郎は戦ってきた世代だ。
その後に続く戦わないで流される世代に向けて”君たち!社会に目を向けろ!”と言われた気がした。


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