途中下車してときどき嵐

ブログ人から引っ越してきました。

読書感想「ノーマンズランド」誉田哲也

2021年01月21日 09時40分46秒 | 乱読本感想
光文社文庫 2020年11月20日


少年少女の淡い恋から始まり、それが途絶えると姫川玲子登場!
警察の話だから事件が起きる。次々と起きる。
姫川シリーズにしては大した事件でもないのに被害者やら関係者やら捜査本部やら、登場人物がやたらと多い。
正直、退屈、面倒くさい。
と、思っていたら・・・『これ、むっちゃ面白いやん!今までで一番かも!』
むっちゃ面白い内容を語りたい!
いやいやそんな事をしては絶対いけない!
あぁ~、しゃべってしまいたい!!!
あの、少年少女は、いやいや、いけないいけない。
しゃべって良いのは・・・
勝俣の過去が出てきたってことかな。
シリーズ初めの頃は単純に悪人刑事だったが、どの作品かで、『あれっ!?ちょっと良いやつかも?』と思った事があった。
本作でも、相変らずの、と言うより、政界の大物と関わっている事が判明して、想像以上に悪いやつだったんだ!やっぱり!
と、思ったら、『う~~ん、彼なりの正義みたいなものが・・・』
勝俣がますます深まっていく!
そして今回初登場の検事・武見諒太。
彼が今後、姫川とどう関わってくるのか?
とっても変なやつだけど、姫川に魅かれたのは間違いない!
わぁ~~い!次が楽しみだ!!!
やっぱり誉田作品の中では姫川シリーズがダントツ面白い!
最後に
タイトルの「ノーマンズランド」
意味、解らんけど本文または解説で出てくるかなと思っていたら、出てこなかった。
ただ、解説の中で誉田哲也 作詞作曲のバラード”no man's land”と言うワードがあった。
”no man's land”の意味としては「所有者のいない土地」「無人地帯」「荒地」あるいは「軍事対立の中間の、いずれの勢力によっても統治されていない領域」(Wikipedia)と言うのがある。
作品の内容からすると最後の意味だろうと思う。
ただ、本文に出てくる領域は”統治されていない領域”ではないが。
他に〔どっちつかずの〕曖昧な状態[態度]と言う意味もある。
本作の被害者関係の人たちにとってはまさにその状態が長く続いたと言うことで、その辛さははかり知ることができないくらいだ。
私は涙を流すことしかできなかった。

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読書感想「夜の国のクーパー」伊坂幸太郎

2021年01月10日 19時20分14秒 | 乱読本感想
東京創元社 2015年3月20日

猫のひとり語りから始まる。
いつの時代やらどこの国やら解らない国の戦後処理が始まった模様。
そうかと思えば奥さんの浮気に悩んだ公務員が舟で海に出かけ遭難。
気が付いたら蔓で縛られ身動きが取れない状態で、猫に話しかけられる。
いつもの伊坂幸太郎だと言えば、そうだが、読み始めてすぐに挫折していた。
他の本を読んで再トライ。
最初はちょっと無理をして読んだが、いつの間にか猫がしゃべり、ネズミがしゃべるのが当たり前になる。
伊坂ワールドでは車も普通にしゃべっていたもんね(ガソリン生活)
伝えられる”動く木”クーパーの不思議な生態、そのクーパーを退治する為に派遣されるクーパーの兵士にまつわる話、その真実はどうなんだ?
非現実的な物語が現実的な話、普遍的な人間の話になる。
最後、”クーパーの兵士の本当の話”で、涙が出てきた。
とっ散らかった不思議な話から、感動の物語にまとめるって、さすが伊坂幸太郎!
これぞ伊坂ワールド!
ちゃんと読んで良かった。

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読書感想「風をつかまえて」高嶋哲夫

2021年01月09日 21時17分38秒 | 乱読本感想
文春文庫 20110年7月10日

読み始めて、やけに読みやすくて、高嶋さんの硬派な”災害小説”のイメージとは違うなと。
北海道の田舎町に、町おこしのための風車を作る。
予算が無いので地元の鉄工所に依頼する。
つぶれそうな鉄工所に活気が戻り、家出していた息子も戻ってそれを手伝う。
父と息子の関係も修復されていく。
(お話だから)あっという間に、風車完成。
まだまだページは半分以上残っている!
台風が来て、あっという間に風車は壊れてしまった。
それからがこの物語の本当の始まり。
もう一度、壊れない、そして採算が取れる風車を作る。
関係者は皆、建設にむけ試行錯誤を繰り返し、目標に向かって努力する。
この辺の緻密さはさすが高嶋さんと言う感じ。
池井戸潤「下町ロケット」と同じで「頑張れ!」と応援しながら読んでいく。
試運転直前に台風がやってくる。
台風の描写もさすが”災害小説”の高嶋さんでドキドキする。
これはサクセスストーリーになっていて、読後感は良い。
そのうえ、地球温暖化に伴う新エネルギーに関することが学べる。


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ありがとう 

2021年01月01日 00時45分05秒 | arashi
その日が来て、過ぎて、今日になった。
楽しかったよ!幸せだったよ!
この気持ちはずっと残ると思っている。
5人の、それぞれの未来に幸あれ!
ありがとう!
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