途中下車してときどき嵐

ブログ人から引っ越してきました。

読書感想「野心 ボーダーズ3」堂場瞬一

2024年05月20日 15時53分49秒 | 乱読本感想
集英社 2023年12月20日

あっ!「ボーダーズ」発見!
3作目だ。
暇つぶしにはシリーズ物で、登場人物が少ないのが良い。
SCU(特殊事件対策班)は5人。
1冊ずつ主人公が変わるそうで、今回は3人目、唯一の女性、朝比奈だ。
つい最近も警察小説で女性が主人公の作品を読んだが、どちらも男社会の中でがむしゃらに頑張っている姿が描かれる。一生懸命さがちょっと痛々しい感じもしたが、それぞれの志を尊重して応援するしかないな。
でも、ここ、SCUは個々の特殊能力を尊重してくれる組織なので、そんなに居心地は悪くないはず。
何しろキャップの趣味がお菓子作りだからね。
今回はマカロン、これは難しいぞ!
正直、一番知りたいのはキャップの結城のことだ。
分かっているのは元公安ということとお菓子作りが趣味ってことだけ。
彼のことが描かれるのは5作目だろうな~
早く4作目、早く5作目、希望。

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読書感想「おかえり横道世之介」吉田修一

2024年05月19日 18時48分16秒 | 乱読本感想
中央公論新社 2022年05月25日

「続 横道世之介」を書店で目にした時、胸がチクリとした。まだ読めないなと思った。
そして、再び目にした「おかえり横道世之介」ではチクリが少し小さくなっていた。
”おかえり”は”続”の改題だそうだが、”おかえり”に後押しされて読んでみることにした。
「横道世之介」を読んでから10年は経っているが、”おかえり”を読みだすと、そこに生きている世之介があの時のホンワカとした空気をまとって現れた。
あの時より少し大人になって24歳だが、『なんだかも~~~、何やってんだ!』と突っ込みを入れたくなったり、『そうそう、これが世之介だよな~』と納得したりしてしまう。
世之介が息子だったら心配だが、近所のお兄ちゃんだったら良い人過ぎて嬉しくなってしまうだろうな。
最後の方に登場する写真家のおじいちゃんが口にした言葉「善良」は確かに世之介にぴったりだ。
善良な世之介ワールドにずっと浸っていたいと思っていても終わりはやってくる。
が、今回、思ったのは、24歳の世之介の1年間がこれだけ広がっていくのなら、世之介がいなくなるまで、途方もない時間があるじゃない!もっと、もっと世之介のことが分かるじゃない!と。
吉田修一さんに書いていただければ、横道世之介は永遠になる!


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読書感想「月下のサクラ」柚木裕子

2024年05月02日 11時53分22秒 | 乱読本感想
徳間書店 2024年02月09日

書店で見かけて買ってしまった。
本書「月下のサクラ」と「朽ちないサクラ」がシリーズとして並んでいて、2冊。
”映画化””ドラマ化”というのに私は弱いようだ。
一応、確認して、「月下のサクラ」を読み始めた。
主人公、森口泉の真っ直ぐさと機動分析係の仕事ぶりにスピード感があって心地よく読んでいけた。事件が起こるとNシステム、防犯カメラ、監視カメラの映像を調べ事件を解決に導いてゆく。そんなに簡単にいくのか?とちょっと思ったけれど、今現在、実際に起こっている殺人事件でもカメラ映像がたくさん流れるので、今はそう時代なんだなぁ~と妙に納得した。
警察内で1億円近い現金が無くなる事件が起きる。
そういうニュースも現実であるよな~と。それも分析係は映像で調べていく。これもスピード解決か?と思ったら、関係者だと思われた人が亡くなった。
それを捜査すると、青少年や外国人が絡む詐欺事件や公安が動いているという展開に。この辺りから物語として面白くなる。現実に警察がこんなだと嫌だけど、映画化したら盛り上がるだろうなと思った。

そして、解説を読む。
ショック!
いやいや、途中でちょっと変だな~とは思ったけれど・・・
さっきまで読んでいた「月下のサクラ」はシリーズ2作目だとのこと。
「朽ちないサクラ」ネタバレしっちゃったぜ。


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読書感想「正体」染井為人

2024年05月01日 17時24分36秒 | 乱読本感想
光文社 2022年01月12日

帯の”主演・亀梨和也”で買った。
染井為人さんは初めてだけど、どうだ?
脱獄した少年死刑囚の話が、時系列ではないが、「脱獄から○○日目」という形で、描かれる。
潜伏先での生活、出会った人たちとの交流の様子をみると決して罪を犯す人には見えない。それぞれがどうつながっていくのか?
つながりが見えたところで終わりをむかえる。
本作は冤罪の理不尽さを描いたとのこと。
主人公が現実離れした真っ当な人であることと、彼の逃亡を何度もゆるす警察の失態がいかにも作り物めいているので、お話として読めるが、冤罪の話は決して気分が良いものではない。

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