途中下車してときどき嵐

ブログ人から引っ越してきました。

読書感想「君の膵臓をたべたい」住野よる

2019年12月30日 18時35分44秒 | 乱読本感想
双葉文庫 2017年4月30日

去年、遅ればせながら映画を観た。
勝手に想像していたのと違いとても好感が持てる映画だった。
その感想にこんなに良いなら原作を読まなくっちゃと書いた。
即、文庫本を買った、が、読んだのは今。
映画でも感じたように、使われている言葉がいちいち胸を打つ。
私は乱読が常だが今回はわりと丁寧に読んだ。
ひと言ひと言、彼の、彼女の、”思い”を読んだ。
青臭い言葉が素直に心に届くのはなぜだろう。
彼と彼女の真摯な生き方に好感をおぼえるからなのか。
映画と同じ感想だ。
でも、映画とは情景が少し違った。
映画のあの”桜”は圧巻だったがそれは無かった。
映画には映画の良さがあり、原作には文章の良さがあった。
こういうのに当たると嬉しい。

乱読本感想リスト 作家【さ】行 

乱読本感想リスト タイトル【か】行
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

読書感想「感染」仙川環

2019年12月17日 10時53分35秒 | 乱読本感想
2005 小学館

初めての仙川作品は「隔離島フェーズ0」だった。
2時間ドラマみたいだと思ったが、暇つぶしにはちょうど良かった。
本作品は仙川さんのデビュー作だそうだ。
医療知識のある人らしい設定、描写は興味深かった。
ただ、連続ドラマ的な作品ではなく、やっぱり2時間ドラマのような感じ。
デビュー作なのにこの完成度はなかなかと思う反面、何か物足りない。
その後の作品をもう少し読んでみたい気はする。

乱読本感想リスト 作家【さ】行 

乱読本感想リスト タイトル【か】行
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

読書感想「大きな音が聞こえるか」坂木司

2019年12月10日 14時44分22秒 | 乱読本感想
KADOKAWA/角川書店 2015年7月25日

一言でいえば高1男子の成長の物語。
だが、
やたら長い(昨今この厚さの文庫本は2冊になるな)
サーフィンをやっている男の子がブラジルに行ってポロロッカの波に乗る。
なぜ、乗りたいと思ったのかから始まり、その為の資金を調達したり、親を説得したり、丁寧に描いて、ほぼ半分。
詳しく書かれているが、ワクワクはしない。
でも、念願のブラジルに渡っての出来事で、ワクワクドキドキ。
書かれているように、確かにラノベじゃない展開、坂木司は推理作家でもあったなと、そこは面白く読めた。
ポロロッカの波に乗るために船に乗る。
そして、ポロロッカの波に乗る。
このあたりも丁寧に描かれているが、メインイベントにワクワクしない。
ポロロッカの迫力が文章で伝わってこない。
”大きな音”も当然私には聞こえない。
私は映像でしか観たことがないが、ポロロッカは知っている。
知っているから伝わらないのか・・・
ただ、ポロロッカでサーフィンをする事は知らなかったな。

乱読本感想リスト 作家【さ】行 

乱読本感想リスト タイトル【あ】行
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

読書感想「夫の墓には入りません」垣谷美雨

2019年12月04日 12時10分27秒 | 乱読本感想
中央公論新社 2019年1月22日

垣谷作品、「うちの子が結婚しないので」「七十歳死亡法案、可決」に続き3作目。
「結婚相手は抽選で」はドラマで観たから、彼女の作品は4作目と言っても良いかもしれない。
どうも私はキツイタイトルに引っかかっていたようだ。
取り上げられた内容は現代社会の問題点ばかり。
身近のそこここで見聞きするのと同じで、思わずため息が出てしまうこともある。
本作でも、夫の急死から起こる色々が描かれる。
嫁をやめられると思っていたら、舅姑がべったりとはりついてくる。
介護問題、引きこもりの義姉の面倒、亡き夫の不倫疑惑、謎の送金、そして周りの未亡人を見る好奇の目。
まぁ、普通に”あるある”話。
その中から主人公夏葉子はどう活路を見出していくのか?
垣谷作品、何気に救いは用意されている。
「姻族関係終了届」
ここ数年、目にするようになったので新しい法律かと思ったいたけれど、戦後すぐにできたものらしい。
目にすることが増えたのは世の中の流れが変わっているからだろう。
ちょうどそのタイミングで書かれた作品のようだ。

乱読本感想リスト 作家【か】行 

乱読本感想リスト タイトル【あ】行
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする