途中下車してときどき嵐

ブログ人から引っ越してきました。

読書感想 「身代わりの空 警視庁犯罪被害者支援課4」

2017年10月31日 09時57分55秒 | 乱読本感想
身代わりの空(上)(下) 警視庁犯罪被害者支援課4
堂場瞬一
講談社 2017年8月10日


★4
2017年10月31日 09:55

上下まとめての感想。
警視庁犯罪被害者支援課4、”4”とあるからシリーズものだったんだと、今気がついた。
堂場瞬一さん、書店でよく見かけるので、私は当然読んだことがあるだろう(警察ものはけっこう読むので)と思っていたら、この方の警察ものは初めてだった。
過去に、それとは違うジャンル(スポーツ系)の「チーム」という作品は読んでいた。
自分の感想を読み返して、”他の作品も読んでみたい”と書いているのに読んでなかったようだ。
警察ものの本作、初めてのうえにシリーズ4、途中からでも違和感なく読めた。
むしろ登場人物たちのキャラが立っていて読みやすかった。
犯罪被害者支援課の仕事も興味深かった。
飛行機事故の被害者が偽名をつかっていて、それが指名手配犯だったで始まる話にぐいぐい引き込まれた。
が、
後半、ちょっといかにもな小説的展開になっていることに気がついた。
そして、帯にあった”闇に巣くう「悪」”って、よくよく考えたら、どのくらいの「悪」かが具体的でなく、もちろん悪いことは悪いんだけど、ちょっとそこが残念。
まっ、捜査する部署の話ではないので、そんなもんか〜と。


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韓国ドラマ「ホグの愛」感想

2017年10月26日 15時34分56秒 | 韓国ドラマ感想
一見して、いや、二見しても主役級と言える俳優さんは出ていない。
そして最後まで観たけれど、俳優さんに見合ってそれ程ご大層なドラマではなかった。
でも、このドラマに私はかなり泣かされた。
最後の2話でもさんざん泣いて、最後の最後に気がついた。
このドラマで使われている言葉の選び方が秀逸だったんだと。
ストーリー自体はそれ程でもなかったけれど、ホグの行動と言葉は胸にキュンと来た(恋ではないが)
客観的にみて、本当にホグはその名の通りおバカだと思う。
でもこの人の“愛”があれば自分は強くなれると思ってしまう。
ホグの愛は絶対に人を裏切らない。
それがあれば自分が戦っていける。
戦いに負けても、ホグがいる。
最後に愛は勝つ!みたいな変な勇気が出てくる。
ト・ドヒのように。
ホグ役のチェ・ウシクくんが役にぴったりはまって、すごく良かった。
ピョン・ガンチョル役のイム・スロンくんも中盤からはコメディに慣れたのか吹っ切れた面白さがあった。
ユイちゃんは、まあ、スタイル抜群でしたわね~


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読書感想「アイネクライネナハトムジーク」伊坂幸太郎

2017年10月25日 09時51分57秒 | 乱読本感想
アイネクライネナハトムジーク
伊坂幸太郎
幻冬舎 2017年8月4日


★5
2017年10月25日 09:50
伊坂作品はほぼ、タイトルだけ見て買う。
「アイネクライネナハトムジーク」って、かの有名なあのクラシック音楽のタイトルのようだけど、
伊坂幸太郎ならひょっとして・・・アイネさん、クライネさん、ナハトムジークさん、3人の殺し屋!?
宇宙人!?
AI(人工知能)!?
何でも有り~~の人だもんね、と、目次を見て、『むふっ』っと笑ってしまった。
アイネクライネ
ライトヘビー
ドクメンタ
ルックスライク
メイクアップ
ナハトムジーク
アイネクライネナハトムジークがみごとに分割され、そのあいだにあるカタカナも英語!?なのか?
目次からして期待を裏切らない。

さて、これは1つの長編なのだろうか?
それとも6つの短編?
ちょこっと表紙を見れば解ることもあえて無視して読んでいく。

アイネクライネに登場したボクサーがライトヘビーにも出ている。
ボクサー繋がりの話なのか?
緩く繋がるのか、強く繋がるのか、そういうことを考えて読むのが楽しい。
読み進むと、あれっ!?この名前、前にも登場してた!
あれっ!?あの親子!あの友達!・・・神経細胞の樹状突起のように広がり繋がっていく人間関係。
それは時間も超えて広がっていく。
珍しくサスペンス要素がないが、意外な人たちが繋がりワクワク。
優しい人間関係が広がっていくなかで、伊坂幸太郎特有の言い回し、登場人物のキャラに『むふっ』とする。
織田真一とか斉藤さん、個人的に一番ウケたのはラウンドボーイのあの動作、『うへへっ』
どこかの伊坂作品にまたちょこっと登場して欲しい。
彼の人生を見てみたい。

”あとがき”で、これらの作品の成り立ちを知った。
最初は短編として作られたようだが、やっぱり1つの長編小説だよなぁ~と思っている。
それにしても、”斉藤さん”一応最初から斉藤和義さんをイメージして読んでいたけれど、まさかの本物!(いや、厳密に言えば本物じゃない)で嬉しくなった。

※『むふっ』『うへへっ』は私の心の笑い声。
他の作家さんの作品ではこういう笑いはしないけど、伊坂作品ではけっこうする笑いです。




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韓国ドラマ「君を憶えてる」感想

2017年10月24日 16時09分26秒 | 韓国ドラマ感想
私は本もドラマもサスペンスものが好きだ。
だから韓国ドラマでもよく観る。
韓国のそれは韓国らしく思いも寄らない展開が多くて興味をそそられる。
反面、取って付けたような展開やつじつまが合わないといった、やはり韓国らしいことに何だこりゃ~と思うこともある。
目くじらを立てたところでどうなるものでもなし、片目を瞑ってやり過ごす。
まっ、これも色々やり過ごして観ていた。
でも、それなりに楽しめたし、最終話で涙するとは思わなかった。
捜査官たちの友情とか兄弟愛とか、ちょっとウルウル。
イ・ヒョンとチャ・ジアンの恋ははっきり言ってどうでもよかった、かな。
ジアン役のチャン・ナラさんは可愛いけれど、実年齢で6歳違うソ・イングクくんと恋愛って感じじゃなかった。
ソ・イングクくんに無理があるのかな。
ついでに言えば華奢すぎて、特殊犯罪捜査官で犯人たちと格闘するってのもそれ以前に無かったけれど、まっ、可愛いからよしとする。
でも、可愛いNO.1はイ・ヒョンの弟ミンの子役。
殺人鬼イ・ジュニョン、真相が分ってしまえば可哀相な人なんだけど、殺した人が多すぎてどうしようもないな。
こういうサスペンスものは感想が書きにくい。
内容に触れてはいけないしね。
と、言うことで終了。


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読書感想「長女たち」

2017年10月16日 12時12分35秒 | 乱読本感想
長女たち

篠田 節子
新潮社 2014年2月21日


★4
2017年10月16日 12:12

“認知症、介護離職、孤独な世話”“ 恋人もキャリアも失った。母のせいで”と帯に。
ちょっと重いのかな。
でも“希望”の文字も見える。
篠田節子に描かれる“長女”はどんなんだ?の興味で読み始める、3編。
最初の「家守娘」からして、もう、長女あるあるのオンパレード。
最後の「ファーストレディ」も、どちらも親の期待と甘えと言う呪縛に縛られている。
長女の私としては苦笑い。
苦笑いでいられたのは、私にとってそれは過ぎたことだったから。
実、義理の親、4人を既に見送った余裕、と言っておこう。
だが、今、まっただ中の人、これからそれを向かえるかもしれない人にとっては人ごとではないだろう。
長女は彼女たちのような生き方をしてしまいがちだと、長女の私は思う。
それが良いのか悪いのか、善悪ではないだろうが、長女的気質の人間が客観的に自分を見られる機会になれば良いなと思う。
前後は縛られた長女の話だが、真ん中は・・・
「ミッション」読み始めて何だかデジャヴ。
昔読んだ篠田さんの「弥勒」の世界だ!
その中で語られる“長女”は?
もちろん長女は出てくるが、前後の2作とは様子が違う。
インドの北の方の山地、過酷な自然しかない地域に日本から行った医師。
彼女は長女ではあったが、ある意味“長女”を捨てた人であった。
医師からみれば酷い生活環境の中で暮らす人々だが、そこに悩める“長女”はいない。
生きて働いて死ぬだけの人々の生活に介護の為の“長女”は必要ないのだ。
私は田舎で育った古い人間なので、この世界感は理解できる。
進んだ医療の恩恵を受けここまで生きてきたが、むしろこっちの生き方がしっくりくる。
これからの日本、どうする?
篠田さんの言わんとすることはここにあるのか!?


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読書感想「 牡丹色のウエストポーチ: 杉原爽香 44歳の春」赤川次郎

2017年10月05日 10時32分13秒 | 乱読本感想

光文社 2017年9月8日

★4 2017年10月05日 10:27

秋が来た。
書店に行けば並んでいる”杉原爽香”
今年は44歳だそうだ。
初っぱなから誕生会の場面、ん?誰の?と思ったら、爽香。
44歳で誕生会って、何でだ?
解説を読んで納得。
本作でシリーズ30作だって。
書く方も読む方も、30作、お互いにすごいな~と素直に思った。

内容は本シリーズでは珍しく、昨年の作品と密に繋がっていて、上下巻の下巻といった趣。
そして、何気にスピーディに話が進む。
スリルでドキドキ。
赤川先生も力が入っている模様。
では、また来年。



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