途中下車してときどき嵐

ブログ人から引っ越してきました。

読書感想「沖縄コンフィデンシャル 楽園の涙」高嶋哲夫

2020年11月24日 14時46分24秒 | 乱読本感想
集英社文庫 2018年5月23日

相変わらずハードな内容。
手に汗握る展開の末、シリーズ3作目にして「交錯捜査」の事件がやっと解決した。
でも、沖縄コンフィデンシャルは続く。
次回作「レキオスの生きる道」は既に刊行済だし、まだ具志堅と喜屋武の真の関係が明かされていないので続く予定なのだろう。
このシリーズ、沖縄が持つ複雑な歴史と現状が詳しく描かれる。
災害三部作で描かれたのと同じように“現実”をきちんと踏まえた上でのエンターテインメント小説になっている。
沖縄の抱える問題を学びつつ(不謹慎な言葉ではあるが)楽しめる。


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読書感想「MIST」池井戸潤

2020年11月14日 16時48分20秒 | 乱読本感想
双葉社 2005年7月20日


コロナ禍読書では今まで気が付かなかった本を読める。
本作も、たまたま見つけて、『へぇ~、池井戸さん、こんな本を書いてたんだ!』と。
ミステリーのようだが・・・
いや、どっちかっていうとホラーか!?
読みながら何度か作者を確認してしまった。
確かに、半沢直樹シリーズとか有名な作品の中に暗さとか残酷さを感じることはあった。
だから、池井戸潤の一部であることは間違いないだろうが、作者を伏せられて読んだら池井戸潤の作品だとは思いもしないに違いない。
それなりに面白く読んだ。
でも、最後、犯人が取って付けたような人で、あらら~だった。


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読書感想「赤い砂」高嶋哲夫

2020年11月07日 10時42分51秒 | 乱読本感想
幻冬舎 2020年04月08日


最初は取っ付きにくかった。
舞台が日本ではないし、日本人は出てこない。
つまり登場人物も地名もはカタカナ、しかも人数多いし~
だけど、
災害小説でなくてもさすが高嶋作品、面白い!
とは言え、テロ、小国の圧政、麻薬組織の犯罪、難民と、決して楽しいことが描かれている訳ではない。
ただ、それに立ち向かう人たちの壮大な物語だった。
アメリカの南の国境に立ちはだかる壁、現在の大統領で一躍有名になったあのWall。
そこでの悲劇から、行動を起こした人たちがいた。
大統領、大富豪、色々な分野のスペシャリストが総力をあげて行おうとしたのは小さな国の再建だ。
再建するには先ず現政府と麻薬組織の撲滅だ。
その為に召集されたのが壁の悲劇の責任者として汚名をきせられらたジャディス。
苦難を嘘の様に乗り越えながら(フィクションだから)任務を遂行する。
”苦難”、それは世界のどこかで日々起きている、ニュースで報道される現実でもある。
現実は過酷だし、国の再建など夢の夢だろう。
ただ、大国の正しい指導者、私財をなげうつ大富豪、勇気ある行動ができる人々が集まれば夢に近づけるかもしれないと、ちょっと希望の夢を見せてもらえた。
それだけではなく、最後に本当の動機が明かされて、”わぁ!やってくれたな、さすが高嶋哲夫!面白いぜぃ!!!”と喝采。
そして今、選挙で揺れている大国の指導者が健全な人であって欲しいと願った。


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読書感想「三島由紀夫事件 検視写真が語る「自決」の真実」

2020年11月03日 19時03分25秒 | 乱読本感想
宝島社 2020年10月06日

書店で見つけた出版されたばかりの本の帯に「50年目の真実」とある。
もう50年になるのか!と思ったが、三島由紀夫という人が割腹自殺したというテレビ映像以外何も知らない。
事件の後、「潮騒」の映画を観、「金閣寺」の一部が教科書で使われていたので少し読んだが、どちらも印象には残らなかった。
たまに“三島由紀夫”という文字を見かけても『ああ、切腹した人』と思うのみ、いや、少しは『なんであんなことしたんだろう』とは思ったが、積極的に調べようとしなかった。
コロナ禍の現在、たまたま出合ったので読んでみるか、と。

最初、幾枚かの白黒写真が掲載されている。
事件の現場写真もあるが鮮明ではない。
印象に残ったのは「辞世の句」の整って美しい文字だ。
それは楯の会の軍服を思わせる制服を着て、鉢巻きをしている彼の姿とは逆の女性的に感じる文字だった。
そして、ボディービルで鍛えたという身体を誇示するような写真を見て、『この人、ナルシストか!?』と想像して事件の経緯を読んでいった。

私は“なぜ彼が事件を起こしたのか?”を知りたいと思って読んでいった。
彼の主張は分かった。
でも、それを支持するかと言われれば、50年経った今の時点でも、50年前の10代の学生の時点でさえ支持しなかったと思う。
それが社会の多数に認められるかどうか、裕福で才能に恵まれ、学習院に通うような人が判断できなかったのだろうか?と思う。
多くの人を巻き込んだこの事件、結果として『よ~解らん』だけど、写真の印象の様な人だったからなのかな?


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読書感想「バクテリア・ハザード」高嶋哲夫

2020年11月03日 17時20分37秒 | 乱読本感想
集英社 2020年08月25日

★0
あまりにも酷い、集英社!
高嶋さんの過去の作品「ペトロバグ 禁断の石油生成菌」を改題して出版しているだけ。
いかにも最新の作品の様な説明が書かれた帯、作品リストも「レオキスの生きる道」の下、発行日も2020年8月25日。
そりゃ~集英社での出版は初めてでしょうが、こんなやり方は酷い!
集英社の本は定価で金輪際買わないぞ!ブックオフだ!

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