途中下車してときどき嵐

ブログ人から引っ越してきました。

読書感想「正義のセ」阿川佐和子

2018年05月13日 16時08分17秒 | 乱読本感想
KADOKAWA/角川書店 2016年8月25日

★3

ドラマ化を知った時、原作があるなら最近の定番、漫画だろうと思っていた。
見かけた表紙もそれらしい絵だったので、一瞬、やっぱりと思ったが、阿川佐和子の文字が見えたので、『あぁ~阿川さんか~』
大昔に「ウメ子」を読んだ気がするが、はたして本作品はどうなのだ?
読むより先にドラマが始まった。
何となく、漫画チック。
こんな検事いるのか!?
そして原作を読んだ。
こちらも何となく漫画チックであり、こんな検事いるのか!?
そもそも身近に弁護士は居ても検事などいない。
比較対象はいないけれど、冷静に物事を判断しないといけない職業なのに、こんな凜々子のように感情的でいいのか?
第三章の凜々子の取り調べでの行動で白けてしまった。
一般企業の社員でもこんな人はあまりいないし、いたら、“困ったちゃん”でしかない。
漫画だからぁ~(じゃないけど)と。
全体的に漫画の様に軽く読める。
そういう本だと思う。
あぁ~ブックオフにシリーズ3冊並んでいたから、買っちまったぜい。

「正義のセ 2 史上最低の三十歳!」感想

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キム・ジェウク「蝶の眠り」インタビュー記事

2018年05月10日 10時57分34秒 | ジェウクさま(キム・ジェウク)
Kstyle 5月9日の記事にジェウクのインタビューが載っていて、読んだらなかなか興味深い内容だった。
日本をバッシングしないと生きていけない感がある韓国において、少しでも日本寄りの言動をすればヒステリックに叩かれる。
そんな中で、幼少期日本で育ち、キレイな日本語を話すことができる彼の立ち位置というのは難しいだろうなと、彼の日本語を聞きながらよく思う。
彼の話す日本語は少し古風な言葉のチョイスでとても丁寧。
古い日本人である私は時々はっとさせられることがある。
このインタビュー、そんな彼の日本語が文字になっても彼らしい感じがする。
受け答えはすべて日本語で、時おり「なんと表現したらいいんだろう……」「もっと正確に言いたいんですけど」と考え込みながらも真摯に、時にユーモアをまじえて語ってくれた。
これ、ジェウクだ~
色々あるインタビューだけど、日本語について話しているのが興味深かった。
この映画を撮る前に太宰治の「人間失格」を役作りの為に読んだそうだけど、演じるチャネってどんな青年なんだろ?
それ以前に、このような本を読むんだ!とビックリ。
そして、記憶をなくすとしたら、最後に残ってほしい記憶は何ですか?
の答え、ステキだった。
このインタビュー記事、ジェウクの真摯さ、頭の良さが盛りだくさんだった。
そして、ここの記事ではよくある日本語に訳したことによる変な日本語が無い、珍しい記事だった。
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読書感想「フォルトゥナの瞳」百田尚樹

2018年05月09日 11時37分00秒 | 乱読本感想
新潮社 2015年11月28日

★3

映画化されるそうなので、どんな話か知りたいという友達の為に読んでみた。
百田さんは「永遠の0」しか読んだことがなかったので、この機会に他の作品も読んでみようという気持ちもあった。
帯に“感涙必至”とある。
ちょっと苦手なファンタジーでラブストーリーのようだ。
真面目で孤独な青年が人の死を予見できる能力を自覚したところから始まるストーリーは坦々としているがスルスルと読めた。
人の死を予見する能力を持った青年、木山慎一郎にとっては大事件であろうが、坦々としているように感じたのは木山の物静かな生き方によるものだろうか。
それとも人の死を扱った物語だからだろうか。
天涯孤独な木山が恋をした。
思いを相手に伝えることでお互いに愛し合う。
これは“死”と本気で向き合ったからだろう。
さて、この恋の行方は・・・ネタバレはしない。
滂沱の涙とまではいかないが確かに、涙はでた。

人は、他者の死を知ることができる能力を持ったらどうするだろう?
たいていの人はその死を防ぐことができるのなら防いであげたいと思うだろう。
でも、自分の命と引き替えなら?
それはできないが、
なにもしない、と割り切ることができるか?
割り切ることができる人はある意味幸せだろう。
ただ、引き替えてもいいと思う“死”も間違いなく存在すると思う。
その時、引き替えることを選べる人も、ひょっとしたら幸せかもしれない。
などと、現実的ではない妄想ができる本だった。


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読書感想「切れない糸」坂木司

2018年05月06日 10時48分08秒 | 乱読本感想
東京創元社 2009年7月5日

★3 2018年5月6日

「和菓子のアン」「女子的生活」「ホリデー」シリーズ、そして「ひきこもり探偵」シリーズの「青空の卵」と読んできて、「ひきこもり」シリーズの残りの2作品を読まないで、本作品を読んだ。
これはシリーズものではないようだが、登場人物の名前とその設定が少し違うだけで、ほぼ「ひきこもり」とそっくりだった。
新井と沢田、2人の性格、関係性も細かいところで違って、大きなところではそっくりだと思った。
大きなくくりでは「ひきこもり」シリーズに入る感じ。
基本的に、”良い人””優しい人””正しい人””賢い人”がつづる物語は好きだ。
そして、共感できる部分がたくさんあるところも心地よい。
ただ、”ほぼ同じ”状態にちょっと飽きた。
たぶん、「ひきこもり」シリーズ、残りの2作品を読んだ感想も同じになる気がする。
でも、見かけたらたぶん買うんだろうな~

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