途中下車してときどき嵐

ブログ人から引っ越してきました。

読書感想「ドルチェ」誉田哲也

2017年04月15日 15時39分25秒 | 乱読本感想

新潮社 2014年5月28日

2017年04月15日 15:36
★4

先日読んだ「ドンナ ビアンカ」で魚住久江シリーズというのがあるのを知った。
とは言え、2作品だけのようだ。
「ストロベリーナイト」の姫川玲子とはかなり違ったキャラに興味を覚えた。
また、作品全体に流れる温かさを感じた。
たった2作品なら1作目の「ドルチェ」を読んで、魚住久江の成り立ちを知ろうと思った。
「ドルチェ」は短編集で6作品あった。
どれも、魚住久江の鋭い感性と優しい心で成り立っていた。
一見普通の“おばちゃん”の魅力は人を見る目線の温かさにある。
女性だからというわけではなく人として、愛情を持って人を見ることができるのだろう。
6作品だが、ほぼどれも“愛情”がテーマのようだ。
誰かが誰かを愛することで、事件が起きたり、事件が解決したりする。
好みは6作品目の「愛したのが百年目」
ありがちな事件が、あり得ない無償の愛だったという結末だが、魚住シリーズならば許せるなと思える作品だった。
本書のタイトルと同じ「ドルチェ」という作品もあった。
とりたててスゴイ作品だとは思わなかったが、後で「ドルチェ」の意味をちゃんと調べたら、“甘い”という意味だけでなく“やわらかい”“やさしい”という意味もあるとか。
そうか、これは“魚住久江”の意味でもあるんだと納得した。
人として興味深い“魚住久江”
そして、彼女に恋しているらしい年下刑事の峰岸のこれからの展開も気になる!
ドラマだったら面白いのにと、思ったが配役が浮かんでこない。

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読書感想「ペトロ」今野敏

2017年04月13日 14時02分30秒 | 乱読本感想
ペトロ 碓氷弘一シリーズ

中央公論新社
2015年1月25日

★3
2017年04月13日 13:59

殺人現場に残された古代文字「ペトログリフ」
その謎を解く碓氷刑事と日本語の堪能なアルトマン教授。
シリーズものなので知ったメンバーが多くて手軽に読める。
今回もちょっと現実離れした内容で、犯人を捜すことよりも専門家の謎解きが主のようだ。
メソポタミアの楔形文字は知ってはいるが、日本の古代文字、桃木文字なんて初めて聞いた。
それを先生方が懇切丁寧に教えてくださるが、どの程度それを信じていいのやら・・・まぁ、そういう説もあると理解しておいた。
知らなかったことを知るというのはそれなりに興味深かった。
ただ、いわゆる警察もので事件が起きてそれを解決するということにおいてはペトログリフありきのこじつけストーリーのように感じた。

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韓国ドラマ「私はチャン・ボリ!」感想

2017年04月02日 06時21分44秒 | 韓国ドラマ感想
韓流にハマった友達が「面白かった!」と教えてくれたのがこれだった。
韓服がいっぱい出てきて綺麗だったし、記憶消失やら娘の入れ替わり、お母さんが2人居て、もう色々スゴイって。
The韓流ドラマだね~と、キャストを見たら、オ・ヨンソさん、知らんし~、キム・ジフンさん、イ・ユリさん苦手だし~
で、スルーしていたけれど、配信が始まった。
じゃ、観てみるか!
韓国ドラマらしく、子供時代から始まる。
いったい何歳の役なんだろう?と首を傾げるベテラン俳優さん達が幼児の親役をやっている。
ウンビ(ボリ)のお母さん役のキム・ヘオクさん、いつものぶっ飛んで激しい演技。
欲が深くて自分勝手、目的のためならどんな汚いことでもするイナ役がハマっている。
日本も韓国も、子役って、どうしてこんなに芸達者なんだろう?
ミンジョン役の女の子、演技だと解っていても、憎たらしいこと。
心の汚さまで表現されていることに愕然とした。
ドラマの展開も、何でこうなるの?ありえない!!!が続く。
韓国ドラマだし、たぶん最後はいい話になるはず!我慢我慢。
薦めてくれた友達の為に、頑張って観よう!
やっと気持ち悪い子役時代が終わったとホッとしたのもつかの間、爆発パーマ頭のボリに馴染めない。
でも、キム・ジフンさん演じるイ・ジェファとのちょいLOVEは好感が持てた。
そして、大人になったミンジョンの嘘のすごいことすごいこと。
まだこの辺は我慢して観ていた。
やっと続きが楽しみになってきたのはボリの娘、ビダンが幼稚園に行く年齢になって、ボリ一家がソウルに引っ越ししたあたりから。
ボリも普通の髪形になったし、よく見ればオ・ヨンソさん、綺麗な人だったのね。
こまっしゃくれたビダンだけど、可愛い!
ビダンが登場するとホッとするし、うるうるもする。
ビダンが良い子に成長しているのに反比例してミンジョンの極悪ぶりがますます激しくなる。
イ・ユリさんの嘘と悪の演技の独壇場。
もう、ここまでくると笑えるくらい。
ミンジョンの嘘が暴かれる瞬間を楽しみに観ていけた。
なんというか、韓国ドラマの様式美、悪い人はとことん悪く、良い人はとことん良い、そして、『そんなアホな』と突っ込みどころ満載でも、その瞬間瞬間が面白かったらつじつまが合わなくてもOKと突っ走る。
突っ込み女の私だけど、「もう好きにしな!」
最後は、やはり韓国ドラマのド定番、まあるく収まって悪も善になんだけど、嘘の限り悪の限りを尽くしたミンジョンが心を改める訳ないじゃんと思ったわ。
一応、勧善懲悪的に終了するものは読後、視聴後に気分が爽やかになるものだが、このドラマはそうならなかった。
30話位から面白く、毎回楽しみに観ていたにもかかわらず、「あぁ~、しんどかった」が最終的な感想。
韓服や、ボリ、ビダン、ジェファの心の美しさも描かれていたけれど、ヨン・ミンジョンという女の圧倒的な汚さが、イ・ユリさんの熱演のおかげで印象に残っちゃったみたいね。
キム・ジフンさん、今までのイメージは”怒ってる人”で苦手だったけれど、今後は”陽気な人”でいけそう。
”役”って、ちょっと怖いもんだね。

韓国ドラマ感想 まとめ ドラマタイトル
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