途中下車してときどき嵐

ブログ人から引っ越してきました。

読書感想「蟻の棲み家」望月諒子

2023年02月26日 13時17分23秒 | 乱読本感想
新潮社 2021年10月28日


”ミステリー史上に燦然と輝くラストの大どんでん返し”

ミステリー好きの私は帯のその文字だけで買って来ていたが、よく見ると”イヤミスを超えた衝撃作!!”の文字が!

私はイヤミスは好きではない。

しまったと思ったが、読むしかない。

読み進めると意外に大丈夫、というか、近頃の現実のニュースの方がえぐいので耐性ができたのか?それとも主人公・木部美智子の仕事に対しての地道で正しい姿勢に好感が持てたからなのか?

あまりにも稚拙で短絡的な事件の被害者と加害者は貧困の連鎖によるものとして描かれていく。

が、その中で、貧困ではない者、稚拙で短絡的ではない者が見えてくる。

そして、”ラストの大どんでん返し”は木部美智子によってもたらされる。

本書は木部美智子シリーズと言うらしい。それも5作目。

彼女にかなり興味を持ったので、ほかの作品を読んでみたいと思った。



最後に、なんとなく本書は木部美智子によって書かれたと思っていたが、作者は”望月諒子”だ。


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読書感想「希望の糸」東野圭吾

2023年02月26日 12時05分22秒 | 乱読本感想
講談社 2022年07月15日

流石、東野圭吾。

物語として巧みに作られていて、安定的に読ませてくれた。

事件が起き、それを捜査することで分かる親子の心模様と刑事・松宮自身の親子関係がリンクすることでより深い内容になっている。

加賀シリーズ、正直、昔の作品のことは詳しく覚えていないが、昨今の作品は親子の深い、かつ複雑な心情を描いていて、それがどれも切ない。

加賀に続き、いとこの松宮までも親子関係は切ないなと涙した。

ただ、どれも本作品の様に”希望”が最後にみえるのは読み手の私にとっては救いだった。


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