先日、やっと「大奥」を観ることができた。
金曜日の午後の映画館はあまり人もいなくて、ゆっくり楽しめたが、観客の反応をみるという楽しみが無かったのは残念。
まず、一番の感想として、ニノの侍姿は非常に似合っていた。
またストーリーもそれなりに面白かった。
もともと完成度の高い漫画であったのだろう(この時点では原作を読んでない)、虚構の上の虚構ということで、かえって突っ込みどころはあまりなかった。
脇を固める俳優さんたちは皆、芸達者な人たちだし、好きな人ばかりなので、そういう点でも文句はなかった。
女男が逆転と言うこと、最初のうちは実際の歴史と違うのでちょっとあれ?あれ?って感じで戸惑いながら観た。
で、最初の(ニノファン言うところの)衝撃の場面。
う~ん…
他の場面も含めて、どうも違和感があった。
ストーリー的にはあっても良い場面なんだけど…どうもいただけない。
アイドル『嵐のニノ』があんなことをということではない。
ニノの童顔がどうも情景に合わないのだわ。
じゃ、こういうのが得意な(?!)松潤だったら・・・まあ、これはこれでないけれど・・・
侍姿は似合っているし、きっぷの良い喋り方も、ああ、ニノは江戸っ子だったね~、なかなか良い男。
うっすらと髭の剃り後が分かるのも男を感じて良かったのだが…
どうも、あの顔でああいうことをされてもね~…いっそのこと無くても良かったと思った。
キスの場面くらいで十分だわ。
キスはどれも良かった。
蒼くんの場面はやはり笑ったけどね~
睡眠不足のうえに、食後に観た映画にもかかわらず、寝ないで面白く観た。
名優たちの演技にその場ではちょこっと涙も流したが、私は心の中でずっとニタニタ笑っていた。
うん、面白かったんだわ。
何故だか『可笑しみ』がずっとあったんだわ。
逆転した大奥の男ばかりの世界は滑稽なものだった。
将軍の最初に大奥に入った時の感想そのものだ。
でも、そんな世界を阿部サダヲはとても引き締めていたと思うし、柴咲コウは惚れ惚れするくらいの「男前」だった。
蛇足・・・そんな2人の「大奥」が観たいと思う。
そんな、面白い「大奥」はあっけなく終わった。
結果…ニノはカッコ良かったし、俳優さんたちの演技も素晴らしかった。
でも、私に感動は無かった。
感動は無かったけれど、2時間は十分楽しませてもらった。
感動が無かったってことについて…映画を観た後、娘のところに行ったら、この原作漫画があった。
5巻だか6巻だかあるそうだが、とにかく1巻を読んだ。
ふ~ん…映画と同じ台詞が続く。
珍しいくらい原作と同じ作りになっていたんだわ、あの映画。
原作の1巻の終りを待たずして、ニノの水野はお信とめでたしめでたしで、登場終了だった。
映画「大奥」の内容について、歴史に登場する「水野忠邦」(ちょっと時代は違うけれど)を勝手に想像していて、将軍と共に世直しをするのかと・・・それなりに壮大なストーリーを思い描いていたが、意外に小さなラブストーリーに終わった。
ふ~ん、そういうこと。
『水野』という人物、漫画の1巻のエピソードに登場する一人物にすぎなかったのだ。
だから、薄っぺらい内容にしかならなかったってところかな。
感動の無さはそういうことで…納得。
私は1巻しか読んでいないけれど、ちょこっと見るに阿部サダヲがやっていた役、これがなかなか面白い動きをしそうだったな。
全巻読んだわけじゃないけれど、役者ニノにやってもらうなら、複雑な背景、感情がある人間の方が面白いと思った。
昨日、遅れて観た「A-Studio」
やっぱね~、二宮和也という人、色々面白い。
表の顔の裏に違う顔は当然あるけれど、彼にはたぶんその顔が多いんだろうな。
ストレートに気持ちを表現しないのでよけいに複雑に見える彼は対極にいる相葉ちゃんと共に私の愛するキャラの持ち主だわ。
まぁね、色々書いたけど、過去のあの映画とか・・・あの映画とか・・・よりは面白かったのよ。