途中下車してときどき嵐

ブログ人から引っ越してきました。

読書感想「ホワイトラビット」伊坂幸太郎

2020年10月23日 15時46分06秒 | 乱読本感想
新潮社 2020年7月1日

ページ数が少なくなったあたり、夏之目が車の中でみる”夢”の場面で涙が出てきた。
あれぇ~この変な話で私は泣いている!?
この話って泣くような話だっけ?と思いながら涙を流した。
いつもの伊坂ワールドで犯罪者がいて警察がいて、そして、どこかで登場した泥棒さんも出てくる。
悪い奴はとことん悪く、被害者は弱々しく(時に窮鼠猫を噛むが)
泥棒さんは、変人だ。
その辺はいつもの変だけれど、今回は物語の進行が変。
あれぇ~?どうしてこんな場面に繋がるんだ??
あれぇ~?人質は○○の筈だけど、なんで△△がしゃべってんだ??
あれれっ?事件が進行していると思っていたら、まだ事件前だし~
と、訳が分からなくなって何度も読み直しをした。
いつものうんちくで、今回は「レ・ミゼラブル」に関して語られるが、
その中では作者が突然出てきて、話を前に戻したり、後のページの為にと解説したりするとのこと。
つまり自分も自分の話の中でそうしていると一応、警告はされていた。
そんなこんなで訳わからんし~と言いつつ、読み返しているのでこの変な作りの話も意外に理解はできた。
伊坂幸太郎作品はいつも解った気にはなるが本当に解っているのかどうか判らなくなる。
そんなところが好きなのかもしれない。


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読書感想「焦茶色のナイトガウン」赤川次郎

2020年10月05日 08時51分22秒 | 乱読本感想
光文社 2020年9月20日

久しぶりに書店をのぞいたら並んでいた。
『あぁ~爽香の秋だった』
思い出す長い歴史。
今年の爽香は47歳、いつもの様に事件に巻き込まれる。
爽香の同級生が妻殺しの容疑で逮捕、その娘が爽香に助けを求めてやってくる。
風俗店の火災現場で人助けしたら、殺人事件にも遭遇。
それはいつもの様に解決。
だが、
おやぁ~今年は爽香ファミリーの瞳ちゃんの初恋か。
そうか~瞳ちゃんは女性が好きだったのか!
その好きになった女性が問題に。
一応、恋の結末は見えたようだが、ここに絡んできていた”中川”に波乱の予感が!
これはもう爽香48歳に引き継がれるのだろうが・・・
お願い!赤川さん!中川を消さないでよ!!!
と、なにげに中川ファンの私は思うのであります。

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読書感想「フライ・トラップ」高嶋哲夫

2020年10月03日 09時49分03秒 | 乱読本感想
文藝春秋 2013年2月10日

読み始めて、高嶋さんにしてはスケールちっちゃいな、と。
女性と子供を守る特殊チーム、「JWAT(ジェイワット)」となずけられた名前はカッコいいが、所詮は地方都市の県警生活安全部が舞台。
O県となっているが、どう見ても高嶋さんが生まれ育った、私もよく知っている県だ。
女性警察官が夜の公園で保護した高校生、最初はいじめか?虐待か?と、いかにも生活安全部的な話だろうと読んでいった。
そのうち、オヤジ狩り、脱法ハーブ(2013年現在)とだんだん怖い話に広がっていく。
スケールちっちゃい話ではなかった。
読み終わって、
O県が舞台で、災害三部作、予言の書の作者にこんなの書かれると怖すぎるじゃん!と思った。

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