途中下車してときどき嵐

ブログ人から引っ越してきました。

読書感想「楽園の真下」荻原浩

2022年05月26日 15時32分56秒 | 乱読本感想
文藝春秋 2022年04月06日

“「日本でいちばん天国に近い島」が地獄になる 巨大カマキリ来襲!”
帯のこの文字で即買い。
まあ、荻原さんだし、ハズレは無いだろうと。
読み始めて“湖や川の自殺者“”カマキリ“”ハリガネムシ“” ロイコクロリディウム“というワードで、何となくストーリーは想像できた。
小さな寄生虫の話か。
でも、巨大カマキリだよ!
それに寄生するのは・・・
想像以上の話になってしまった。
ジュラシックパークの様な展開は確かに“読み始めたら止まらないパニック・ホラー”だった。
面白く読んだ。
それにしても、書いたのは荻原浩さんだ。
何作か読んだがこんな作品も書くんだ!とちょっと驚いた。
ホラー映画になっても面白そうだけど、そうとうエグイよ。


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読書感想「魔力の胎動」東野圭吾

2022年05月11日 19時23分18秒 | 乱読本感想
東野 圭吾
KADOKAWA 2021年03月24日

「ラプラスの魔女」に繋がる物語だそうだ。
5章からなる短編連作。
不思議な能力を持った「ラプラス」の女の子、円華が出てくる。
1章2章3章と読み進む。
円華は鍼灸師ナユタと共に、能力を使って苦悩する人たちの為に行動する。
苦悩から解き放たれる人たち。
明るく前向きな話で、軽く読める。
「ラプラス」でこの感じは無かった気がするが、このご時世に読むにはこちらの方が良いと思った。
ところが、4章5章で、あれっ?!円華の行動は?
うらすじに”あたたかな希望と共感の物語”という文章があるが、それは1、2、3章においては当てはまるが、4、5章では当てはまらない。
あぁ、タイトルは「魔力の胎動」だった。
「ラプラスの魔女」の芽生えが描かれているんだな。
東野圭吾作品ではそう簡単に”あたたかな希望と共感の物語”には出あえない。

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読書感想「鏡の背面」篠田節子

2022年05月11日 17時52分20秒 | 乱読本感想
集英社文庫 2021年5月25日

分厚い本だが、篠田節子ならその方が嬉しい。
聖母の様な“小野尚子”という人が火災で亡くなったが、鑑定すると本人ではなかった。
じゃ、亡くなった人は誰だ?というところから物語は始まる。
ただの犯罪ではなさそうだが結末は?
途中、オカルトチックなエピソードや宗教に関係するエピソードが挟まれるのでそういう話なのか?
“小野尚子”とは“何”だったのか?
“小野尚子”を探す人たちの舞台は日本だけでなくフィリピンにも及ぶ。
本物と偽物の過去が暴きだされる。
その過程とその結末は、広く深く、よくもまあこれほどの事を作り上げたものだと、さすが篠田節子だと、作られた作品より作った人にため息が出た。

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