途中下車してときどき嵐

ブログ人から引っ越してきました。

読書感想「サハラの薔薇」下村敦史

2021年03月28日 09時38分29秒 | 乱読本感想
KADOKAWA 2019年12月24日


「サハラの薔薇」というタイトルと本紹介の”エジプトで発掘調査・・・”という内容にひかれた。
勝手に想像した内容とは全く違ったが、ほぼ一気読みしてしまった。
考古学者・峰が石棺を発見したが、なぜか中にあったのは死後数か月のミイラ。そのミイラも強奪されてしまう。
それを追う話なのかと思ったが、すぐに乗っていた飛行機が向かった方向ではない砂漠に墜落。
助かった人たちがオアシスを目指す。
その同行者たちが皆、謎だらけ。
訳もわからないまま命を狙われる峰。
誰を信じたら良いのか?
疑心暗鬼になりながら砂漠を歩く。
襲ってくる砂漠の自然の脅威、ゲリラ。
ほぼ全編が命がけの戦いだ。
あぁ~これが冒険小説と言うものか!とあまりこのジャンルの本を読まない私は思った。


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読書感想「冷たい檻」伊岡瞬

2021年03月28日 08時48分47秒 | 乱読本感想
中央公論新社 2020年4月25日 

冒頭に登場人物が紹介されているのはありがたい。
が、読み始めると意外にこれが使えない。
年齢だけ学年だけ書かれてもね~って感じ。
『施設』と言っても児童養護施設に更生施設、介護施設、それらの入所者、職員、地域の関係者、政治家、中国企業、そして警察、調査官と登場人物が入り乱れている。
調査官の過去から始まるが、基本的には2日間の出来事が描かれる。
その2日間に詰め込まれた人々の話は雑多だ。
一生懸命読んでいくが、最終的にあのエピソード、要った?どうなった?というのもあった。
やたら長くて、一生懸命に読んだのにのめり込めなかったな。


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読書感想「枯葉色のグッドバイ」樋口有介

2021年03月07日 05時03分32秒 | 乱読本感想
文藝春秋  2006年10月10日


解説でも触れられているが、樋口有介といえば「ぼくと、ぼくらの夏」
大昔に読んで内容もほとんど覚えていないのに、そのタイトルと夏のイメージだけがいまだに残っている。
その後の作品はあまり読んでいなかったが、古書店で見かけたので読んでみた。
年末になると毎年ニュースで取り上げられる「世田谷一家殺害事件」を連想するような書き出し、それと同じように本書の殺人事件も未解決の様子。
専従捜査の女性刑事が苦し紛れに頼った、いや、お金で雇ったのが元刑事のホームレス。
取って付けたような設定だが、ホームレス社会が色々と描かれると何やら納得させられる。
そして、事件の生き残りの少女との出会いでホームレス椎葉の優しさと元優秀な刑事の片鱗が発揮される!?
片鱗なのでこれで事件解決か!と思っていると、微妙に推理が外れる。
振り回されつつ、けっこう引込まれた。
皆に幸せあれ!


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