途中下車してときどき嵐

ブログ人から引っ越してきました。

映画感想「ナミヤ雑貨店の奇蹟」

2018年09月16日 15時26分05秒 | 日本映画感想
東野作品の中で、私ランキングの高い作品。
それだけに映画を観るのを少しためらっていた。
でも、観てみると良い映画になっていた。
映画になるにあたり、原作とは少し違うストーリーになることはよくあることだが、本作もそうだった。
それが原作の持ち味を壊してしまうこともあるが、本作に関しては巧く作られまとめあげられていたと思う。
悩む人に対して真摯な回答をするナミヤ雑貨店店主、そして青年たち。
悩む人の心が救われるように、幸せになるように。
その“思い”が数々の“奇蹟”を呼んだのだろう。
原作では波矢雄治と皆月暁子の切ないラブストーリーが印象に残り、奇蹟の発端はそこだと私は解釈していた。
でも、この映画の流れも好きだ。
そして、映画になって良かったこと。
役者さんたちが、みんな“その人”になっていたことだ。
演技が巧いと言ってしまうと身も蓋もないが、老いも若きも“その人”になりきれる人が揃っていた。
特に、歌手セリ役の門脇麦さんの歌が、本職の山下達郎さんの歌より心に染みた。
彼女が背負った松岡克郎というミュージシャンの命を感じたからだろう。
原作共々良い作品で良かった。
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映画感想「天空の蜂」

2018年08月14日 10時30分55秒 | 日本映画感想
20年ほど前に原作を読んだ。
東野圭吾作品を読んで初めて面白いと思った作品だった。
その後、東野さんは有名になり色々な作品がドラマや映画になった。
でも、この「天空の蜂」は映像化できないと言われていた。
ずっとそういうものなのだと思っていたら映画化されると聞いた。
そして、やっと映画作品を観ることができた。
正直、20年前に読んだ原作を事細かく覚えてはいない。
でも、原作で面白いと思ったその感じはちゃんと映画にあった。
原作には無かった筈、のようなこともたくさんあった。
それはその後に起きたこと(3.11とか)が大きく反映しているのだろう。
原作を読んだ頃には、想像はできたけれど(チェルノブイリはあったから)、娯楽として読んだ。
それが現実になるとは。
原発事故があった後も、大半の国民は電力供給が少なくなって、暑いとか、寒いとか、目先のことだけで、根本の問題は見て見ぬふり。
そう、映画の中で描かれていた。
私もそのひとりだと指摘された。
そういう観ている人に突きつけてくるものは原作より大きいと思った。
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映画感想「世界から猫が消えたなら」

2018年07月05日 15時17分03秒 | 日本映画感想
たまたまだが、この前の「君の膵臓をたべたい」に続きまた若い人の余命宣告もの。
レビューを読むと酷評もあるけれど、そこまでのひねくれ者では無いから普通に涙がでた。
死を前にすると人はどうするか、ってたぶんそんなに極端な“何か”は無いと思う。
この作品も、ファンタジーに仕上げてあるが、やっぱり死に直面した時って、こんなふうに思うんだろうなと。
肉親や友達を思いやり、感謝の気持ちを伝える、それができるのならばそうしたいと願う。
登場人物少なめ、淡々とした感じはけっこう好き。
おとなしい猫も可愛かった。
ただ、取って付けたようなアルゼンチン・ブエノスアイレスの場面に違和感を覚えた。
重要な場面だったそうだが、やっぱり、ここ変だ!と思ってしまった。
原作は、たぶん読まないだろうなと思う。
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映画感想「君の膵臓をたべたい」

2018年07月01日 13時13分48秒 | 日本映画感想
ごめん!
正直、バカにしていた。
書店やテレビでよく目にしていたが、何やらインパクトだけを狙ったようなタイトルが先ずダメで近寄らなかった。
まさかのホラーでは無さそうだけど。
キャストも、誰!?この若い子たち、知らないし~、どうせ好きだの嫌いだの“アゴクイ”“カベドン”(もう古いか)で胸キュンとか、傍から見ればバカみたいなことやってる映画でしょ、と思っていた。
ここ半年くらいに観たドラマと映画に、“知らないし~”の若い子たちが出ていた。
若いのに演技は巧いし存在感もあり、好感は持った。
でも、膵臓をたべるんだよ~
レンタルの数合わせで最後に選び、観るのも最後。
返却期限が土曜日で雨でなかったら、観ないで返していたかもしれない。

若い子たちのキラッキラから始まるのかと思ったら、落ち着いた入り。
コスプレ(私が思っている最近のイメージ)していない大人の小栗旬が良い感じ。
現在と過去が描かれ、そうか、そういう話か~
ストーリーは、悪く言えば、若い子が余命宣告され、お涙ちょうだい学園もの。
でも、観てしまうと、悪く言えないんだよね。
“膵臓をたべたい”だって、その意味を知ってしまうと、“愛している”って言葉がチープに感じてしまうくらい。
映画の中で使われる言葉が、いちいち胸に来る。
とても良い言葉たちが使われていて、それを口にする人達をとても好ましく感じる。
真摯に生きている男の子、女の子。
私は原作を読んでいないし、映画も原作とは少し違うらしいが、映画として良かった。
原作も、タイトルで敬遠していたが、このような良い言葉が綴られているのなら読んでみたいと思う。
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映画感想「ミックス」

2018年06月29日 11時40分48秒 | 日本映画感想
レンタル4作品で1080円の数合わせで借りたけれど、これは正解だった。
脚本が良い映画って、演技できる人がやればちゃんと良い筈だが、それをかなりの豪華メンバーが全力でやってくれる。
シリアス演技も巧い人達が本気で笑わせてくれ、泣かせてくれる。
蒼井優には特に笑わせてもらった。
誰が良いじゃなくて、誰も良かった。
観る側は楽しむだけに仕上げてあった。
声高に主義主張するのが映画でなくていい。、
楽しむのも映画。
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映画感想「覆面系ノイズ」

2018年06月27日 10時43分44秒 | 日本映画感想
【志尊淳を観てみよう】中なので観てみた。
私は時々、【○○を観てみよう、読んでみよう】をする。前回の【イ・ジョンソクを観てみよう】ではかなり面白い作品に出逢えて楽しかった。
今回の観てみようの志尊淳くんはほんのチョイ役という場合もあったが、本作はクレジットの2番目。
何というか・・・漫画が原作のこのような実写版映画は大人が観るとキツイ場合が多いんだよね。
以前観た「先輩と彼女」も漫画実写映画だったけれど絶句ものだった。
今回はそれ程のことはなかった。
役者さんはそれなりに演技できる人でも、原作がそれなりに評価されているものであっても、映画なりドラマになるときの作り方次第で違ってくるよなぁ~。
これ、原作は知らないんだけど、内容は何となく解るし、それぞれの“思い”も解る。
何となく解っただけでも上出来かな。
キャストの若い俳優さんたち、それなりに存在感があったけれど、若いと言っても原作では高校1年とか2年の役どころでしょ、ちょっとムリがあったな、せめて大学生ならと思ったのは私だけではないはず。
あと、歌はストーリーの中では重要。
中条さんはボイストレーニングをされたそうだけど、上手いとか下手じゃなく、ニノ(アリス)と言う女の子の声は印象的でなくてはいけないんじゃないのかしら。
こういうの実写版の限界かもね。
【観てみよう】の志尊くん、可愛かったけど、それだけ。

読み直して”それなり”という言葉が多いような、でも”それなり”はやはり必要だな。
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映画「探偵はBARにいる3」感想

2018年06月24日 12時13分20秒 | 日本映画感想
大泉洋さんがけっこう好きで「探偵はBARにいる」は観たが、ああ、そうか~こんな感じの映画なのか~であまり記憶に残っていない。
「探偵はBARにいる2」は観たのか観てないのか、それすら記憶にない。
で、「3」はたまたま志尊淳を観てみよう期間中だったので、観た。
シリーズ3作目ともなるとそれぞれのキャラが確立されているので解りやすく、観やすかった。
ストーリーも変に小細工しないで普通。
シリーズものならではのお約束感、などと前作の記憶がほとんどないと言っておきながらどの口が言うだけど。
探偵(大泉洋)、高田(松田龍平)、そしてそのまわりを固めるいつものメンバー的な人達の安定した普通感の中で起こる事件。
これ、女性陣がすごく良かった。
北川景子の美しいことったら、そして、キャラ設定なのか演技力なのか清楚な可愛さまでも余すところなく出ていた。
モンロー役の鈴木砂羽、峰子役の安藤玉恵、まあこの人たちは元々巧い人だから、良いキャラ設定ならばよりそれが生きるって感じ。
麗子役の前田敦子も、そういう役の女の子になっていた。
もちろん男性陣、リリー・フランキー、重松豊、田口トモロヲたちも良かった。
で、やっぱり、大泉洋、松田龍平、良いなぁ~、役も役者としても良いなぁ~
娯楽として楽しめた。
あらためて1作目から映画を観なおしてみようと思う。
一応、志尊淳を観てみようだったので・・・
ちゃんと巧く殺し屋を演じていたと思う。
でも、まわりが圧倒的に巧いし確立されたキャラに居る人達だったので、「すごい人達の中で一緒に仕事ができて良かったね~」と。
【イ・ジョンソクを観てみよう】に続き、【志尊淳を観てみよう】、おかげでこの作品を観られてラッキーだった。


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映画「海街diary」感想

2018年06月13日 11時06分03秒 | 日本映画感想
友達と話をしている時、タイトルを聞いた。
漫画の話だったが、あれっ!?それって別のところで聞いたような・・・で、映画の存在を思い出した。
直後、テレビで放送されたので録画して観てみた。
なるほど〜、色々な賞をもらっただけのことはある映画だわ。
鎌倉の生活感ある景色と、綺麗どころの女優さんが綺麗を表に出すのではなく(まぁ出てたけど)、その役を演じているのにとても好感が持てた。
修羅場になっても当然な場面もそれを呑み込むように淡々と坦々とすすむ物語。
それで退屈しないのはそれぞれの細やかな気持ちが優しいから。
そして、浜辺に打ち寄せる波のようにキラキラするものがいっぱいあるから。
観てよかった。
たまたま話題に出ていなかったら観ていないと思うから、“たまたま”に感謝。

原作は知らないが、たぶん映画とは違うんだろうと思う。
ただ、映画は映画でちゃんと成立していると思う。
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映画「トイレのピエタ」感想

2018年04月15日 15時54分05秒 | 日本映画感想
2度観してしまった。
余命宣告を受けた青年、死にゆく人を描いているのに、なぜか生命力に溢れている気がした。
私の感覚が変なのかと思ったが、2度観て、よりそれを感じた。
背景になっている夏という季節、自然が生命力で猛っている。
草木や空、風の力が映像に溢れている。
その夏と同じように溢れる生命力を持った女の子、真衣。
死のうとしても生命力の方が勝って死ねないような女の子。
彼女の口から出る「死ぬ!」「死ね!」という言葉は「生きる!」「生きろ!」にしか聞こえない。
真衣を演じる杉咲花ちゃんがパンパンに張ったゴム毬のようで目を離せなかった。
後の「湯を沸かすほどの熱い愛」でも素晴らしい演技だったけれど、私はこっちの方が好きだ。
この年齢のこの時にしか出せないであろう青臭さと猛々しいまでの伸びやかさが圧巻だった。

で、青年、
人との出逢いは不思議なものだなと思う。
杉咲花という女優さんが『A-Studio』という番組に出て、司会の鶴瓶さんが「トイレのピエタ」という映画での演技を絶賛していた。
その不思議な題名に興味を覚え、調べたら、かの手塚治虫さんの名前が出てきた。
そして、野田洋次郎という青年。
少し前、若い友達に教えられたRADWIMPS。
数日前にも「空窓」を聴いていた。
その彼が主人公、園田宏役だった。
初の演技だったそうだが、作詞作曲をこなし思いを伝えるということができる人、歌をうたうことで気持ちを表現できる人って、演技も巧いのだろうか。
演技しているという感じはなくて、そこには“園田宏”が居るだけだった。
私はRADWIMPSの野田洋次郎という人を知らないので、ひょっとしたら映像の中にいたのは野田洋次郎だったのかもしれないが、「トイレのピエタ」の中のその青年は“園田宏”そのものだった。
淡々としているのに存在感があった。
ダンスシーン、ただグラスを持ってゆっくり踊るだけなのに『わぁ!すごい!』
独特の歩き方も印象に残っている。

RADWIMPSのファンだという大竹しのぶと宮沢りえまで出演していて豪華。
最後の方に出てきた掃除の男性、佐藤健に似ていると思っていたら、クレジットに名前があって、ビックリした。
そして、エンドロールが流れる中、歌われるRADWIMPS「ピクニック」という歌も印象的だった。
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映画「麒麟の翼」感想

2018年04月14日 13時52分32秒 | 日本映画感想
今年の1月に録画していたが、原作を読んでいなかったことに気がつき、慌てて原作を読んだ。
それなのに、映画を観るのにこんなにも時間が経ってしまった。
原作は、とても良い作品だったと思う。
原作「麒麟の翼」感想
それゆえに、なかなか観られなかったのだ。
原作を読んで、それぞれの父と子の切ない思いを知ってしまった。
伝えたいと願った父の思いは、息子に伝わったけれど、それをもう一度受けとめるのはちょっとしんどいし辛かったのだ。

映画の前半は、かなり端折られていたので原作を読んでいなかったら内容を把握し切れなかったと思う。
ただ、この物語は殺人事件の犯人捜しが主題ではなくて、父の思いが子供に伝わるかどうか、その思いを子供がどう受け取ったかを描きたかったのだと思うから、そういう意味では巧く描いてあった。
子供が未来に向かって羽ばたけるようにとの祈りにも似た思いは成就したのかもしれないが、やはり切ない。
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