途中下車してときどき嵐

ブログ人から引っ越してきました。

読書感想「野に咲く花の生態図鑑【秋冬篇】多田多恵子

2022年03月20日 14時24分52秒 | 乱読本感想
筑摩書房 2021年12月13日

【春夏篇】に続き【秋冬篇】
私が見知った植物もそうでない植物も、丁寧に生態が説明されている。
どちらの植物も知らなかったことがいっぱいで、『そうか、そうだったのか!』と何度も植物の戦略に感動した。
植物も知性を持ち、動物と同じではないが行動している様に感じた。
そう思わせてくれたのは作者、多田多恵子さんの”見る目”と”感じる心”だろうと思う。
コラム①②③④に書かれていることも興味深い。
たくさんの植物を観察し続けてきたからこそ書けることだろう。

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読書感想「超・殺人事件」角川文庫

2022年03月13日 08時44分39秒 | 乱読本感想
角川文庫 2020年01月23日

”笑小説シリーズ”の仲間のような作品かと、暇つぶし要員として買ってみた。
早速、「超税金対策殺人事件」を読む。
税金対策の為、領収書の内容に沿ったとんでもなく行き当たりばったりの推理小説を書いてしまう小説家の話。
次は、「超理系殺人事件」
タイトルに続いて”この小説が肌に会わない方は飛ばし読みしてください”との文字。
そこまで言われると意地でも読んでやると読み始めたが、宇宙物理学やら生命工学やらの専門家が専門的な話を始めると、意味も解らない文字列を読むしかできなくて眠くなった。
ほんまに飛ばしてやるかと思って、他の本を読んだ。
しばらくして、再び読んだ。
全部読んだが、残りの6タイトルは眠くなるほどではなかった。
面白いのか面白くないのか判らないような作品たちだが、登場する作家たちの苦悩は解った。
こんなに俺たちは苦労して推理小説をかいているんだぜい!と東野さんが言っているように思えた。いや、言っているんだろうな。

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読書感想「弟」石原慎太郎

2022年03月12日 21時28分17秒 | 乱読本感想
幻冬舎文庫 平成11年6月25日

石原慎太郎さんと石原裕次郎さんのことは知っていたが、慎太郎さんは横柄な政治家、裕次郎さんは男の子たちが観ていたドラマの人で、もう亡くなった人だという印象でしかなかった。
先日、慎太郎さんが亡くなった時、「弟」という作品を書いていたのを思い出した。
機会があれば読んでも良いかなと思ったら、書店に並んでいた。
読み始めて、すぐに気になったのは印象と同じ横柄な文章。
弟や家族を思う気持ちはあるのに何故この人はこんなにも尊大なのだろうか?
本人と弟の生い立ちを読み、少しは納得できた気がした。
初めて読むのが赤裸々に心情を綴った作品だったせいで、よけいに印象が悪く、この人の作品はもう読みたくないと思った。

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読書感想「野に咲く花の生態図鑑【春夏篇】」多田多恵子

2022年03月12日 13時54分40秒 | 乱読本感想
筑摩書房 2021年05月12日


書店で目にとまった本。
表紙には美しいと言うより不思議な形をした花や実がちりばめられている。
最初に載っているのは春咲く花の一番手、”オオイヌノフグリ”だ。
田舎で育った私が子供の頃に野山を駆けまわり、転がりまわっている時にいつも目にしていた水色の小さな花だ。
それを見つけると、『あぁ~春なんだ』と、周りは枯草色で風は冷たくてもそう思ったものだ。
そこに載っている写真でも文章でもなく、昔の情景が浮かんだ。
改めて花の説明を読むと、その小さな花の構造や戦略に引き込まれた。
指先で大きさの確認をしながら読んでいく。
何故だかドキドキする。
人間ってこんなことでもドキドキするんだと不思議な気持ちになった。
ほんの数ページにどれだけ時間がかかったことか。
最初っからそんな感じで次々と紹介される見知った花の詳細にワクワクした。
ただ、その世界の人たちには普通の用語なのだろうが、私にとっては読み方が解らない漢字がけっこうあって少し困った。
そうはいっても読み方が解らないだけで漢字の意味だけで読んではいける。
この本、図鑑となっているが、どちらかと言うと植物好きな作者の”好き”がいっぱい詰まった本だと思う。

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