とりあえずUPします。
ファンボさんの気持ちは理解できるような・・・できないような・・・別に理解しなくても書ければいいんだけど・・・とにかく書きにくくて。
だから、スピンオフのストーリーを入れてみましたが・・・自分でもどうしたいのやら・・・
まっ、どっちにしろ、修正します。
「クッ!」
ふとした瞬間にHJのことを思い出す。
朝起きた時とか、食事の時とか、本を読んでいる時とかの日常の中で思い出すこともあるし、出かけた旅行先の景色の中で思い出す時もある。
湯ぶねにつかっているようにゆったりと温かく彼のことを思う時もあるし、込み上げるものを予感して、その前に彼を胸の中に閉じ込めてしまうこともある。
あれから4年、それは私にとって日常に組み込まれた習慣のようなものになっている。
あぁ・・・習慣というのは感情を伴わない行動だそうだから、それを習慣と呼ぶのは少し違うのかもしれない。
感情はある。
ただ、その感情を説明するのは難しい。
いろいろな感情が混じりあい、揺れ動き、自分の感情なのにつかみきれない。
言えるのは、それは最初の頃は激しく原色を塗りたくった抽象画のようだったのに、今は・・・淡い色で、でもしっかりとした線で描かれた日本画のように静謐なものになりつつあるということ。
HJに対する感情・・・
好きと思えた感情は紛れもない気持ちだと言える。
本来、好きというのはシンプルな感情なのだろうけれど・・・
目の前に、それも何らかの感情を私にぶつけてくる相手がいて、その相手にも私にもその感情を抑えなければならないという制約があって、それに私は6歳も年上だっていうのもあって・・・
そんな場合、本来は素直な感情である好きは素直さを失い複雑な感情に変わる。
最初、私が考えていたのはウギョルでのサンチュカップルとしての2人の距離感のことだけだった。
ここでこんな言葉を言えば新婚らしいだろうとか、こんな行動をとれば新婚らしいだろうとか。
HJは最初は恥ずかしがっていたけれど、感情には素直だった。
海辺で握ってこられた手、それは彼の素直な感情だっただろうに、彼のファンのことが脳裏によぎり、私は思わず振りほどいてしまった。
2人の距離感を考えて仕事をしているはずだったのに・・・
私の作為、それも一貫性の無い作為とHJの素直さ。
彼はとまどったことだろう。
そのとまどいは私を迷わせた。
でも、HJはとまどいながらも私にまっすぐ向かってきた。
番組中に彼が言った言葉「ファン夫人の子犬になりたい」と。
その言葉通り彼は子犬のように、自分を愛してくれる対象として私に向かってじゃれついてくる。
そんな可愛い子犬を愛さないでいられる?
私は最初、この容姿の美しい、ちょっと変わった思考の持ち主だけれど素直な男の子を多分子犬を抱き上げるような気持ちで受け入れたんじゃないかなと思っている。
もう、その後にあったことで記憶があいまいになっているけれど。
それに気がついたのもどの時点からだったのか・・・今では・・・今でも、分からない。
HJが私に向ける眼差しや言葉が何か特別なような・・・
突然だったり、おずおずとだったり、私の手を取ったり肩を抱いたりする行為に何か思いが込められているような・・・
・・・それは・・・ひょっとして・・・私に対する好意?
ある時点からは以前にもましてあきらかに彼の好意を感じるようになり、彼の行動に男を感じた。
それは私の彼を思う気持ちが変わってきているせいなのだろうか・・・な?
彼のあの言葉は、あの行動は・・・ひょっとして私を好きってこと!?
まさかね。
私は6歳も年上よ。
ある日、気がついたら私の中はHJでいっぱいだった。
いつのまにかHJが私の中で飽和状態になり、それが溢れ出したようだ。
溢れてやっと気がついた感情。
そうなるまで気がつかなかった。
いえ、気がついていたものの正体が分からなかった。
いえ、気がついても否定していた。
・・・6歳も年下の男の子に私の気持ちが動くとは思っていなかったから・・・
この思いもよらない感情は恋なのだろうか?
仮想結婚という特殊環境が作り出した幻覚なのかもしれない・・・
けれど彼のことを思うと感じる胸の痛みは紛れもない過去の恋愛の時に感じたのと同じ痛みだ。
彼を好きになって、彼をみると・・・彼も私と同じ眼差しを私に向けているように感じる。
でも、まさかね。
私は彼のことを好きだけれど、恋愛対象として好きじゃない。
いえ、好きかもしれない。
認めよう、好きだ。
でも、この状況においてそれは私の中だけで完結するもの。
だって相手はHJだから。
6歳も年下で、人気のアイドル。
彼が私と同じ恋愛感情を持つ訳がない。
彼をみていると彼の望んでいることはすべて解る。
何をしたいのか、何を言いたいのか、何を食べたいのか。
彼の望むことはすべて叶えてあげたいと思う。
彼が望んだからウギョルの延長の仕事も受けた。
彼が望むから彼の差し伸べる手は拒まない。
彼が笑いたいと願っているからこの時を楽しく過ごす。
彼の望みは私の望みでもある。
彼の望みと、その望みを叶える行為は彼のファンや彼の将来には良くないことだと解っている。
でも、たった2週間ほどのことだから・・・すべては彼の望むままに。
ほんの少しの間だけ、私は大人の分別を捨てよう。
その後のことは、それを果たした後で考えればいい。
別れを意識し、彼だけを思って過ごした濃厚な時間は悲しくて突然涙がこぼれたりしたけれど、幸せな時間であったことには間違いないと思う。
その時だけは歳の差を忘れていた。
彼は私の愛するナムジャだった。
彼も・・・その時くらいは私のことを少しは特別なヨジャとして思ってくれたんじゃないかと思っている。
私の小さな願い・・・本当はすごく大きな願いだったのかもしれないけれど・・・最後に彼にハグをしてもらって、私は自分の気持ちに区切りをつけた。
彼への言葉の最後に「クッ!」(終わり)と告げた。
声に出して告げたのは彼にではなく私に。
「クッ!」
私の親しい友人たちが言うには・・・
もちろん私の気持ちなどはバレバレだったようだけれど、HJが私のことを好きだったって。
それも男として、私を。
最後まで過ごして、嫌われていないことはちゃんと分かってた。
それでいい。
私は彼のこと、男として好きだったけれど・・・やっぱり、彼は違うでしょ。
だって、私は6歳も年上よ。
まぁ、どっちにしてももう別れた人。
・・・って、別れるもなにも最初っからくっ付いてもいなかった。
その後の彼の行動はちゃんと見ている。
彼が頑張っている姿を見ると無性にうれしい。
彼が成功への階段を登っている姿を見るのは誇らしい。
そして、彼との思い出に繋がるものを探して喜んでいる自分がいる。
今、そういう形で彼は私の中にいる。
いえ、中じゃなく周りかな。
昔、彼が言っていた酸素・・・空気のような存在と言ったらいいのかな。
あの新婚旅行での約束はすべて仮想の中だけだと思っていたけれど・・・これだけは今も実行され続けている気がする。
彼という甘やかな空気の中で私は生きている。
それはとても心地いいもので、時にその空気が私を愛おしく見つめ、私を抱きしめてくれているように感じることまである。
それは今でも彼のことを好きだということなのだろうか?・・・
後書きに替えて・・・スピンオフストーリーもついでに読んでください。
今のところ題名は無しで。
そもそも、彼はなんなんだ?
やたらじゃれついてくる。
聞きもしないのに、自分のこと、自分の家族のことをペラペラしゃべる。
趣味は車って、あなたの趣味なんて興味ない。
自分の楽しかった子供時代の話もする。
そんな話をされたって、観たテレビ番組も聴いていた歌も全然違うじゃない。
時には仕事が辛いと泣きついてくる。
転職しようかと深刻な顔をして相談に来る。
何であなたがここに居るのよ!
大人の飲み会に!
あっ、ごめん、さすがに未成年じゃなかったよね。
現れないと安心していたら電話がかかってくる。
今、何してる?って、
何もできないわよ!
あなたの電話の相手をしていたら!
仕事が上手く進まない。
そんな時、手伝いますとすぐに飛んでくる。
上司に叱られた。
隣を見ると、私と一緒にうなだれている。
慰めなさいよ!
私に向かってくる彼をウザい奴だと思っていたのに・・・
あれっ?私、彼を見ている!?
ふざけて触れられた彼の手にドキッとする。
えっ!彼の飲んだコーヒーカップで私もコーヒーを飲んでいる。
それも彼がつけたであろう唇を意識して。
わぁ~、私って最悪。
彼、6歳も年下だよ!
あり得ない!
それにしても・・・
こうして見ると・・・彼、私のことばかり見ている。
う~~ん、なぜに?
ヤバい、また目が合った。
私の誕生日は、明日だ。
なぜか今日、やってきた彼が言う。
みんなより僕は1日早く渡したい、って。
わぁ~!!
何だか嫌な大きさで、嫌な形の箱。
・・・やっぱりね、指輪。
あの時、私のしているファッションリングのデザインが面白いからちょっと見せてって・・・
やられた。
自信たっぷりに私に指輪を渡した彼。
その自信はどこからくるの?
なんで分かるの?
好きな相手を真剣に見ていたら相手の気持ちくらい分かるさ、って。
なんで?なんで私?
6歳も年上だよ。
えっ!僕、最初に会った時から、この人好き!って思ったよ。
そんなの解らない。
好きに理由がいるの?
だから、一生懸命アタックしていたよ。
そっちには相手にされてなかったけどさ。
年なんか、そっちが気にしていただけでしょ。
そっちの気持ちが僕に向くまで何年もかかったけど、やっと僕の気持ちにも気づいたでしょ。
まぁ僕にはたっぷり時間があったから、焦らなかったし、いつも一緒に居られて楽しかったよ。
やっと、渡せた。
バカね。
受け取るけど・・・信じないわよ!
6歳も年上の女を好きになるなんてありえない。
・・・と、これは私のストーリー。
偶然知ったウギョルのサンチュカップル。
私と彼はお互いの気持ちを語りあえる関係になったけれど・・・彼らはどうなのかしら。
若い男の子って本当に無鉄砲に「好き」に向かってくるのね。
ねえ、ファンボさん、戸惑うよね。
解らないわよね。
私の時には分らなかったけれど、ヒョンジュンくんを観ていたら、私の時もそうだったんだな~って。
ファンボさんは6歳の年の差を気にしているでしょ。
気にするなっていう方がおかしいわよね。
私なんて指輪を渡されても信じなかったもん。
あなたも番組の中でさえあんなに一生懸命だったヒョンジュンくんの気持ちをひょっとしたら信じきれていない?
傍からはよく解るんだけどね~、やっぱ、自分のことだと解らないよね。
でも、ファンボさんの側からは見えないもの(見えていても信じられないもの)でもヒョンジュンくんの側からは見えてるわよ。
あんなに真剣にあなたを見つめていたヒョンジュンくんだもの。
ちゃんと解ってる。
あっ、でも、6歳も年下の男の子を思う複雑な心境は・・・私たちにしか解らないか。