晴れ時々スターウォッチング

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レナード彗星 観望記録ファイナル!(2022/1/5)

2022年01月06日 | 彗星
1月5日、沈む金星を撮影した後にダメ元でレナード彗星の撮影にチャレンジしてみました~。

 レナード彗星は1月3日に近日点を通過して少しずつ太陽から離れています。仙台では日没から1時間後の17時30分時点での高度がわずかに3°なので大気減光も考えると写真撮影も限界を超えている気がします。

 しか~し、今宵は雪雲も流れていないので画像処理次第ではレナード彗星の姿が浮かび上がるかもしれません。…という淡い期待を持ちつつ撮影機材をベランダに持ち込んで、さあ撮影開始です。ベランダ定点観測はレナード彗星のおよその位置が分かるところが最大のメリットです。いざ、いでよ、レナード彗星!

 さて、日没から50分後、つる座の3等星 γGruをカメラが捉えました。レナード彗星が近日点を通過後にバーストしたという情報は聞こえてないので当初の予報光度5.6等級前後と思われます。5等星が写るのはもう少しあとのようです。

2022/1/5 17h21m45s D810A SIGMA150-600mm f5-6.3 f220mm ISO1600 f5.3 1.6sec

 日没から1時間がたちました。カメラは6等級の星まで捉えていますがレナード彗星は写っていません。星図で確かめているのでレナード彗星のあるべき場所は分かっていますが、全くその存在が感じられません。残念ですがそろそろ低層に広がる靄に沈むので撮影は終了です。あとは画像処理であぶり出してみましょう。

2022/1/5 17h30m52s D810A SIGMA150-600mm f5-6.3 f170mm ISO1600 f5.0 6sec

…ということであれやこれやと画像処理をすること十数分、ありました! レナード彗星はちゃんといるべき所でじっと待っていました。地心距離0.99AU、1億4850万km彼方のレナード彗星です!

2022/1/5 17h35m24s D810A SIGMA150-600mm f5-6.3 f280mm ISO1600 f5.6 4sec

 近日点を過ぎたレナード彗星は太陽圏離脱コースにのって深淵の宇宙へ向かって進み始めました。暗く冷たい宇宙を進むレナード彗星は二度と長い尾を伸ばすことはないでしょう。

 bon voyage!レナード彗星…

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2 コメント

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さようならレナード (ich)
2022-01-08 17:39:51
晴れスターさん
 私はずいぶん前に,夕方のレナードはあきらめてしまいました。ご自宅周辺はそんなに暗い空でもないようですが,諦めずに画像処理をした賜ですね。確かに私は,12月中は晴れ間を求めて右往左往していて方角も高度もズレた写真を撮ってたりしました。定点観測の強みが発揮されたわけですね。いいものを見せていただきました。ありがとうございます。
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Thanks レナード彗星 (晴れスター)
2022-01-09 02:15:17
ichさん
 今回のレナード彗星を薄明中の夕空で探すのは自動導入でないと無理だな~と思っていましたが、光害があふれる自宅からでも薄明中の6等星が写ったのでひょっとしたら探せるかも…と思っての挑戦でした。できるなら遠征して空の暗いところで撮影したい気持ちはありましたが、年末年始の積雪がかなりだったのでそこからは自宅から撮影するしかないなぁと割り切りました。結果的には予想以上に楽しめたレナード彗星でした。
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