12月9日の夕方、仙台上空をX-37Bが通過した。以下その観望記録である。
本日のイベントデータ
これを見るとカシオペヤ座付近で最大仰角67°、光度0.5等級まで明るくなる予報になっている。
以前は明るさ不明となっていたが最近になって具体的な光度が表記されるようになった。
0.5等級と言えばベガとアルタイルの中間程度の明るさ、現在の土星と同じ明るさである。
本当にそんなに明るくなるのだろうか? 本日は今後の拡大撮影に向けて明るさをチェック
することが重要な目的である。
イベントデータで分かるように、X-37Bは高度が低いときはとにかく暗くて、最大高度にならないと
眼視で確認することができない飛翔体である。
さ~て、まもなく時間です。カシオペヤ座に狙いを定めて注視していると…
え!? 突如、視界の片隅にISS級の移動する光点を感じて西の空を見ると、ベガの近くで
ベガよりはるかに明るい人工衛星がぐんぐん高度を上げています。なんじゃ、こりゃ…
…もちろんISSではありません。明るさは天頂に見えている火星とほぼ同じ、-1等級はあります。
え? カシオペヤ座に向かっていくこのコースはひょっとして …そうです。X-37Bです。
驚きです。夕方のパスは最大高度を過ぎてから明るくなるのが普通ですが、全く逆です。
X-37Bは高度を上げながら徐々に暗くなり、カシオペヤ座付近はほぼ予報どおりの明るさで通過した。
2020.12.9 17:28:47~17:29:52 NIKON D90 VR24-70mm(f24mm) ISO1600 1.6sec F2.8
カシオペヤ座付近の通過経路
カシオペヤ座を通過するX-37B
2020.12.9 17:29:19 NIKON D90 VR24-70mm(f24mm) ISO1600 1.6sec F2.8(トリミング)
〈X-37Bが西空でマイナス等級まで明るくなった事象に関する考察〉
通常、夕方のパスでは逆光になるため西空ではISSでもそんなには明るくならないが、X-37Bが長時間西空でマイナス等級を維持していたことは興味深い現象である。全長が9mしかない飛翔体があれほど明るくなることは通常では考えにくのだが、今回のX-37Bのミッションの一つにマイクロ波方式宇宙太陽光発電システム実験があるので、大きめの太陽光パネルを展開していたと考えれば説明はつく。
今回の観測でHeavens Avobeの予報光度は概ね合っていることが分かった。これから気流の悪い時期が続くが機会を見て拡大撮影にチャレンジしてみることにしよう。
本日のイベントデータ
これを見るとカシオペヤ座付近で最大仰角67°、光度0.5等級まで明るくなる予報になっている。
以前は明るさ不明となっていたが最近になって具体的な光度が表記されるようになった。
0.5等級と言えばベガとアルタイルの中間程度の明るさ、現在の土星と同じ明るさである。
本当にそんなに明るくなるのだろうか? 本日は今後の拡大撮影に向けて明るさをチェック
することが重要な目的である。
イベントデータで分かるように、X-37Bは高度が低いときはとにかく暗くて、最大高度にならないと
眼視で確認することができない飛翔体である。
さ~て、まもなく時間です。カシオペヤ座に狙いを定めて注視していると…
え!? 突如、視界の片隅にISS級の移動する光点を感じて西の空を見ると、ベガの近くで
ベガよりはるかに明るい人工衛星がぐんぐん高度を上げています。なんじゃ、こりゃ…
…もちろんISSではありません。明るさは天頂に見えている火星とほぼ同じ、-1等級はあります。
え? カシオペヤ座に向かっていくこのコースはひょっとして …そうです。X-37Bです。
驚きです。夕方のパスは最大高度を過ぎてから明るくなるのが普通ですが、全く逆です。
X-37Bは高度を上げながら徐々に暗くなり、カシオペヤ座付近はほぼ予報どおりの明るさで通過した。
2020.12.9 17:28:47~17:29:52 NIKON D90 VR24-70mm(f24mm) ISO1600 1.6sec F2.8
カシオペヤ座付近の通過経路
カシオペヤ座を通過するX-37B
2020.12.9 17:29:19 NIKON D90 VR24-70mm(f24mm) ISO1600 1.6sec F2.8(トリミング)
〈X-37Bが西空でマイナス等級まで明るくなった事象に関する考察〉
通常、夕方のパスでは逆光になるため西空ではISSでもそんなには明るくならないが、X-37Bが長時間西空でマイナス等級を維持していたことは興味深い現象である。全長が9mしかない飛翔体があれほど明るくなることは通常では考えにくのだが、今回のX-37Bのミッションの一つにマイクロ波方式宇宙太陽光発電システム実験があるので、大きめの太陽光パネルを展開していたと考えれば説明はつく。
今回の観測でHeavens Avobeの予報光度は概ね合っていることが分かった。これから気流の悪い時期が続くが機会を見て拡大撮影にチャレンジしてみることにしよう。