晴れ時々スターウォッチング

昔の出来事もたま~に紹介

デジカメで地球を撮影

2010年03月27日 | 地球
きれいな地球の写真…

「ああ、宇宙飛行士がISSから撮った写真だね。」と誰しも思うところだが
実はこの写真…、普通の人がコンパクトデジカメで撮影したものである。

撮影はすごく簡単らしい。気象観測用気球にデジカメとGPSをぶら下げて
自宅の庭から上げるだけ。気球は高度30km付近で破裂するので、あとは
パラシュートで落下するカメラを回収するだけ。だそうである。

「回収と言っても、どこに落ちるか分からないし、アメリカのような
広い国じゃないと無理ですよね。日本ではすぐ海ポチャですよ。」

と思ったのですが、よく見るとこの人、イギリスの人でした。おみごと!

詳しい記事はこちらにあります。→sorae.jp

ふむふむ、イギリスのIT企業に勤めているロバート・ハリソン氏…、
2008年10月から趣味でやっているということですが、これまでに
12個の気球を上げているらしい、これにはNASAもビックリですね。

高度35kmから見た地球の動画もありました。→movie
わお!地球って本当に丸いんだぁ、ほひょ、昼なのに空が黒い!

驚きです。注目すべき点は高度わずか35kmのところで見た地球が、まるで
宇宙空間から見たのと同じように見えること…、ちょっと予想外です。

で、調べてみました。

まず、大気の鉛直構造(高度)についてまとめておきましょう。

熱圏 (80km-800km)
中間圏(50km-80km)
成層圏(11km-50km)
対流圏(0km-11km)

ISSの軌道高度は350kmです。大気らしい大気があるのは中間圏までなので
一般的に高度100km以上が宇宙です。今回の写真は高度35kmなので成層圏です。

飛行機に乗ると手の届きそうなところに成層圏が見えます。

こちらは飛行機に乗るとよく見られる景色、高度1万メートル付近です。


気球はさらに上昇します。空の色が濃くなってきました。


高度は20kmくらいでしょうか。空の色がさらに濃くなってきます。

そして高度は35km、

ふ~む、成層圏でも35km付近に行くとかなり宇宙っぽいですね。


丸みをおびた地球、そして黒い空に浮かぶまぶしい太陽、
まさに宇宙ですね。あこがれます。

スペースシップ2やロシアの戦闘機体験ツアーに参加しなくても宇宙を
模擬体験できる「気球による地球撮影プロジェクト」は、これから流行り
そうですね。そのうち、お手軽キットが発売されるかも…?

中は意外とシンプルです。

でも、追跡が大変そうです。

ロバート・ハリソンさんのFlickrには追跡の様子も載っています。→作業風景