1992.10.11(Sun) Vladivostok
スヴェトランスカヤ通りを更に東へ歩き、元ソ連邦共産青年同盟、シュテインバフの家、元フランス領事館、国立銀行などを撮る。
元ソ連邦共産青年同盟(1909〜44) Google Map
マウスオフ:1992
マウスオン:20世紀初頭(ウラジオ古写真アルバムから)
写真にマウスをあてがうと、古写真が表示されます。
撮影場所はもう少し坂を下った場所だったようだ。2F分増築されて見え方が異なっていたのを現場であまり考慮に入れなかったため、パースの掛かり方がやや異なる。20世紀初頭の写真に写っている右端の建物は、現存するが、対象を重ねたらフレームアウトしてしまった。
シュテインバフの家 Google Map
マウスオフ:1992
マウスオン:20世紀初頭(ウラジオ古写真アルバムから)
建設年 :1901年
シュテインバフの家の写真は、右端の建物も変化があまりなかったので、かなり良く一致させることができた。若干、カメラの高さが異なったようで、パースの掛かり方が異なる部分があるが、他はほぼ同一。80年前とほぼ同じ位置で撮影できるのは感慨深いものがある。
シュテインバフの家は、軒を支える持ち送りの装飾がなくなってしまった他はほとんど変化していない。
シュテインバフの家(奥)と国際電話局(右)
マウスオフ:1992
マウスオン:20世紀初頭(ウラジオ古写真アルバムから)
この写真も比較的良く一致させることができたが、やはりカメラの高さと位置が少し異なったようだ。20世紀初頭の写真は、三脚を用いて腰高程度の位置から撮られたらしい。位置も1992年よりもう一歩前だったらしい。写真を比較してよく見ると、そんなことも分かってくるが、それも建物が比較的良く残っているからで、日本で80年前と一致させるのは至難の業だ。
国際電話局は昔は市庁だった建物で、1891年完成。1938年に増築されたという。確かに階高が低く装飾の少ない3Fが付き、軒が一つ上に上がっている。最初は現場でこの軒の変更に気づかず、以前通りのつもりで軒とシュテインバフの家の位置関係から撮影ポイントを探そうとしたため、大幅に位置を誤りそうになってしまった。
元フランス領事館 Google Map
マウスオフ:1992
マウスオン:20世紀初頭(ウラジオ古写真アルバムから)
建設年 :1909年
撮影時には食料品店になっていた元フランス領事館だが、これも20世紀初頭とほとんど変わらない姿を見せていた。柱の頂部や窓廻りの装飾はやや劣化しているし、白黒写真と比較しても壁面が汚れているのは分かるが、全体の様子にはほとんど変化がない。
奥に見える赤い壁の建物は上記の国際電話局。2階建ての頃には華やかな屋根だったが、3階建てに増築され装飾が失われたことが分かる。
当時はあまり詳細な地図を持ち合わせていなかったので、この建物がどの辺にあったのかうろ覚えだったのだが、2012年になってGoogle Map上でPanoramioの写真を探し回って、当時の撮影場所がようやく判明。驚いたことにこのそばでは金角湾を横断する巨大な吊り橋が建設中だった。元フランス領事館は辛うじて残されているが、周辺の景観は激変しているらしい。20年の時間の経過はウラジオにも大きな変化を及ぼしているようだ。
国立銀行と旧スタルツェフの家 Google Map
マウスオフ:1992
マウスオン:20世紀初頭(ウラジオ古写真アルバムから)
建設年:国立銀行、1907年
:旧スタルツェフの家(左奥)1897-99年
:右手前側の建物、1959年
更に東へ行くと国立銀行の建物がある。古写真を見ると両側に翼部があるものだったようにも見えるが、右側だけ改築されているところをみると、右側は別なのだろうか。
国立銀行の建物は、玄関庇が少し変わり、ドーム屋根がややベタッとした感じになり頂部の装飾も失われているが、その他はほとんど変わっていない。最近修繕されたのか、やけにきれいだったのが印象的だ。また奥に見える旧スタルツェフの家は、西側も同じ規模に増築されている。
国立銀行の右側の建物は後年、大幅に改築されているが、完全な新築ではないらしく、1F、2Fのアーチ型窓やバルコニーは全く変わっていない。3階以上を装飾なしで増築して、5階建てにしたもののようだ。
1992年10月 ロシア日記・記事一覧
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