都市徘徊blog

徒然まちあるき日記

中央薬局

2024-06-03 | 中央区  
中央薬局
所在地:中央区 湊1-11-3
構造・階数:木・2
建設年:震災後〜戦前?
解体年:2012(平成24)
Photo 2006.4.7

 鐵砲洲稲荷や区立鉄砲洲児童公園の東側の一角、鉄砲洲通りのひとつ東側の道沿いの街並み。
 中央薬局は妻入の木造2階だったようだが、道沿いの1階と2階には庇が付けられており、また2階の両端には袖壁らしきものもあった。

 中央左のギャンブレル屋根の3階建て(三葉企画)や、その左側のモルタル看板建築(品川練炭・今村商店)は建物が現存するが、中央薬局は2012年に解体されて、以降はコインパーキングになっている。

 中央区の湊界隈は第二次大戦の空襲ではあまり焼失していないため、震災後から戦前期の住宅併用建物が多くあったが、老朽化が進んで再開発が企画されることも増え、最近は高層や超高層のマンションも増えている。

中央薬局、他/湊1丁目 - ぼくの近代建築コレクション

Tokyo Lost Architecture  
#失われた建物 中央区 #木造店舗 #ギャンブレル屋根 
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フレッシュフルーツ水作、理容サン

2024-04-06 | 中央区  
フレッシュフルーツ水作(水作果実店)/理容サン
所在地:中央区 築地2-10-8
構造・階数:木・3
建設年:戦前
解体年:フレッシュフルーツ水作:2013(平成25)
    理容サン:2006〜09(平成18〜21)
Photo 2001.4.22

 新大橋通りの角にあった果物店と理髪店。関東大震災後、戦前期に建てられた木造3階建てで背が高い店舗が並んでいた。

 水作果実店の方はトタン張りで、看板建築と言ってよいかどうか微妙な建物。理容サンは一部銅板張りのギャンブレル屋根平入りだった。


 Photo 2006.4.7

 建てられてから80〜90年が経った頃に2棟とも解体。跡地は最近まで更地になっていたが、Googleストリートビュー画像によれば、昨年秋にはなんらかの建物の建設が始まっているようだ。
 水作果実店左奥の銅板張り看板建築の福市だんごも同時期に解体された。界隈には数軒の古い商店建築が建ち並んでいたが、やはり徐々に減少している。

水作果物店/築地2丁目 - ぼくの近代建築コレクション

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#失われた建物 中央区 #看板建築 #銅板張り看板建築 
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神田蓄電池(車庫・倉庫)

2024-03-12 | 千代田区 
神田蓄電池(車庫・倉庫)
所在地:千代田区 西神田3-1
構造・階数:木・2
建設年代:震災後〜戦前?
解体年 :2014(平成26).4
Photo 2008.9.9

 玄関シャッター上部に見える「神田蓄電池」で検索したところ、本社は神保町にあり、ここは1972(昭和47)に建物を購入して、車庫、倉庫として使用していたものだったことが分かった。

 モルタル看板建築で一部にギャンブレル屋根があり、その部分は屋根裏3階建て。ギャンブレル屋根を用いた3階建てなので、震災後から戦前期のものだったのではないかと思われる。

 90年代以降は別の居住者の名が記されていたりして、いつ頃まで同社の倉庫として使われていたのかはわからなかった。この数年後の2014年に解体され、現在、同所はコインパーキングになっている。

有限会社神田蓄電池

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外堀通りの看板建築

2024-03-03 | 千代田区 
外堀通りの看板建築:桃太郎、S邸、ライフ(旧中村商店)
所在地:千代田区 神田司町2-8-1
構造・階数:木・3
解体年:2012〜13(平成24〜25)
Photo 2002.2.24

 外堀通りに面して建っていた3棟のギャンブレル屋根看板建築。左から桃太郎、路地を挟んでS邸、ライフ(旧中村商店)。敷地割に対して道が斜めに交差しているため、3棟はそれぞれ少しずつ異なるスタイルでファサードと屋根を作っていた。


 Photo 2005.3.25

 3棟のうち、南側のライフ(旧中村商店)はやや間口が広いこともあり、1階は道路に沿って建て、2階、3階は脇の小路をもとに長方形の平面としており、大きなバルコニーを持つものだった。ギャンブレル(腰折れ)屋根という体裁をとっていたが、腰折れ部の下はほぼ垂直で、普通の壁のようだった。通り沿いのファサードは銅板張り、1階の丸柱や木製引き戸などはピンク色に塗られていた。戦前は中村商店(タバコ屋)、戦後は杉田金属、日東銅器KK、ジョニー商事など、店は何度か替わっていたようだ。

 その北側、3棟のうち真ん中はS邸。こちらはギャンブレル屋根の部分だけを、通り沿いの壁面から交代させ、長方形平面に収めていた。戦後間もない1950年代の地図でもS邸で、なんらかの店舗だったのは戦前の頃だけだったようだ。


 Photo 1996.2.20

 1枚目写真左端の「桃太郎」は菓子店。下記「ぼくの近代建築コレクション」掲載の写真が撮られた1987年時点ではまだ営業していたようだが、拙記事の写真(1996年)では袖看板が取り外されていて、既に営業していなかった。桃太郎の名は、1950年代後半の火保図で既に記されており、40年以上営業していたお店だったようだ。

 ライフとS邸の2棟は2012年頃に解体され消失。桃太郎のほうは2005年頃に解体されたようだ。現在、一連の建物の跡地にはPMO神田司町というビル(2013年9月竣工)が建っている。

ライフ、桃太郎/神田司町2丁目 - ぼくの近代建築コレクション

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#失われた建物 千代田区 #看板建築 #銅板張り看板建築 
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中村邸ほか

2024-02-09 | 千代田区 
中村邸・旧SHK
所在地:千代田区 神田須田町1-26
構造・階数:木・3
解体年:2003〜05(平成15〜17)
Photo 1996.2.20

 神田中央通り(旧中山道)のひとつ西側の裏通りに面して西向きに建っていた、大型ギャンブレル屋根の3階建て。住宅地図等から推測するに左右2軒になっていたようだ。

 住宅地図によれば、北側(手前側)が個人宅。ただ入口がシャッターなので、かつては何らかの店だったのではないかと思われる。南側は1970〜80年代はSHKという会社(業種は知らず)、90年代は空き家だった模様。

 妻面はモルタル壁で屋根はトタン葺きだったようだ。建設年代はわからないがギャンブレル屋根の3階建ては戦後はあまりないと思うので、震災後から昭和戦前期のものだったのではないだろうか。

あんくる、かわむら洋品店/須田町1丁目 - ぼくの近代建築コレクション

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池田屋ラシャ店

2024-01-21 | 千代田区 
池田屋(柏山邸)
所在地:千代田区 神田須田町1-5
構造・階数:木・3
建設年:大正末
解体年:2012(平成24)
Photo 1995.6.3

 須田町界隈には紳士服の生地である「ラシャ(羅紗)」を扱う店が多く集まっていた。交通博物館のそばにあった池田屋もそのひとつ。

 建物は銅板張りギャンブレル屋根(マンサードと言われたりもする)の屋根裏3階建て。ギャンブレル屋根に特有の腰折れが右側だけでシンメトリーでないのは、後年3階に押入を増築したためという。

 上写真の1995年時点では「池田屋」の袖看板も出ていたが、下記「ぼくの近代建築コレクション」掲載の2003年時点では既に袖看板が無くなっており、この頃には廃業していたようだ。


 北東側から Photo 2011.10.9

 屋根裏3階になっているのは道路側で、後方は2階で屋上(物干し台・物置)になっていた。


 Photo 2005.3.25

 銅板張りのギャンブレル(マンサード)屋根3階建てはやはり次第に少なくなっていて、都心では数えるほどになっているのではないかと思われる。池田屋の外観は銅板張りが比較的きれいに維持されていた。千代田区景観まちづくり重要物件にも指定されていたが、10年ほど前に残念ながら解体された。

池田屋ラシャ店/神田須田町1丁目 - ぼくの近代建築コレクション
池田屋千代田遺産
神田須田町の銅板葺き看板建築 - 御光堂世界~Pulinの日記
千代田区神田須田町~ありがとう、90年。神田銅板建築 柏山邸お別れ会
  - 東京 DOWNTOWN STREET 1980's

続・東京銭湯お遍路 看板建築。

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玉川電機商会

2022-09-09 | 台東区  


 玉川電機商会 Photo 1998.5.16

所在地:台東区 東上野3-37-7
構造・階数:木・2(屋根裏3F)
解体年:1998〜2000
所在地:台東区 東上野3-37-6
構造・階数:木・3?
解体年:2006〜07

 トタン張り、ギャンブレル屋根の屋根裏3階建て事務所。トタンが錆びてしまってめくれたりしてボロボロだったが、そのため逆に存在感のある姿になっていた。

 右側の3階建て?も同社の建物だったようだ。瓦屋根なので恐らく木造で、木製の引き戸や窓枠などからすると、こちらもそれなりに古い建物だったはず。左端に見えているのは、軽食喫茶おかもとの建物。

 古い住宅地図を見たところ、写真中央の建物は2001年版で既になく、右側の建物に玉川電機商会は移転している。2006年版ではその右側も仕舞屋となり、更に2008年2月のGoogle ストリートビューでは、それも無くなっている。


2022.12.21追記
 1953(昭和28)年発行の火災保険特殊地図では、中央が玉川電気商会(電機でなはく電気と表記)、右側(南隣)は北村電池KKと記されている。

玉川電気、宝運道具製作所/東上野3丁目 - ぼくの近代建築コレクション

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鶯谷アパート

2022-08-28 | 台東区  
鶯谷アパート
所在地:台東区 下谷2-3
構造・階数:木・3
建設年:1932(昭和7)
解体年:2020(令和2)
備考 :ギャンブレル屋根、屋根裏3階
Photo 2008.10.14

 下谷2丁目、言問通りの北側裏の通り沿いにあったアパート。大型のギャンブレル屋根が全体に載り事実上3階建てだったが、内部の間取りなどについては調べていなかったので詳細を知らず。


 Photo 2012.12.18

 屋根上のドーマー窓は7ヶ所、これに対して2階の窓は5ヶ所。食い違っているわけではないが、メゾネットタイプだとしたら部屋によっては上階に複数の窓があることになり、ないとは言えないがちょっと珍しいことになる。腰折れ屋根の屋根裏とはいえ、その部分の階高(天井高)もそれなりにありそうなので、やはり完全に3階建てだったのだろう。

 だとすると3階の廊下はどこにあったのか? 妻面の窓の位置から考えると道路とは反対側だったのだろうか。しかしこれだと陽当たりの良い南側が廊下だったことになる。もしかすると3階には廊下はなく、2階の廊下からそれぞれ階段で上る形だったのかもしれない。


 Photo 2004.12.25

 ギャンブレル屋根の屋根裏3階建ての集合住宅じたいが東京では珍しい存在だったので、内部は想像がつかない。解体された後になってから、写真を見ていろいろ気になり出したのだが、こんなことを考えるなら存在していたときにいろいろ見ておけば良かったのと思うのだった。


 Photo 2010.12.4

 下記「ぼくの近代建築コレクション」によれば、2000年頃に外装が改修されたそうだ。同サイトの記事で扱われている改装前の写真と、拙ブログ記事の改装後の写真を比べてみると、屋根の色、玄関わきのタイル壁、玄関扉などが改装の前後で異なることが分かる。

 最近まで入居者を募集したりしていたが、2020年末に解体されたそうで、現在はマンションが建設中らしい。なお、Google ストリートビューでは、2020年3月時点の写真が最新で、鶯谷アパートがまだ写っている。

鶯谷アパート/下谷2丁目 - ぼくの近代建築コレクション
下町のラ・ボエーム 鶯谷アパート | Souvenirs de la saison

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田中邸

2021-12-09 | 台東区  
田中忠次郎宅
所在地:台東区 東上野3-34
構造・階数:木・2+R1
建設年:1930(昭和5)
解体年:2018(平成30)
Photo 1998.5.16

 看板建築ファンの間では著名だった建物。3階(屋根裏)のカマボコ型ファサードの装飾的壁面がかなり個性的で印象的。2階軒先にも洋風の装飾が付けられ、窓のわきにはメダイヨン状の飾りも付いている。左官業を営んでいた方の家だったそうで、手の込んだ壁面はその生もあったのだろう。
 1階の玄関はモルタルで唐破風状の庇を作っているが、これも左側が微妙に長いのが気になる。


 Photo 2015.9.23

 カマボコ型のファサードが特徴的だったが、その後方はギャンブレル屋根だった。ギャンブレル屋根にカマボコ型のファサードをあてがった発想も面白い。

田中家、聖山洞/東上野3丁目 - ぼくの近代建築コレクション

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久保田織物

2021-01-08 | 千代田区 
久保田織物
所在地:千代田区 神田須田町1-6
構造・階数:木・3F(ギャンブレル屋根)
解体年:2009(平成21)
Photo 2005.3.25

 木造モルタル2階にギャンブレル屋根の3階が前半分にだけ付いた建物。
 1階に窓が無くシャッターがあることからすると、1階は作業場か車庫だったようだ。

吉川商店、他/神田須田町1丁目 - ぼくの近代建築コレクション

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