駅前糸脈

町医者をしながら世の中最前線の動きを感知、駅前から所見を発信。

A案に決まった

2015年12月23日 | スポーツ

  

 新国立競技場がA案に決まった。610点対602点僅か8点の違いだという。決まり手は工期短縮での27点差だ。何じゃそれと言うのが私の感想だ。驚いたことに配点の中に使いやすさというか観戦しやすさというか競技場としての機能評価が含まれていないようだ。単なる足し算の総合点数方式も、決定への抗議を撥ね除けるための単純なわかりやすさを優先したものに思える。極めて日本式お役所的な方法だと思う、そして成る程、迅速で無難な選択だ。

 デザインというのは重要そうで、畢竟周りに溶け込むものならばばそれでよいと思う。親しみや価値は競技と歴史が後から付け足していけるものだからだ。川渕さんがA案の方が観戦しやすいと言っていた、A案決定に異論はない。

 

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医療費削減のコメントに答えてみる

2015年12月22日 | 医療

              

 このブログは思いつくまま、朝の始業前三十分ほどで叩き書いているので、時々脱線したり、しばしば舌足らずで良く言えば断想、正直なところメモみたいなものだが、それでもまともなコメントを戴ける。不明の差出人からのコメントには返事をしないことにしたのだが例外もある。unknown氏から以下のコメントを戴いたので、返事を書いてみる。

 「現役のお医者様のサイトに書き込む事が、憚られるのですが、私が個人的に考える医療費抑制は、医療の公営化以外に抜本的な解決策は無いと考えます。福祉国家の先進事例とされている北欧諸国も今は移民問題が大きく影を落としていますが、医療は殆どが公営 患者の登録も早くからマイナンバー制度が出来ているから 無駄が無いようにシステムが既に出来あかっていて 病気に対する国民の知識も高い 啓蒙活動も日本とは比較にならない。

 只 人口が1千万人とかそれより少ない国と同列に日本を考える事は出来ないと思います。労働資源の集約化をして効率を考える事の出来る国と、日本の様に必要のない雇用まで義務付けて国民全体の糊口を潤さねばならない国とはこれもまた比較が出来ないと思います。

 終戦後GHQのサムス准将が医療公営化の道筋の様な提案をしましたが、復員してきた軍医の対応など諸々の事情で頓挫しました。 国民皆保険は国民だけが其の制度のお蔭を被った訳では無く、少なからず医療業界も其の恩恵を受ける制度だったと考えます。

 お医者様のお立場で 医療費抑制を声高に言う事は出来ない事だと思いますが、今の制度が此の侭何時までも続くとも考えられないと思います」。

 医療の公営化は医療費の削減にはなるでしょうが、実現は難しいでしょう。日本共産党が与党になれば視野に入ってくるかも知れませんが。社会の制度はタコ足で繋がっていますし、国民感覚と不可分ですので、医療だけ、時代に逆行する?公営化は無理と思います。ない袖は振れないという現実路線で高額医療と不要不急の医療を削るのが、実現可能な方策に思えます。

 合理的な医療費の配分を妨げているのは識別して個別化する判定の煩雑さと困難さと思います。この人は社会に貢献した人だからAの治療法をこの人は生活保護だからCの治療法をということは、表向きにはできないでしょう。しかし、資金が足りなくなれば別の表現でここにメスが入ってくることになると見ています。

 それと日本の平等を建前とした制度では、フリーアクセスという選択権を奪うと、意外かも知れませんが富裕層や特権のある層に不満抵抗が出てくると思います。絶対の平等は角を矯めて殺すと歴史が教えています。

 私が自身医者なのに医療費の削減を言うのは、正直周りに一部だが金儲け?に熱心な医者が居て嫌な気がするのと、自分が多少収入が減っても困らない境遇にあるせいかも知れません。いずれにしても、医師会で医師の収入減に繋がる発言をするのは避けた方がよいと実感しています。答えにならないような答えですが書いてみました。

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あれはどうなった情報を

2015年12月21日 | 小考

                

 今朝は薄曇り、さほど寒くない。今年も後十日、いよいよ気ぜわしくなってきた。毎年こぼしているが、平成天皇は尊敬し大好きなのだが23日の休日はとても困る。あと一週間という時期に休みが入るとしわ寄せで物凄く混んでしまうからだ。

 ニュースというのは新しくないと報道されない。そこで、ネットに「あれはどうなった」版というかコーナーを設け、読者の希望の多い問題をフォローできるようにならないものか?。商売として成り立ちにくいかも知れないが月に百円程度なら、支払う人は多いと思う。ネット情報を拾い集めたものでもそれなりの価値はあると思う。外国語を訳した記事を加えれば価値興味は倍増する。不偏不党とは行かないかも知れないが、問題をきちんとフォローする姿勢からは歪んだものは生まれないだろう。

 誰か若い起業家がこうしたサイトを立ち上げてくれないだろうか。取材した記事には費用が掛かるだろうからそれは一部で良いと思う。

 ニュースというのはどうしても、おや、ああ、あれあれと次々に耳目を惹いても直ぐに忘れられてしまう。それでいいものも多いだろうが、それでは不十分な情報も少なからずある。あれはどうなったかを知ることが出来る情報源が欲しい。

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医療費抑制の一案

2015年12月20日 | 医療

           

 社会保障関連の予算が膨らみ、国の財政を圧迫している。問題の根は深く、とても私の手に負えるものではないが、こと医療費削減に関しては、根本的ではないが即効的で有用な方法を提案できる。

 格差社会と声高に言われているが、その内容実態原因についての国民の理解はさほどでないと思う。私にしても十分理解しているとは言えない。うらみつらみやっかみという三昧を取り除いてもなお、不公平な差が生まれているのは確かだが、その格差は日本では諸外国に比べうんと小さいという事実も押さえておかねばならない。そうでないと三昧の味付けで、真っ当な議論が出来なくなるからだ。

 さて、国民皆保険という医療制度で守られているというか仕切られている医療だが、年々増大する額を減らす良い方法がある。これを医師の私が書くと、この野郎と脅されかねないのだが、要するに格差に目を付け出来高制度にメスを入れることだ。一人当たりの医療費の格差は都道府県によって大きく異なり、最大と最小では二倍近い格差がある。その分布を調べると、気候や生活習慣では説明出来ない現象が明らかになる。地域格差と言っても、隣接県で大きな差が認められるのだ。

 恐らく厚労省はレセプトの電子化に伴い、そろそろデータを揃えてきていると思われるが、この不思議な格差にメスを入れれば数字的には簡単に10%の医療費を削ることが出来るだろう。勿論、実行には大変な抵抗があり、塩崎さんでは無理、安倍さんでも難しいだろう。だから巧言厚顔無恥の橋下氏への期待があるのかも知れない。ちょっと脱線したが、逆鱗に触れれば取り敢えず十年くらいの医療費削減は可能だと指摘したい。

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カレンダーから窺える明日

2015年12月19日 | 世の中

              

 医療費抑制の思わぬ余波で、薬品メーカーのカレンダーが激減した。景気の良かった時は先生の所にはと二部置いていってくれたメーカーもあり、いつも五十くらいのカレンダーが集まったものだ。職員と四、五人の友人にも配っても二十くらい余り、年末には待合室に置いて患者さんに持って行って貰った。物凄い人気で一人一つとしておいてもいつも小一時間でなくなった。毎年楽しみというか狙っておられた患者さんも居られたようだが、残念ながら今年はあまり見栄えのしないものが二、三余っただけでお配りするほどはない。

 厚労省が薬剤費を抑えたため、薬品メーカーは接待費や宣伝費を削り出したのだ。どうも医療を含めた社会福祉に関連する業界には構造的というか政治的な不況が待ち受けているようだ。

 現在の景気状況を政府は順調と言い野党は低迷と言い、意図的に食い違っているが、正直なところは無理して何とかという所だろう。安陪さんが辞めるときにはこれこれの実績と威張るだろうが、後を継ぐ人はツケが回って青息吐息になる予感がする。少なくとも医療部門にはレベルダウンを避けるならば格差導入がやむを得ない時代になるだろう。

 激減した薬品メーカーのカレンダ-から明日を覗いてみた。他の業界は知らないが、医療部門の展望は当たらずとも遠からずだろう。

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