今朝は秋風が吹いていた。まだまだ何度も猛暑がぶり返すだろうが、蝉どもは慌てて夏が過ぎない内にと精一杯鳴いているように聞こえた。
千年と言わず二百年の昔でも電気はなく夜は真っ暗、勿論テレビラジオはなく、台風の夜はどうやって過ごしていただろうと思う。
経験から、夏から秋にかけて台風が来襲することがあることは知っていた訳で、古老達は何某かの予報手立てを持っていたはずだ。海の近くであれば波高から予測がついただろうし、山奥では雲の流れを読んでいたに違いない。
それでも今のように正確な予報は無理だったわけで、不安も大きかったと思う。しかし、不安が大きかった分、避難は迅速で徹底していたかも知れない。台風の被害は風よりも水による場合が多く、しばしば川が氾濫する村では木船を用意したり盛り土をしていたようだ。
予め被災しにくい場所に住むと言うことは、最善の対策で、風水を参考にしたのか京都などは自然災害の少ない土地だ。風水を詳しくは知らないが、古人の経験と知恵の産物に違いない。自然の顔を読んだ風水の知恵を現代に生かせないものか。人の顔を伺う即席諮問委員会などの答申よりもよほど役立つ案が出てきそうな気がする。