今日は、「お客様の声取材法」の最終回です。
追伸に、重要なことが書いてあるので、
ぜひお読みくださいね。
お客様を取材する時、
その目的にはいくつか考えられます。
・新商品、新サービスを開発するためのリサーチとして
・社員教育用の資料として
・クレームの種を事前に聞きだすために
その中でも最もポピュラーな用途が、
「各種資料にお客様の声を掲載しての販売促進」
です。
お客様の声は、見込み客が御社を選ぶ際の
重要な後押しをすることも多いからです。
しかし、販売促進に使える「お客様の声」を手に入れるためには、
「御社に頼んで良かったよ。」
というお客様のコメントが必要なんです。
ただ、このコメントはなかなか取ることが出来ません。
例えば、御社で家を建てて、
しかもその家をとても気に入っているお客様に、
「当社にお任せ頂いたから、
このお気に入りの家が出来たのですか?」
と聞いても、
「YES」の返事が返ってくることはほとんどありません。
仮に「YES」という返事が返ってきたとしても、
お客様の中には「言わされた感」が残ります。
これでは、今後の口コミにもつながりません。
そこで使えるのが「あえて」という言葉。
「実際家が建ちましたが、
あえて、弊社がお役に立てた部分があるとしたら、
それは何ですか?」
こう質問をすることで、
お客様は変に身構えることなく、
感じるままを話し始めることが出来ます。
「別に全部が全部工務店のおかげというわけでもないし・・・」
これがお客様の中に必ずある感情です。
そこに
「何が良かったですか?」
という質問をしても、
お客様の頭は御社のいいところを見つけようという
努力を始めません。
「何が良かったですか?」
という言葉の裏には、
「良かったでしょ!」
というニュアンスが感じられるため、
逆に何も役に立っていないというふうに考える人もいます。
これを見越して「あえて」という言葉を質問に入れることで、
「まぁ、他にもいろいろな要因があったけれど、
あえて言えるとしたら何かなぁ?」
というように、
お客様の頭が御社の良いところを見つけようという
努力を始めます。
ですから、プラスの評価を聞きだしたいときには、
「あえて」という言葉を使います。
この言葉により、
お客様の頭が御社を応援するサポーターに変わるのです。
お客様取材のポイント7
「自社への評価を聞きだすには、
お客様の感情を見越して、あえてという言葉を使うこと。」
ここまで、お客様から本音を聞きだす取材法について話してきました。
ポイント1「お客様のリスクを最初の間接的コンタクトでつぶしておく。」
ポイント2「取材拒否についてあらかじめ、
間接的な方法でお客様から連絡をもらう仕組みを作る。」
ポイント3「今回、○○をされたわけですけど、
何かお困りのことでもあったのですか?」
ポイント4「取材は一期一会。
今回の取材で全てのコメントを取り切るつもりで時系列を聞く。」
ポイント5「事実だけを聞いても思い出せない。
取材では事実と感情を同時並行で聞いていく。」
ポイント6「具体的にいうと?」と「その他にもありますか?」を繰り返す。
ポイント7「自社への評価を聞きだすには、
お客様の感情を見越して、あえてという言葉を使うこと。」
この7つのポイントに沿うだけで、
本当に使えるお客様の声が取れます。
販売促進、新商品開発、サービスの改善、人の採用・・・。
その用途は色々と考えられます。
この中で、取材内容を販売促進に使うときにはコツがあります。
それは取材内容を販売促進用途に使うときには、
取材時にお客様にそのことを話さないことです。
取材内容を販売促進用途で使う際には、
必ず対象となるお客様の許可を取ることが必要ですが、
取材が始まる前にそのことを聞かされたお客様からは
本音の声を取ることが難しくなります。
取材内容を販売促進用途に使う場合には、
取材を終え、販売促進に使うために編集を行った内容をお客様に見て頂き、
その際に販促利用の許可を取るようにするとスムーズです。
是非、試してみてください。
以上で、お客様の声取材法については終わりです。
実際、今現在、これ以上の「お客様の声の取材法」は存在しません。
これまで、取材対象者のうち、90%のお客様が取材に応じてくれました。
もちろん、お客様に謝礼をお支払いしたことはありません。
にもかかわらず、多くのお客様が、
「今回、取材して頂いて本当に良かったです。」
「自分を振り返るいい機会になりました。」
という感想を述べてます。
また、以前の取材に比べ、
「これまでに行った取材では取れなかった内容の声が取れた。」
「お客様がどんな部分に不満を感じられていたのかが分かった。」
「取材を受けたお客様からお礼の電話をもらった。」
という改善が見られてます。
「こちらこそありがとうございます」と言いたいぐらいの、お客様の取材。
その種を明かせば、これで全部。
この内容をあなたが活用されることを、心より楽しみにしています。
では、また。
追伸
取材は、外部の人がした方がより本音を引き出せます。
たとえば、広告代理店の人にお願いする方法があります。
(取引があれば無料でやってくれるでしょう)
録音しておいて後でテープお越しします。
それを編集加工して使ってください。