ALQUIT DAYS

The Great End of Life is not Knowledge but Action.

リスク管理

2019年01月10日 | ノンジャンル
いわゆる法的に使用を禁じられている薬物は
ともかく、アルコールは合法で、いつどこででも
手に入れることができる。

よって、断酒が絶対条件という疾患に罹った者に
とっては、いつでも手に入れることのできる
薬物から自身を可能な限り隔離する事が、
リスク管理となる。

あえてお酒を自身から隔離するのではなく、
お酒から自身を隔離するという言い方において、
自発的、能動的リスク管理の意識が存する
事になる。

初期においては、強制的、受動的リスク管理が
必要となるだろうが、いつまでもその状態では、
リスクそのものを強化してしまう。

自分の意志ではなく、やめさせられているという
抑圧が続けば、飲酒欲求は高まることになる。

私の場合は、初期からお酒の物理的隔離
というものはなかった。
冷蔵庫にビールはあったし、台所の棚に
果実酒などもあった。それは今も変わらない。

ワンクール期間の休職後、復帰してすぐに
取引先との接待や、酒席に頻繁に臨んだ。

自身を隔離するとは、目の前の一杯のお酒に
手をつけない、仮にグラスを手にしたところで、
それに口をつけないという、ギリギリの
覚悟である。

「酒を手にした時に、子供たちの顔を思い出せ。」

父親がどん底の私にくれた至言である。
その言葉が、数多くのピンチから私を救ってくれた。

君子危うきに近寄らずというが、まずは危うきを
知らねばならない。

それを知ることが、リスク管理の根本なのである。