映画『ミュンヘン』のルイとパパは何者か-。
「どの政府や組織の為に働かないが、どのスパイ組織のために情報を売る」という組織のトップ。
そして「パパ」は、①第二次世界大戦でレジスタンスとして戦い、家族を亡くす経験を持つ。②フランスがヴィシー政権でナチスに協力して、戦後政権をとったドゴールを嫌う。③アルジェリア人とフランス人を馬鹿にするものは許せないという。④そして、クリスチャン。
「パパ」は「お父さん」以外に、「神父」という意味があるので、この組織のドンは、カトリックの神父であった可能性もあるでしょう。
つまり、彼ら自身はアルジェリア出身フランス人(ピエ・ノワール)で、土地を追われたもの。(ドゴールは彼らにしてみれば「裏切り者」)
ひょっとしたらアルメニアなどの難民と一緒に、マルセイユやコルシカマフィアと協力するものになっていったのではないでしょうか。
この映画でアヴナーをルイが乗った車から降りる場面で、ジャン・ポール・ベルモンドの映画『Dr.ポポール』のポスターが出てきます。このジャン・ポール・ベルモンドの父親はアルジェリア生まれ。
ジャン・ポール・ベルモンドの父親 - Various Topics 2 (goo.ne.jp)
フランスの著名人には、アルジェリア、モロッコ出身や、アルジェリア出身フランス人の親を持つ人が案外多いです。
アルベール・カミュ、ジャック・アタリ、イヴ・サン・ローラン、エディエット・ピアフ、イザベル・アジャーニ、ナタリー・ドロン、ジャン・クロード・ブリアリなど。
参考:
「私は正義を信ずる。しかし正義より前に私の母を守るであろう」と言ったカミュのジレンマ - Various Topics 2 (goo.ne.jp)
仮置き: