百姓通信

自然と素直に向き合い、全身で風を感じて私は百姓しています。
①土づくり②循環型③無農薬・無化学肥料④永続性を大切に!

CSA

2008-10-27 21:20:13 | 農業
CSAはCommunity Supported Agriculture の略で、一般には「地域で支える農業」という意味らしい。最近では広く、消費者や販売者などが、栽培者と連携あるいは栽培者を支援し、自分たちの食糧栽培に自分たちも積極的にかかわる、という形の農業を意味するケースも多いようです。具体的には、地域の消費者が、地域の農家から、自家消費用の農産物を、代金前払いで、直接、定期購入するシステムで、購入される農産物は、有機栽培であることが多い。
産直との違いは、
・産直は遠隔地にまで出荷するが、CSAは地域内流通に限る。
・産直は、多くの場合、出荷後、代金決済だが、CSAは、植え付け前に一年分、購入者が、前払い決済する。
・産直における農産物の引き渡し方法は多様だが、CSAでは、消費者が農場に直接農産物を引取りに来る場合と、「ピッキング・ポイント」と呼ばれる場所に、一日の内の一定時間に消費者が取りにいく場合の、2つの方法がある。
またその特徴は、
・低いマーケティング・コストで、生産者から消費者へダイレクトに、マーケティングできる。
・コミュニティの共同の意識と誇りを高めることができる。
・都市部と農村部との交流を促進できる。
・小規模のファミリー農家を支援できる。
・配送時間のかかる大規模流通より、かなり早い時間で、新鮮な農作物が供給できる
・中間流通コストがかさむことなく、消費者の払うお金が、100%農家にとどくため、地域内資金循環が高まる。
・農家にとっては、安定したマーケットが、作付け前に確保できるので、安心して営農活動に専念できる。
・市場出荷では規格外とされる農産物も、無駄なく消費者の元にとどけられる。
日本での普及における問題点は
・食の安全、安心を目的化するのではなく、地域の自然環境や社会環境づくり、つまり文化の再生が目的となりうるか
・前金を払い、圃場もしくは「ピッキング・ポイント」まで取りに行くという意識改革が図れるか
になるのではないだろうか。
でもおそらくこういう方法をとらないことには、『質の良いものは、お金のある人にしか手に入らない』ことが、農作物の世界にも現実のものになることはそんなに遠い日ではなくなりそうだ。