百姓通信

自然と素直に向き合い、全身で風を感じて私は百姓しています。
①土づくり②循環型③無農薬・無化学肥料④永続性を大切に!

豊かさの指標づくり

2008-10-17 21:27:44 | 季節
「ゆとりある生活」「豊かな暮らし」という言い方がよくされるが、「ゆとり」も「豊かな」も、「幸せ」とか「満足」と同様、はなはだ感覚的なものであり、個人差もあり、数値化にはなかなか難易度が高いと思われる。またその求める水準(レベル)も、なかなかどの程度で満足になるとまで言えなかったりする。お金がなくっても、貧しくとも、幸せな生活があったり、ボランティア活動などで生き甲斐を感じながら納得いく日々を送っておられる方も多いはずだ。
 『豊かさの指数』は一般的に、先ずは ・暮らしの「豊かさ」になるだろう。そしてだれもが最初に『所得』をあげる。住宅の取得や老後の生活に備えて貯蓄、時にはレジャーを楽しめるような十分な所得のあることも大切だったりする。
 しかし、所得が大きくても、働きづめであったり、家庭も顧みる時間もないような生活では、決して豊かとは言えない。そう考えると『時間』も大切な要因になる。
 住居や住んでいる町の生活基盤社会資本の整備も大切である、これを『空間のゆとり』と呼び、『所得のゆとり』『時間のゆとり』『空間のゆとり』の三つをまとめて、生活の『ゆとり』と定義してみよう。
「豊かさ」を考える場合、この『ゆとり』だけでは決して十分ではなく、時間があっても、その過ごし方が貧しくては、豊かとは決して言えない。文化・教育、スポーツ、レジャー、ボランティア活動など、『文化・教育・余暇』のための利便性や内容がどのように充実しているかについても、「豊かさ」を考える上で重要な要素になろう。
 更に、健康な生活がおくれ、何かあった場合の医療体制が充実し、犯罪や災害が少ない治安の安定した『安心・安全』も大切な要素になろう。
 『所得のゆとり』『時間のゆとり』『空間のゆとり』の三要素に、『文化・教育・余暇』『安心・安全』の二要素を加え、五つの要素で『豊かさ』を考えることにしよう。
 このように考えると、『ゆとり』『豊かさ』そのものを示す数値はなかなか存在しないにしても、『ゆとり』『豊かさ』を構成する五つの要素には、それぞれ内容を分析すると、数値で表すことができるものもあり、それらを指標とすると、それぞれの要素の水準値を推定することが可能になりそうだ。すなわち、五つの要素のそれぞれについて、数値で示すことができる代表的な指標を比較することにより、『所得のゆとり』の指数、『時間のゆとり』の指数、『空間のゆとり』の指数、『文化・教育・余暇』の指数、『安心・安全』の指数を作成し、更に、それを総合化することで、『ゆとり』や『豊かさ』の指標を作成することができるのではないかと思う。