FXと暗号資産(Crypto)とゴールド(金)についての随想です。コメント欄は承認制になっています。
やまはFX・Crypto



為替相場はなんとなくやりにくい形が続いている。
 
原因は明らかで、ドル安と円高という本来相反する要素が共存しているからだ。通常、ドル安(ユーロドル高)になるとリスクテークで、円売りとなる。その逆に、リスク増大時には、安定資産のドルや円が買われる。

現在はドル安に動いているのに、円安に行ききらないで、むしろ円高傾向が続いているのがおかしい。

先のエントリーのコメントでもご指摘があったように、各種の数値でそれを示しているものとしては、GSRの上昇とVIXの下降という相反する要素がある。GSRは金融不安時に上昇し、VIXはもちろん株価安定時に下降する。この二つは前から書いているように、たいていパラレルに動くのであるが、現時点では逆に動いている。このあたりが、現在の相場の複雑さを示しているのだろう。どちらが正しいかは微妙であるが、私の考えでは、株や商品が先行して調整から回復しつつあるのであって(このためドル安になる)為替はやや遅れて調整をこなしているもの(このため円高となる)と見ている。
 
前から書いているように、この後、円高期間半月ほどを経た後、ドル安・円安・株高・商品高・GSR下降・VIX下降という安定型の動きになって夏を迎えてゆくと考えている。


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さて、為替予測である。まずドル安になってきていると見ていいのではないか。これは予測があたっている。NY株もほぼ調整が一段落した雰囲気であり、こうなるとリスクマネーが動き出してドル安になる。

しかし、円高予測は外れて、円安傾向である。ドル安・円安はセットになるものでありこの動きは自然だ。いましばらくは円安が続く可能性が高い。

しかし、GSR(金銀比)がまだ高いままであり、さらに上昇しそうな雰囲気である。長期国債も買われていて、利回りは低下している。これらから推定して、何かのきっかけで再度円高が動き出すと考えている。前に書いたように、ドル安(ユーロドルやポンドドルの上昇)がもとになって、ドル円も下げるというタイプの動きがどこかで出てくるだろうが、もうすこし時間がかかるかもしれない。この円高のファンダメンタル的説明ができないのがもどかしいが、ここのところのGSRの上昇はかならず円高の兆候であったので、このまま円安でクロス円がどんどんと上昇トレンドになることはひじょうに可能性が少ないと考えている。



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さて月曜日からの為替相場である。
 
まず、最初は米ドルの動向だ。ファンダメンタル的には、カリフォルニア州が来月には支払い不能になるなどいろいろと言われていて、金融危機が近いという説もある。こういう点からは、ドル高が予想されるところである。しかしながら、私はこの説にはあまり賛同しない。カリフォルニア州の赤字はたしかに大きいには大きいが、せいぜい240億ドル程度であり、1000億ドルを越える州の予算からすると、どうにもならない額でもないだろう。アメリカの州の財政は均衡主義にたっていて赤字地方債を発行しにくいことなどがあり、問題が大きく見えてしまう点がある。いわば、いろいろな縛りがきびしすぎるのである。

したがって、今回は政治問題化しているが、私見では、いろいろなものを繰り延べしたり、歳出削減したり、借金で済ませることで、当面はやりくりできるものと考えている。アメリカの州財政の特有の均衡主義の問題については、ここにある熊本県立大学の小泉和重氏の論文(Fulltext PDFの部分)に詳しいようであるので参照されたい。わかりやすい書き方である。
 
テクニカル的には、数日前のエントリーのようにどうみてもユーロが上昇を示している。ユーロ上昇はドルの下降であり、ドル安を意味していると考える。ドル安の原因が何になるのかはどうもはっきりしないのであり、このあたりが、前から書いているようにやや不自然なところだが、やむを得ない。

ドル円は、ドルインデクス÷円インデクスの分析から、下降を示している。

したがって、来週はドル円の下降とユーロドルの上昇を中心に考えてみたいが、まずはドル円のショートだろう(これは金曜日からの継続だ)。ドル安ということで、金も引き続き、強含むと予想される。960ドルを安定して抜けるかどうかが焦点だ。
 
ポンド・オージーなどは、対円では下げるだろうが、対ドルではどうなるか、いまひとつはっきりしない。基本はこちらもドル安のため上げると考えているが、あえてトレードする必要もないだろう。
 
週末にはかなり多くのドル円ショートを積んだので、月曜日からが楽しみである。


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私の別の活動地点である某コミュニティで、為替相場予測には、為替先物の動向を見ることも重要という指摘を受けた。たしかに、商品取引などではそれは常識であり、為替の場合にあまり指摘されていないのは言われて見れば、ちょっと不思議である。

で、以下は素人のにわか勉強なので、誤りがあったらぜひご注意いただきたい。

商品先物では、取引の期限(限月)があって、それぞれ現時点に近いもの(期近)から、真ん中のもの(期中)、遠いもの(期先)まであり、価格もいろいろである。そのそれぞれの価格の差のことを、日本語では「鞘(サヤ)」と言う(ちなみに語源は「差異」(さい)から来たという説が有力だ)。このサヤは、債権金利の長短のイールドカーブの解釈と同じようにいろいろなタイプがあるが、期先が高い場合(順ザヤ・コンタンゴ)と、期近が高い場合(逆ザヤ・バックワーデーション)とがその基本だ。その読み方については、例えばこのサイトなどが詳しい。興味深いのは、このサヤを読むさいに、需給を元として読む方法をファンダメンタル的とし、市場の関心を元として読む方法をテクニカルとしていることだ。確かに、商品先物のサヤにはその二面性があると思う。商品価格は、需給と投機の両方から決まるものであり、昨年の原油などのように、需給無視のバブル相場もあり得る。

さて、こう考えてくると、当然、為替先物にもおなじように、サヤの概念があり、需給で読む方法と、市場の人気で読む方法とがあることになる。為替先物の場合は、価格を単純に見るのではなく、一旦、通貨のもたらす金利に置き換えて、その金利を使って、近い物(直物)と遠いもの(先物)との金利差(直先スプレッド・スワップレート)を計算して、価格に演算するという方法をとるようだ。ということで、それを簡単に見ることのできる一般向けサイトをなかなか見つけることができていない。

ただ、擬似的なものとして、CMEにおける、為替先物のデリバティブのサイトがあり、これで来年までの先物の価格を表示しているので、ある程度の、先高感、先安感は知ることができる。CMEの為替先物のサイトはここである。ここではUSD/JPYを表示した形としてリンクしたが、通貨ペアは自由に選択できる。

このCMEのサイトで見る、為替の今後の動向は、たとえば、豪ドル・ドルなどは先物ほど安くなっており、ドル高を示唆している。円・ドルは、先物ほど高くなっており、円高を示唆している。これはなかなかおもしろい。もちろん、先物一般に言えることだが、この予測はあくまで現時点での予測であり、大きなファンダメンタル的変動があれば一晩でひっくりかえることもある。それを勘案した上でも、需給・投機の両面から、為替のサヤ的現象を観察するのは必要なことであると思う。

むかしから、ファンダメンタルとテクニカルの区別はどこにあるかという課題を常に意識して考えているが、この先物の価格動向のことはひじょうに重要な研究課題となった。

以上、あらためて、ご教示を乞う次第である。






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さて、昨日に書いたエントリーへのコメントで、相場の予測が確実でない場合は、予想をしたり、ポジションを持つことはしない方がいいのではないか、相場の大変動で資産を失うのではないか、というご指摘があった。これはいろいろな問題を内包するいいご質問だと思うので、ひとつエントリーを改めて書いてみたい。前から書いていたつもりだが、新規の読者の方のご参考になれば。
 
まず、ひとつは為替相場の予測自体の問題である。為替の予測はほとんどムリだとグリーンスパンが言ったそうだが、これは多くの人が感じるところである。その日の午後の相場、明日の相場、一月後の相場などそれぞれにむずかしい。有料で為替相場のレポートやシグナルを出している人はほんとうにすごいと思う。私も極力気をつけて予測はしているし、このところ大きく外していないとは思うが、今はむずかしい時期である。このブログの免責事項にも前から書いてあるように「内容についての正確性は、保障しておりません」のでくれぐれもご注意ください。あくまでも「趣味でFXをやっているもの」が趣味で書いているブログです。^^
(そのため、いままで為替会社などから、そちらのサイトで書かないかとかいうお誘いがあっても断ってきましたし、アフィリエイトも一切なしでやってきました。今後も趣味のブログという姿勢は堅持します。笑)
 
次に予測が難しい場合は、ポジションを持たないほうがいいのではないかというご指摘だが、これは一般論としては正しい。ただ、私がこのブログでLEAP/E2020の予測を翻訳して紹介しているように、今の時期は、突然、アメリカがドル切り下げ・新ドル発行をするかもしれないという説が述べられている時期であることを忘れてはいけない。(私自身はそれはないと思っているが、そういう説もあるわけだ。)もしそうなったら、ドル基準で動いている現在の為替市場は大混乱に陥るだろうし、倒産するFX会社やCFD会社も続出することは間違いない。ということで、前にも書いたが、現時点での、レバレッジをかけたデリバティブ投資(投機)は、最悪の場合、投資金額の全額(あるいは場合によってはそれ以上)を失う恐れがあることを覚悟しておく必要がある(ドル円ロングをしていて、日曜日にドルが半額になった場合どうなるか考えてみて下さい。)だから、安全第一なら、このような将来予測が難しい時期にFXやCFDなどに手を染めることはおすすめできない。
 
そのようなリスクを受け入れた上でなら、ある程度予測可能なところでポジションを持つことは可能である。その中にあって、予測しやすい時期としにくい時期があることも事実だ。現時点はなかなか難しいが、ドル円のもう少しの下降についてだけは比較的予測しやすいと考えているので、ドル円ショートを保持している。
 
なお、私自身はアメリカはいつか復活する方向に賭けているが、それまでの混乱の時期があるかもしれないことを考慮して、次のような方針で投資を行っている。

1 FXとCFDなどのレバレッジをかけたデリバティブ投機は全額を失っていい範囲で行う。
2 半年分の生活費を、手元に紙幣(少額紙幣含む)で保管する。紙幣が使えなくなる場合に対応して、硬貨も保管する。
3 その他の主たる資産は、預貯金(普通預金)と不動産と金地金に適宜分割
4 輸入が混乱した場合に備えて、数ヶ月分の食料を備蓄
 
心配しすぎと思われるかもしれないが、いずれも備えあれば憂いなしと考えている。
 
以上が私の、相場予測と資産保全についての考え方です。超大金持ちなら、海外の銀行を利用するとか他にもいろいろあるのでしょうが、普通のサラリーマンですので、これで充分かと思っています。^^;





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昨晩は不思議な動きだった。株が上昇したのに債権が買われ、なぜかドル安(軽いユーロドル上昇)になった。金や原油は上昇開始しているかのように見える。

これらの要素のうち、株高・ドル安・商品高は、この調整に入る前のドル安相場の流れである。債権はちょっと不思議であるが、これは単独での動きとして別に考えるとするなら、今回のミニ調整が終了したという見方も可能になってくる。もう少し見定めてみたい。
 
為替は、調整中はドル高・円高でドル円下降であったが、その前はドル安でのドル円下降という流れだった。となると、前回のエントリーで書いたような、ドル安によるドル円下降が、やはり第一シナリオとなってくるのではないか?
 
だとすると、当面の動きとしては、ドル安・商品高・株高・ドル円下降・クロス円やや下降、ただし、遠からず円安転換して、クロス円の大上昇(ドル円も引っ張り上げられる)というあたりで、従来シナリオを大きく変更する必要はないだろう。これから半月か一月ぐらいのうちに、ドル円は壮大な下への行ってこい相場になる可能性が高くなったと見たい。



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昨日は突然にユーロドルが吹き上がった。スイスフランの売り介入の件もあったが、市場の観測では、ECBの利下げ停止の可能性もとりざたされているようだ。
下はブルームバーグニュースから。

(引用)

方、前日の海外市場では、欧州中央銀行(ECB)政策委員会メンバーのウェーバー・ドイツ連銀総裁が、ミュンヘンでのイベントで、「ECBの政策委員会は、インフレリスク後退と景気動向の劇的な悪化によって生じた利下げ余地を使い切った」と発言。ユーロの買い戻しにつながった。

三菱UFJ証券クレジット市場部為替課長の塩入稔氏は、ユーロは対ドルでとりあえず1ユーロ=1.40ドル台を上抜けており、ECB当局者の発言も相まって、「すぐには下がりにくい状況になっている」と説明している。

(引用終わり)

テクニカル的には、昨日の急騰で、画像のユーロインデクスのP&Fで見られるように、20日に起こった三角保ち合いからの上方ブレークがかなり明確になった。かなり大きな三角であり目標値は高くなる。このところユーロはドル高によって下げているイメージであったが、ユーロインデクスを見るとそれほどのこともない。ここで上昇すると大きな上昇となるだろう。断定はしにくいが、ここからユーロドルの上昇に転ずる可能性もかなり大きくなってきたと考えてよいのではないか。とすると、金の調整も終了ということになり、先の910ミッドが当面の底値となる。まだ断定できないのでドルストレートでの買いは行わないが、金はそろそろいいのではないかと思っている。

なお、ドル円は、インデクス同士の割り算によって見ると、やはり下降を示唆している。ドル安型のドル円下降というところを第一シナリオで見てゆきたい。

なお、ポンドインデクスもさらなる上昇を示唆していると見られなくもない。とするならば、FOMC声明文発表あたりがきっかけになってドル安の急速な進行もあり得る。ここ数日の動きからは目を離せないだろう。



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昨日は円高傾向は維持されたが、ドル高がいったん巻き戻してドル安傾向となった。主たる原因はユーロスイスに対する介入警戒であろう。ユーロスイスでスイス当局による介入(スイスフラン売り)が入ると、欧州通貨全体が高くなりがちである。
 
ただ、相場としては中途半端なところに位置していることは間違いない。これで今回の調整が完了に向かうとは思えない。GSRもやや下げたもののまだ高いところにある。まだ円高傾向が維持されると考えている。戻りがあるにせよ、次の段階を目指してドル円・クロス円とも下降する可能性が高いのではないだろうか。その時には、たぶん、ドル高も伴うと思うが、こちらはやや自信がない。ドルインデクスのチャートを見ると、単独では、むしろ下げを示唆している部分も大きい。昨日と同様に、ドル安による、ドル円下げというパターンがある可能性も頭に入れておきたい。したがってFXのトレードとしては、クロス円ではなく、ドル円ショートとなる。



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月曜日はまずは予想どおりの円高模様で始まった。ドルの動向は週末に突発のドル安があったので若干不明な点もあったが、まずは順当にドル高のようだ。
FOMCまではドル高基調と見て良いだろう。

LEAP/E2020は夏の終わりの9月か10月に、米国国債デフォルト状態になるという予測であるが、恐らくこれはもっとも極端な予想だろう。ということは逆に、すくなくとも8月まではどんなに悪く見ても現在の相場が継続するという考え方にもなる。現在の踊り場的などっちつかずの状況がもうしばらく見られると考えてよいのではないか。
 
一端は、調整相場で、株安・商品安・ドル高・円高でクロス円が大きく下落し、その後また、ドル安・円安に戻ってクロス円が大上昇するというあたりのシナリオでトレードしていきたい。


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他でも話題になっているが、投稿サイトの「阿修羅」さんのところに、ビルダーバーグ関係を中心に現在の経済動向について述べたおもしろい投稿がされている。
 
現在のアメリカの悲惨な経済状態について述べたあと、ビルダーバーグとの関係を論じている。のどけからまし、さんという方の投稿なのだが、相当に詳しい人のようで、実に面白い。長文であるが、ご覧いただくといいと思う。すべてがなるほどというわけでもないが、しかし、自分にこれだけ書けるかと言われると到底ムリである。とにかく知識量は半端ではない。興味ある方はこの阿修羅さんのところをご覧いただきたい。

しかし、それにしても、この、のどけからましさんという投稿者、相当な方である。どこかにブログでもあるのだろうか?もしご存じなら教えていただきたいものである。


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