FXと暗号資産(Crypto)とゴールド(金)についての随想です。コメント欄は承認制になっています。
やまはFX・Crypto



来週はまさに何でもありの相場で到底予測できない。為替のテクニカル的にもドルスイスなど予測不能領域に入ろうとしており、なんとも難しい。

米国デフォルトがあったとしても、たいしたことは起こらないという説から、世界の株式市場やインターバンクの停止まであり得るという説まであって、どれが正しいかはまったく判断できない。しかし、最悪の場合は、株や為替や商品の取引ができなくなるというリスクまでも考えた上で相場に入るべきだろう。

個人的には、数日前のエントリーに書いたように、短期でのドル円ショート、米株ショート、金ロングのポジションは維持し続けているので、そのまま継続する予定である。為替については、76円ローまで行ったら一部は利食うかもしれない。

スイス円が続伸していることからわかるように、円の力は往年ほどではない。しかし、この経済情勢から、もしかすると、今年のうちに、ドル円60円台に突っ込む局面があるかもしれないが、かなり前から強調しているように長期目線でのクロス円買いはひじょうに期待ができると思っている。当面、スイス円が下がればもう少し買い増していきたい。ドル円や豪ドル円の買いはもう少し待ってみるつもりだ。




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債務上限問題がぎりぎりまでもつれ込んでいる。妥協案がなかなか成立しない背後には、ティーパーティのような強硬派が共和党に影響力を行使していることがあるようだ。ティーパーティーのカリスマ的存在のロン・ポールは、以前から反FRB主義者、金本位制論者であり、あらゆる意味での、財政拡大や、金融緩和に反対する生粋のリバタリアンである。議会でFRBを監視する委員会の長にもついており、次の大統領選にも出馬するかまえである。彼自体の影響力は限られているが、ティーパーティの考えるような、緊縮財政・小さい政府は支持を得やすい環境であり、今後も共和党の妥協案作成に影響を及ぼすだろう。

政府は共和党との妥協が成立したらガイトナーが辞任するという説も出されたが(前のエントリーでオバマ辞任としたのは誤報であった。訂正したい。)ガイトナー自身はこれを否定している。ただ、かなりきびしい交渉になっていることは間違いないだろう。最終的行方は予断を許さないが、きわめて妥協的・一時的な案になると思われる。デフォルトは避けられても、米国債の格下げは近いうちにある可能性が高くなったのではないか。

ドル円が77円台半ばに入ってきて、いよいよ介入の可能性も出てきた。前回安値の76円台半ばがおそらくメドになるだろう。そのあたりで急速な下げがあれば、円売りの介入がある可能性が高いが、これはドル売りの世界的流れの中でたちまち円買いに吸収されると思われる。ドル円ショートの好機としか言いようがない。
 
ただ8月2日以降、米国債の格下げが実施され、世界的金融市場の混乱の中で、ドルの急速な下げがあった場合には、G7による協調介入が行われる可能性は残されている。この場合は、かなり効果があるはずで、ドル円で数円幅での上昇があると思う。この時期には大きなポジションでのドル円ショートは避けておきたい。ただ、中期的には、それもドル円ショートのいい機会であり、上げを見定めてからじっくりと売っていきたい。ドル円は、私の見通しでは、今年から来年にかけてさらに大きく下げる時期があると考えている。ひたすら戻り売りに徹するのみである。



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米国債の問題なのに、米国債自体は順調に売れている。利回りも徐々に低下。しかし、ドルだけが着実に下げている。この問題に対する、債券市場と為替市場との見方の差を反映したものと考えられる。

ここまで来ると2日に劇的にすべてが解決する案が出てくるとは思えず、デフォルトを回避できるとしても、一時しのぎの案になる可能性が高い。米国の識者の談では、一時しのぎの案は、その後、悪い影響を与え続けるという点で、デフォルトと大差ないという指摘が多い。オバマ大統領の指導力が問われる局面だ。

今日から2日まで、そして、それ以後も相場は大荒れになると思われる。ドル安への備えを基調にしつつも慎重に構えていきたい。なんでもありの相場だと思う。自分の短期ポジションは、金ロング、米株ショート、ドル円ショートである。ドル円については、特に、機敏に動きたい。


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今日は逃避モードがそのターゲットを明確にしてきており、ドル全面安の展開である。もちろん、例の米国債務上限問題のもたつきが背景であり、ドル円の下落にも介入は無力である(たぶん介入はできないだろうし、もしあっても市場の肥やしになるだけである。)

噂では、下院共和党の目指すところの妥協点は、オバマ辞任との引き替えということだそうで、かなりハードルが高い。某国の首相の退陣のハードルとは問題の大きさが異なり過ぎる。
 
これは2日まで、あるいは、仮妥協案で2日を乗り切っても、その後についても、おもったよりもドルへの懸念は長引く恐れも出てきた。こちらは前からの金買い、スイス買いを継続するのみであるが、金については1650ドル前後までは当面見ていきたい。スイスフランも先に書いたような理屈で、金と平行した値動きになるものと考えている。おそらく円もほぼ同じであろう。76円台以下もあり得ると思うので、ドル円ロングは8月1日以降、さらにしっかりと相場を見ていくべきだろう。






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米国債務上限が片付いていないため、大丈夫だろうとは思いつつ、市場は逃げの姿勢になっている。
毎度の通貨の強弱表としては

スイスフラン > 円 > ドル > ポンド > ユーロ

のようになっており、現在最強のスイスフランが大きく買われており、ドル円、クロス円がみな下落する中で、スイス円のみが上昇している。これも最近よくあるリスクオフパターンである。金も最高値を更新中だ。

ちなみに、スイスフラン建ての金価格を見てみると2010年中頃から、ほとんど横ばいである(画像参照)。

これを見ると、金とスイスフランはほぼおなじ程度でリスクヘッジに用いられていることがよくわかる。現在スイスフランは、対ドル、対ユーロでも高い位置にあるため、テクニカル的に反転を期待するむきもあるようだが、おそらく、まだスイスフランの高値は続くと思う。理由は、このように、「金と同等」の通貨が他にないからだ。昔の円ならよかったが、すでに円にはその信頼はない(円建ての金価格もじわじわと上昇している。=円も対ゴールドで減価している。)

どこがスイスフランの天井になるかはわからないが、ドルスイの0.79よりは下げていきそうな気がしている。







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米国の債務上限問題が意外に長引いている。欧州もギリシャの実質デフォルトなど問題山積だ。正直なところファンダメンタル的に月曜からの予測は難しい。
 
テクニカル的にはGPRやGSRが下降しているところを見ると、相場としては、あまり危機感は深くない。米国債価格が安定しているところを見ても、当面、大きな問題になるとは市場は見ていないようだ。
 
ただ、いずれにせよ、月曜の最初からどんどんトレードしていく場面ではないだろう。まずは様子見から入っていきたい。

(追補)

野田財務大臣が、月曜からの米国問題などでドル円が下落した際には為替介入もあることを言明したようだが、これはトレーダーにはいいニュースだ。前から書いているように今のドル円下落は、円高ではなく、ドル安だ。ここでドル円に介入して円売りをしてドル円を少々引き上げても、ドル安が強くなればどうしようもない。もし、介入によるドル円の上昇があれば、絶好のドル円ショートの場面となるだろう。震災の時のG8の協調介入の場面とはまったく事情が違ってきているわけだから。


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前エントリーで下方ブレークかと見た、株金レシオだが、今回も7.8あたりでサポートされて反発して(株上昇・金下落)しまったようだ。
 
このあたりは、株の側も金の側も抵抗の大きいところだろう。ただ、戻りの価も、頂点はこの日足のチャートで見られるようにどんどんと下降してきている。このところのピークは、8.7、8.6、8.5と下げてきており、次回は8.4あたりで止まるのではないか。これを目安に金ロング・株ショートを調整するといいと思っている。

しかし、株価が上昇するが、ドル円は低迷だ。これは前から書いているように、ドル安・円安相場で、ドル安が勝るという現在の特徴を示しているわけだが、むずかしいところだ。ドル円80円がレジスタンスになってしまったようだが、ドル円でのロングのトレードはあまりうまみがないように思う。

個人投資家のドル円ロングは最高度に貯まっているそうだが、きわめて危険だろう。8月のお盆時期、そして、証拠金の倍額になる時期に合わせて、ドル円でのさらなる仕掛けが入る可能性はきわめて高い。クロス円ロングも儲かったところで早めの利食いがよさそうである。






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株金レシオが、ダウゴールドレシオとS&P500ゴールドレシオいずれもP&Fで下方ブレークした。この掲げたチャートは、ダウゴールドレシオの週足である。ご覧のように、リーマンショックで7.0の底値をつけてから徐々に回復し、10まで戻したのだが、その後下降に入り、7.8辺りのサポートでたびたび下げ止まっていた。しかし、今回は7.6程度まで下げており、あきらかにサポート割れだと思う。おそらく、今後、前回の7.0を下回り、3.0(場合によって1.0)あたりまで下降するものと予測している。
 
しかし、よく考えると、現在の7.6という価も、リーマンショック時の7.0という価と大差ないレベルだ。株金レシオは、ゴールドで買える株の価値であり、今のダウゴールドレシオの場合、要するにダウ1単位分をゴールド7.6オンスで買えるということになる。

別の言い方をすれば、現在の株(ダウ)の価値は、リーマンショック時よりも、ドル建てでは高くなってはいるが、ゴールド建てでは大差ない価格にまで下落してきているということになる。それが米国経済の現状なのである。QEを繰り返してやっと見かけ上のダウを12000ドル程度に保っているが、それは数字の上だけのことである。ドルの実質が減価しているため、ゴールド建てではぜんぜん価値が上がっていないことがよくわかる。

今後、たとえQE3をやってダウの価格を今のレベルに維持したとしても、金がより上昇して、ダウゴールドレシオは下がる一方だということが簡単に予測できるのである(実際には株価の下落も起きると思うが。)

今後のダウゴールドレシオの大底の予想だが(いずれも概算)

ダウゴールドレシオ  ダウ  ゴールド(1オンス)

5.0           9000    1800
3.0           7500    2500
1.0           4000    4000

となり、妥当なところとしては、ダウゴールドレシオが3.0(ダウ7500ドル、ゴールド2500ドル)あたりが穏当な予測かもしれない。1.0というのはサイクル論による目標値であるが、ダウの現状からして4000ドルは難しいだろう。3.0というのがまずは想定範囲内の目標である。


  


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先週は危機相場となり、まずはGSRが上昇したが、週の後半からは下降に転じた。つまり、金に対して相対的に銀の値上がりが大きくなったわけだ。P&FでもGSRが下方ブレークし、前回の水準あたりまで下げていきそうな勢いである。

GSRの低下は、基本的にはリスクオンの相場であり、株価その他が上昇することになる。銀以外にも、銅・スズ・鉛といった非鉄金属も上昇傾向にあり、QE2の最中の銀の大相場の再来かと思わせるものがある。たしかに、まだはっきりとはしないものの、QE3の可能性をバーナンキ自身が示唆し(後に否定)、前回と同じような基礎条件が整う可能性もある。ただ、GPR(ゴールドプラチナレシオ)は相変わらず上昇しており、やはり基礎的な危機相場への方向性は消えていない。

結論としては、今後しばらく金の上昇、そして銀の上昇は続く可能性が高いが、銀はまたもやどこかで前回のような大きな下落に見舞われると思う。うまく売り抜ければ利益は大きいと思うが、かなりリスクのあるトレードではある。月曜日からは、ドル円は上下しつつもやや上昇、クロス円はスイス円など、もう少し上昇という相場を予測しておきたい。




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ついに金がドル建て最高値を更新してP&Fでトリプルトップの上方ブレークを果たした。目標値は1750ドル近辺となる。1450あたりにある上向きのトレンドラインを割るのではないかと懸念されたが、1470のサポートは堅固で割ることはなく、上方ブレークに至った。すでに数日前からXAUなども上昇しており、環境は整いつつあった。

ファンダメンタル的にも、QE3の示唆があったことは決定的だ。

1 QE3が実行されてリスクオン相場になっても、基底の弱さが変わらない限り、金への需要は止めようがない。
2 ドルの減価へ着実な階段を上ることになる。
3 QE3がたとえあっても、QE2と同じように、あるいはそれよりも効果がないことは既に明白。
4 米国債務上限問題にはマイナス材料となり、基軸通貨ドルの信認低下は間違いない。

などなど数えたてればきりがない。これらは誰が考えてもそうであるという点で、トレード上は若干の問題があるが、むやみにロングせず、押し目で着実にかせいでいけば問題はないだろう。大きな相場の崩れによる信用収縮での金の売りが出るところを狙い澄ましていきたい。テクニカルポイントでの買いの指値も有効だろう。



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