FXと暗号資産(Crypto)とゴールド(金)についての随想です。コメント欄は承認制になっています。
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ちょっとしたドル安の調整時期に入ったようだ。こうなると、底流の円安が出てくるのでドル円は上がる。逆にクロス円は、欧州・オセアニアの低下で安くなる。おもしろい動きだ。いずれにせよ、これは単なる調整で、来週あたりからはさらにもう一段のドル安になると見る。理由は以下のとおり。

今回のドルの調整の原因のひとつとなったとされるのが、アジア発の次の報道だ。

(引用始め)

[東京/ソウル 3日 ロイター] 日本、中国、韓国、インドの4カ国は、米国のソブリン格付けが引き下げられたとしても、市場の安定化を目的に米国債の買い入れを継続する見通しだ。各国金融当局の関係筋がロイターとの個別のインタビューで述べた。
米ソブリン格付けの引き下げは、米ドルの下落につながり、米国債を指標としている数多くの投資に大きな混乱をもたらすとみられている。しかし、日本・中国・韓国・インドの金融当局筋は3日、米国のソブリン格付けが引き下げられたとしても、主要準備通貨として米ドルに代わる通貨はないため、外貨準備政策にほとんど影響はないとの見解を示した。
この4カ国の外貨準備は、世界の外貨準備の約半分にあたる。

また中国の外貨準備運用関係筋は匿名を条件に「中央銀行は、投資信託やヘッジファンドなどと競争しているわけではない。中央銀行は短期的な損失や利益には関心がないため、定められた投資政策に従っている限り、損失が出たとしても問題にならない」と述べた。そのうえで同筋は、米ドル建ての資産の売却は米中の政治関係に悪影響を及ぼす可能性があると指摘、「米国債は、中国政府が持つ米国とのパートナーシップだ」と述べた。

(引用終わり)

このことが一因になってドル安の調整が起きたのだが、これはおもしろい現象だ。現在のドル安の基本は、リスクテークマネーによる投資によって起こっているとここでは解釈しているが、やはりその底流にドル不安も含まれていることを実証したものと言える。金の上昇がそれを暗示していたが、やはりという感じだ。

それはともかく、今回のドル安調整は一時的なものに終わることは明白だ。株や商品の動向がここで急激に逆転する理由は考えにくい。ということで、来週あたりから、ユーロドル1.45あたりを目指すドル安が再度始動すると考えている。ドル円は定例どおり下降に入るだろう。93円あたりを目指すか。
 
金も調整しているが、次は1000ドルを目指す動きになろう。余裕があれば、今の960ドル前後で押し目買いしておきたいところである。ただ、前回もその前も1000ドルを達成したところで大きな利食いにあって一気に900ドル以下に下落していることは注意である。今回は諸条件が違うのでそのような下落にはならないと思うが、ある程度の利食いは当然想定しなくてはならない。1000ドル超え時点では、レバレッジをかけている場合は、一部利食いするか、証拠金を増やすかして、下落対応が必要だ。現物やETFや積立ならひたすらホールドでOK。






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