為替相場はなんとなくやりにくい形が続いている。
原因は明らかで、ドル安と円高という本来相反する要素が共存しているからだ。通常、ドル安(ユーロドル高)になるとリスクテークで、円売りとなる。その逆に、リスク増大時には、安定資産のドルや円が買われる。
現在はドル安に動いているのに、円安に行ききらないで、むしろ円高傾向が続いているのがおかしい。
先のエントリーのコメントでもご指摘があったように、各種の数値でそれを示しているものとしては、GSRの上昇とVIXの下降という相反する要素がある。GSRは金融不安時に上昇し、VIXはもちろん株価安定時に下降する。この二つは前から書いているように、たいていパラレルに動くのであるが、現時点では逆に動いている。このあたりが、現在の相場の複雑さを示しているのだろう。どちらが正しいかは微妙であるが、私の考えでは、株や商品が先行して調整から回復しつつあるのであって(このためドル安になる)為替はやや遅れて調整をこなしているもの(このため円高となる)と見ている。
前から書いているように、この後、円高期間半月ほどを経た後、ドル安・円安・株高・商品高・GSR下降・VIX下降という安定型の動きになって夏を迎えてゆくと考えている。
| Trackback ( )
|