FXと暗号資産(Crypto)とゴールド(金)についての随想です。コメント欄は承認制になっています。
やまはFX・Crypto



ドル円の動きの値幅が昨年よりもさらに縮まって記録的なボラティリティの低さだという。相場全体が視界不良に陥っている感がある。

しかし、市場の危機感を示すGSR(金銀比)はまた再度上昇となっており、先行きが安定したものではないことを示唆している。ドル円も底堅いものの、円安の急激な進行にはほど遠い動きだ。

今年中は、相場は上下しつつ不安定な動きとなると思うが、当面、むしろ下向き圧力が強まっているのではないか。そんな気がする。


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昨日は雇用統計を受けて急いで書いたため文意不明確な点もあり、反省しきりである。皆様のご意見を頭に入れつつ、もう一度、昨日書いたことをまとめておきたい。昨年にこのブログの長期目線を「円安」方向に転換したが、それを、再度部分修正するという趣旨である。

1 雇用統計の悪さに、一時円買い・ドル買いが進んだが、結局QE3期待のドル安に押し戻された。しかし、全体として先週は予想以上のドル高・円高だった。

2 ドルストレートのドル高も、ドル円クロス円の円高もひとまずこのあたりが節目で、ここから若干戻っていく可能性も高い。(さらに続く可能性もある。)

3 2月以降、ドル円がせいぜい79円から80円を底に85円くらいまでのレンジになって、秋以降の円安に進むと推定していたが、77円台を見た今となっては、それは甘すぎた。

4 ゴールドプラチナレシオ・ゴールドシルバーレシオが3月中旬以来単調に上昇しているのを見過ごしていた。これは今後も気をつけておく必要がある。上昇が続く限り、大幅な円安は来ないと見ていい。

5 今年が円安への転機のサイクルの年となるとは思われるが、それは秋から初冬くらいにならないと実現せず、夏期は円高基調が続く(ドル円のレンジは想定より下で推移する)。場合によってはドル円史上最低値更新の大幅円高があるかもしれないので、長期ロングは慎重にしたい。



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米国雇用統計が低調に終わったため、ドル買い、円買いが一気に進んだ。その後、週末のポジション調整でやや戻しているものの、相変わらずのドル買い、円買いで週足が決まった。

ドル円は77円台で引けて、これで2月に出た円安への動きのテクニカル指標はほぼ振り出しに戻ったと言っていいだろう。まだ断言はできないが、急激な2月の円安はいわゆる「だまし」だったということになりそうだ(まだドル円の週足の雲を実体で抜けきっているわけではないので、断言はできない。)それ以外の自分の見ている指標からすると、ダウゴールドレシオDGRは、昨日の株下げ、金急騰でかなり下げたが、まだ日足の平均的なところの7.5あたりまで戻った程度であって急落とまでは言えない。しかし、この動きがさらに下落に向かうようならば、円安どころか、急激な円高への移行が考えられる。自分としては、残念な気持ちはあるものの、長期目線での円売りはしばらくお預けにしておきたい。ただ、ここまで情勢が悪化すると、様々な対策が各国から出てくるだろうから、一時の反転はある可能性が高い。ドル円、クロス円の突っ込み売りはせず、しばらく様子見してからのショート方向で考えていきたい。

2月以来、いろいろな反省点はあるが、円安方向へのテクニカル的兆しがあったのは事実であり、その解釈は間違っていなかったと思う。ただ、ひとつ、自分として、悔やまれるのは、ゴールドプラチナレシオGPRの動きを軽んじたことだ。画像で見ていただくとわかるように、ゴールドプラチナレシオは、昨年の夏のクライシスの頂点から下がり続けており今年3月には1.0を割る時期もあったが、また3月中旬から反転して上昇を開始して着実に上がってきている。ゴールドプラチナレシオは本来1.0を割るべきもので(プラチナ > 金)、今のような状況は、経済状態の悪化を意味している。これが上昇している限り、円安(経済状況の安定)が定着することはあり得かったのだ。ゴールドシルバーレシオGSRも3月初頭から同様に反転上昇になっており、こちらも意味することは同じだろう。

金価格の値下がりから、金の重要性についてつい軽視してしまっていたが、やはりこのGPRとGSRはもっとしっかり考慮に入れておくべきだった。

ということで、今後の見通しは、今はちょっとたてられないが、これらの金関係のレシオを見ることで予測可能かもしれない。

具体的シナリオとしては次のようなものだ。

1 GPRもGSRも着実に上昇し、またDGRが7そして6と下がって行く場合  ・・リーマンショックを超える危機相場に移行する。超円高が発生する。
2 GPRもGSRもやや上昇するが、DGRは7あたりで止まり再度上昇する  ・・欧州の問題は継続するが、米国・日本にまでは波及せず踏みとどまる。
                                   為替は今の状況あたりで膠着する。
3 GPRもGSRも下げに転じ、DGRは上昇に戻る            ・・問題が解決し、円安が生じやすくなる。

ここ一ヶ月から二ヶ月の可能性としては1と2が強いが、1が6割くらいにはなってきたように思う。なお、1の場合はドル建て金価格は上下がきわめて激しくなりつつ、結局は上昇に向かうものと考えられる。

ただ、予測は予測、読者の方々には、予測それ自体よりも、ここで私が考察の材料として提示している資料を参考にしていただきたいという気持ちが強い。それは改めて強調しておきたい。









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