FXと暗号資産(Crypto)とゴールド(金)についての随想です。コメント欄は承認制になっています。
やまはFX・Crypto



レジスタンス領域とみなされた85を突破してもさらに勢いが衰えないドルインデクス。ついに86を越えてきた。ドル>円>その他の順序は崩れず、ドル円は上昇、クロス円はわずかに下降。もうしばらくこのパターンは続きそうだ。円との強弱はともかく、ドルインデクスは1997年のブレークでは10ポイント程度一気に上昇している。今回もそうだとすれば90が見えてくる。ドルストレートペアでのユーロ、豪ドル、その他の下落幅は大きくなるだろう。

ドル円の崩れは起きる時には起きるだろうが、現状はまだ気配が少ない。GSRの上昇程度であるが、これは決定的ではない。VIXも上昇気味だが、まだまだだ。とにかく、ドル買いは、根っこのポジを大切に、そして、短期ポジはきちんと管理してで、着実にドル買いを進めていきたい。ドル円のロングは、クロス円のショートと合わせてポジっておけば、突然のリスクオフにも対応できるだろう。そういう意味で、ドル高によるドル円上昇は、たんなる円売りのドル円上昇よりも投資リスクは低いと言うべきだ。



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相場とは関係ないが、救助活動の現場の様子がまったく写真などで伝えられないので、歯がゆい思いをしていたが、英国の大衆紙のデイリーメールのサイトにとてもいい写真があったのでご紹介しておく。どうして、こういう写真を日本のマスコミは紹介できないのか不思議でならない。ひとりでも多くの方が無事に救助されることをお祈りしたい。





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ドルインデクスが85の節目を越えてもさらにドル高が継続している。先週あたりの傾向としては、資源系の通貨であるキウイドルやカナダドルなどが対ドルで大きく下落したため、円よりもさらに弱くなり、結果としてクロスでの円高を招いている。ドル円上昇、一部のクロス円下落という、やりにくい状況となっているが、この状態はまだしばらく継続するだろう。一般的には、クロス円での下落が続くと、最後にドル円も陥落して全面円高という流れが多いのだが、今回のドル高は、石原氏が述べるように全世界的な中央銀行の談合によるものなので、ドル円も簡単には崩れない。チャートから見ても、ドル円買いが今すぐ止まる可能性は少ない。またドル高の反映として、資源そのものも、貴金属だけでなく、農産物・鉱産物全面安だ。この状態もかなり長く継続しそうである。
 
この先の展望としては、資源通貨の下落、ルーブルの下落などから、どこかに危機的な状況が起きてリスクオフの局面に移行する可能性を指摘しているのだが、噴火や地震と同じで、可能性や確率の上昇を言えても、それが起こる時期をピンポイントで予測することはできない。自然現象と経済や市場との類似は、マンデルブロが提唱した通りである。だが、自然災害とは違い、起きてからでも十分に間に合うので、短期のドル円は買い、それに対して、キウイ円や、カナダ円は保険として軽く売りという姿勢で待っていればいいと思う。対ドルでは、ユーロ・豪ドルその他なんでも売りで問題ないだろう。ユーロなどが戻ることがあったらさらに売り増しというのすらあり得るだろう。ファンダメンタル・チャートの両面から、これだけ強いドル買い要因がそろった相場は、何年に一度もないと思える。




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昨晩のNYで、ついにドルインデクスが85を越えた。2010年半ば以来のことで4年ぶりの出来事となる。P&Fで上方ブレーク。また、ユーロドルも1.28割れ、そしてキウイドルも0.8割れ、先に豪ドルも0.9割れと、主要通貨も対ドルでサポート割れの状況である。金もおそらく1200ドルを保つことはできないと思われ(ランドや豪ドルの下落でドル建て産金コストは大きく下げているはずだ)、近いうちに1100ドル台に落ち込むだろう。まさに全面的なドル高相場である。
 
掲載したのは長期のドルインデクスの月足であるが、まず、1988年から97年のチャートの流れを御覧いただきたい。6年間にわたって上下を繰り返し、最後に2年の保ち合いを経て、97年から上方ブレークして、90から120まで上がっている。今回は同じ動きが2005年から見られる。やはり6年程度上下してから、2年の保ち合いに入り、今年になって80から上方ブレークを開始したものと思われる(いずれもMA50ラインからブレーク開始していることに注目)。全体のチャートを概観すると、過去のピークが160、そして120と下がっているから、次のピークは100前後ではないか。前回の上昇が30ポイントだったことからも80から100なら、やや少ないがだいたい合致する。前回と同じとすればこれから10年近くかかってゆっくりと上昇するものと思われ、10年くらいはドル上昇の時期ということになる。
 
このドルインデクスのチャートは示唆的だ。ドルインデクスが160を越えていた1985年と言えば、まさにプラザ合意がなされた年。レーガン政権下でのレーガノミクスによる高金利政策によるドル高に限界が生じ、ドル安へと舵が切り替えられた年である。それから、景気は再度上昇し2001年の同時多発テロの時期を迎えるわけだ。そして、その後のドル安政策(QEを含む)が切り替えられるのがまさに今年である。このように、ドルインデクスのチャートは米国の政策の切替を如実に反映している。QEの停止をむかえた今年が、ドルインデクスのブレーク開始であるとしても、それは当然のことである。

なお、先に述べた1997年のドルインデクス上方ブレークの時に何があったかも思い起こしておくとよいだろう。それはアジア通貨危機である。今回のドルインデクス上昇に伴って同じようなリスクオフの事象が起きないとは言えないのである。








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掲載した画像はAUDNZD(豪ドル・キウイドル)の月足長期チャートである。御覧のように、年初に1.05の長期サポートで底を打って現在上昇中であることは明白だ。つまり、当面、ここから1.2くらいまでは上昇が期待できる。豪ドルよりキウイドルが割り高だったことの是正ということだが、現在のドル高の局面では、AUDUSDよりもNZDUSDの方がより明確に下落するということを意味する。

AUDNZDのロングもいいが、それよりもキウイドルを折りに触れて売る(対ドル、対円、対ユーロ)のが効率的ということで記憶しておくということになる。



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日米のマネタリーベースの比が為替レートを決めるという話は時々聞くが、今日読んだ高橋洋一氏の論考に、わかりやすいチャート(2ページ目)があったので、見ていただきたい。ドル円と日米のマネタリーベース比の比較だが、なかなかいい相関を示している。現在は、米国が引き締めに入り、日本や欧米が緩和だから、ドルの独歩高になるということがよくわかる。これはもちろん長期の話で、ここ数ヶ月がどうなるということではないが、QEが止まる来年以降、さらにどんどんとドル高になることはこれを見ればほぼ明らかだろう。
 
また、この論考にはもう一枚さらに面白いチャートがついている。円建てのダウと日経平均のチャートだが(3ページ目)極めて相関が高い。ダウと日経とは動きが違うというようなことを述べる人もいるが(最近の一例だと若林氏の説参照)、為替をあいだにかませるとそうでないことがこれでよくわかる。円建てのダウ、あるいはドル建ての日経の値はよく注意しておくべきということだ。あるいは、レートはダイレクトに日経に影響すると言える。この部分大切なことなので、引用しておく。

「要するに、円安は、ダウ高とともに日経平均を押し上げる。1000ドルのダウ高で日経平均は600円程度高くなり、10円の円安で日経平均は2000円程度高くなる。」

つまり、ダウがこのまま変わらなくても、ドル円が一部の予想のように160円となれば、日経は今から1万円の上昇ということなのだ。以上、おもしろかったので、ちょっと紹介しておく次第である。



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先週末の相場ではポンドの変動などの派手な動きがあったが、それに加えて、GSR(ゴールドシルバーレシオ)の急騰という注目すべき事象があった。前日の66から69まで一日で3ポイントも上昇することはきわめてまれだ。

また69という値そのものもリーマンショックの時を除けばほとんど例のない高さである。GSRの上昇は、金よりも銀の下落が大きいということで、多くの場合、商品相場の下落や、株式市場の危機にともなって発生する。今回はCRB指数の継続的下落にともなって発生したことであるので、今後さらなる商品相場の下落、そして場合によっては株式市場の崩落がある可能性を暗示するものだろう。
 
とにかく、株式の上昇と、商品相場の下落という一種のダイバージェンスは、不可解としか言いようがない。昨日書いたように、ダウゴールドレシオが、レジスタンス領域に突入してきたことを考え合わせるに、株価の大きな調整が近いのではないかという推測ができると思う。これまでも、いろいろだまし的な動きがあったので、確信は持てないが、どんどんとロングを積むべき時期ではないことは確かだ。古くからのロング玉はともかく、新規には短期トレードに徹するべき一週間となるだろう。自分は短期円売りは一時撤退して、資源通貨である豪ドルの対ドルでの戻り売りに徹するつもりである。

エボラ出血熱も来年までに50万人感染予測が出るなどかなりのリスク要因となってきている。アメリカ政府はすでに耐ウイルスの防護服を大量発注(あるいは入札)したという報道もある。これも合わせて注意していきたい。万一、日本国内、特に都会での発生が報道されれば、パニック(食料、アルコール、その他種々の買い占め)が発生する可能性が高い(エボラウイルスはアルコールで殺菌される)。産油国に感染が及べばオイルショックとなる可能性がある。いずれにせよ、今月から来月はいろいろと注意してトレードしなくてはならないと思う。






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FOMCとスコットランド独立投票という重大イベントが終了し、結果としては、ドル高・円安が継続した一週間だった。

このところの相場では、ドル高もさることながら、ダウの安定とゴールドの下落が際立っている。それを反映するダウゴールドレシオは日足でも急速な上昇をみせており、二ヶ月で12台から14半ばまでになるに至った。日足ではこのままどんどん上昇しそうな勢いに見えるが、さらに長期のチャートで見ると、このあたりでいったん留まる可能性もある。あるいは最悪の場合、エリオットABC波のBの頂点であって、次にCの底へと行く折り返し点に過ぎない可能性まである(掲載した長期チャート参照)。しかし、短期ではP&Fでダウも上方ブレークしており、まだ先がありそうだ。
 
ここまであまりにも予想外の株価安定、ドル高、円安だったため、これで安心と見る向きも出てくるかもしれないが、それはちょっと早計だろう。ここからのドル買いはリスクオフになっても可能だが、ドル円買いについてはタイトストップで短期を狙う方が安心だ。長期については保険とおもって余裕のレバでおいておけばいいだろう。
 
全体として、上向きの相場ではあるが、「まさか」には備えておきたい。







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FOMCとスコットランド独立投票というイベントを控えて、相場は膠着状態である。いずれもどうなるか読みにくい事象であり、為替に与える影響も大きいので、今週は慎重に臨みたい。とりあえず、ユーロドルショート・ドルスイロングはやや縮小。豪ドルショートとドル円ロングは多く継続という形にしている。ポンドやユーロの動きはわかりにくいが、全体にややリスクオフに傾きがちな週ではないか。ドル円も107.20円で短期のものは利食いをしておいた。

現在の世界情勢を見るに、第二次大戦後の、米ソ二大大国の時代が終わったの(ベルリンの壁崩壊)が、おそらく現在の状況の出発点だったと、後世の世界史には記述されるだろう。ソ連が終わって米国の単独支配の時代になるかと思われたが、それはリーマンショックによって阻まれた。マネタリーベースをそれまでの数倍に膨らませて、民間の巨大な債務を吸収した米国には、すでに過去の力はない。ここから21世紀後半にむかって、再度米国が盛り返すのか、あるいは、このまま世界は中世的秩序に逆戻りしていくのか、まだわからないが、20世紀後半の比較的おだやかな世界から、大きく変化する世界へと移り変わりつつあることは、誰もが理解している通りである。為替もこれから過去の経験が役立たない領域に入っていくだろう。




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QE停止が目前に迫ってきて、ドル高が強くなってきた。これはある意味理屈通りの動きだ。あとの理屈通りの動きとして予測されるのが、米株の大きな崩れと、エマージング諸国での経済悪化である。資源系通貨にも崩れが見られ、金などが売られるということから、エマージング諸国危機にはそろそろ点火しつつあると言っていいが、唯一残っているのが米株である。
 
QEの歴史を振り返ってみると次のようになる。
 
QE1 2008年11月~2010年6月 ダウ下落開始 2010年5月
QE2 2010年11月~2011年6月 ダウ下落開始 2011年5月
QE3 2012年9月~2013年12月
QE3(テーパリング) 2014年1月~2014年10月(QE停止)

という過去となっている。つまりQE1とQE2では、停止の一ヶ月前にダウの下落が開始している。

今回はテーパリングモードとなってQE3での米国債、MBSの買い入れ額を6回にわたり逓減しているため、今までとまったく同じではないが、QEの停止がやはり大きなトリガーとなる可能性が高いだろう。
 
ということで米株の崩れは今月から来月のうちに起きる可能性がかなり高いのではないか。

ただ、今回はQE1やQE2の時とは異なり、テーパリングで徐々に撤収しているため、おそらく株価への影響は緩和されると思う。崩れはQE1やQE2の時(いずれも1500ドル程度下落)よりも弱くなりせいぜい数百ドルまでの下落なのではないか。ドル円はQE1終了の2010年のリスクオフでは15円下落、QE2終了の2011年のリスクオフでは8円下落していることから類推するに、今回は8円幅までは下落しないのではないか。だいたい以上のような推定をしている次第である。ひとつの検討材料としていただきたい。





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