FXと暗号資産(Crypto)とゴールド(金)についての随想です。コメント欄は承認制になっています。
やまはFX・Crypto



年末の仕掛けめいた金安・ユーロ安になっているが、特に大きな材料もないので、このあたりからやや反発する可能性もある。ただ、来年に向けての中長期的流れでは、ユーロ安・金安の可能性はますます高くなってきている。
 
P&Fでは、現在のところ、ユーロドルが下方、ドルインデクスが上方、ゴールドとシルバーが下方、ダウゴールドレシオが上方にブレークしている。特にダウゴールドレシオの上昇は重要だ。株高・金安というシグナルはあきらかに米国の回復を示唆している(画像はダウゴールドレシオの週足。50週線を簡単に乗り越えた。)
 
さらに、金鉱株指数のHUIもXAUも下方ブレーク。さらに、ゴールドCRB指数レシオも下方ブレークと、これで金・銀が下がらなかったら、P&Fは止めたほうがいいという状態である。ということで、単純反発はあるだろうが、来年初頭は、金・銀がさらに下降し、ユーロに対してドルが上昇するという動きがさらにはっきりしてくると思う。
 
金安・ユーロ安に共通するキーワードはただ一つ。「ドルの復権」である。

「強いドルは米国の国益。」のなつかしいフレーズを、再選されたオバマが語るという可能性も高くなってきたのではないか。

鬼が笑いそうなのでこのあたりでやめておくが、来年もおぼつかない歩みながら、なんとかこのブログを書き続けていきたいので、読者の皆様のご助力をお願いする次第だ。

では、皆様、よいお年をお迎え下さい。新年は10日(火)から再開します。




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「馬鹿の一つ覚え」という言葉があるが、このところ、円安話題ばかりで恐縮だ。しかし、着実にドル円は上昇に向かっており、クロス円で、もっともドル円と連動性の高い、豪ドル円も上向きになっている。
 ドル円との連動性がある米国10年国債も、チャートで示したように、月足で底をつけたのではないかと疑われる動きである。テクニカル的にはまだ何とも言えないが、2.1パーセントを安定して超えればP&Fでも上方ブレークであり、利回り上昇(価格低下)に勢いが付くだろう。
 10年債の価格低下は、この場合、「国債からの逃避」ではなく、米国景気回復への思惑である。私としては、この10年国債の動きにさらに注目しておきたい。前回の最後のドル円への介入時に、私としては大きな相場視点の転換を行ったが、その見方には変更ない。長く続いた円高だったが、ついに円高時代に終わりが告げられようとしている可能性が高い。
 もう一二度の揺り戻しは相場の常としてあり得るが、この見方が正しければ、その時こそ、今後の長期の円安相場の始まりとなる。来年前半に次の円高が来たら、持っている円キャッシュは、いろいろな形で、外貨に替え始めようと思う。徐々に行うのが常道なので、波動を見つつ考えていきたい。
 当面の相場は年末なのであまり触っていない。ブログも年内は、29日(木)までとして、年明けは10日からとさせていただきたい。


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今日はちょっと仕事が空いていたので、都心にクルマで出て、いきつけの金地金ショップで少々地金を売却してきた。ここからはたぶん円安でもあり、急いで売却する必要もないかとは思ったが、私見では、来年前半に1200ドル近辺という可能性もないではないので、まずは一部利食いしておくのが得策かと思った次第だ。若林氏は、2月に2000ドルと予測していたそうだが、2000ドルになったら、ま、その時はその時だ。
 
まっ昼間にもかかわらず地金ショップは大入りの盛況であったが、大半は売る客のようだ。私の直前にコーナーを出て行った中年男性は、重そうな革カバンを抱えて店を出て行ったので、地金購入かと思っていたが、交代に入ったコーナーの奥を見ると、その男性が売ったとおぼしき1kgバー5本がおかれており、売却であったのがわかった。1本420万円なので5本で2100万。札束21束ではちょっと重いはずだ。当方は、とてもそれほどではないので気楽なものだが、購入時の約2倍になったお札を手にするとなんとなく余分のボーナスが出た気分になった。(なお、もちろん、身分証は見せさせられた。)

来年、再来年の世界はどうなるかわからない。とりあえずキャッシュで置いておいて、次の動きに備えようと思っている。


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ドルインデクスが80を超えたところでひとまず限界に達した模様で、ドル安のリスクオンの動きになっている。テクニカル的反発ということで理屈通りの動きだ。

米国の諸指標はこのところいい値が出続けており、消費も少しずつ回復しているように思う。自分の実感で恐縮だが、我が家では、服飾品は大半、米国の百貨店(neiman marcus)やカジュアル衣服ショップ(J. Crew、Lands End等)やその他服飾店(いろいろ)で通販で購入しており、11月のblack fridayのセールなど十分に活用させてもらっている(今年はポンド安で、英国のショップもよく使っているが。)毎年同じセール時期の売れ行きを見ているのだが、今年は昨年よりもむしろよく売れているように感じる。米国のニュースを見ても、消費の回復を伝えるものが多く、徐々にお金が動くようになったという感触だ。まだまだ失業率は高いが、株価の動きに見るように、長期的回復の端緒はつかんだのではないか。

2012年は、欧州はまだまだ緩和策を採らざるを得ないが、米国はQE3の必要性は薄れてきている。ドル高ユーロ安の大きな流れは止められないだろうと思う。

時々、リスクオフの強いドル高を挟みながら、ドル安・ドル高を繰り返し、ゆっくりとドルが上がる過程に入ったと考えている。したがって、ドルの反対である金(ゴールド)はゆっくりと下がっていく過程だろう。

当面の自分のトレードとしては、ドル円・豪ドル円の押し目買いということで、とりあえず短期の豪ドル円は利確した。もう少し上まで行きそうだが、ここは確実に行きたい。ドル円と豪ドル円は押したら買うで徹底するつもりである。




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金(ゴールド)は大きく下落した。昨晩のNYで、日足のMA200、週足のMA40ついでMA50を割り込んだ。いずれも2009年以来のことである(画像は週足)。今日はわずかに50週線を上回っているが、今回の下げは、前回9月の現金化の波による瞬間1535ドルタッチよりも構造的なものである。ダウゴールドレシオも同じく、200日線、40週線を上方ブレークしており、また、ドルインデクスも明らかに80をブレークしたことからわかるように、先日から書いているドル復活という流れの上で、金が下がっていると解釈できる。単なる欧州の現金化だけで説明はできないのではないか。長く金ブルの論調で書いてきたこのブログとしてはまことに残念だが、金の中期的下落局面に入ったことはほぼ間違いないだろう。1200ドルから1300ドルあたりの月足レベルでの平均線を目指す動きと考えたい。場合によってはその先1000ドルを割るようなことになる可能性もあり、東京金は、ドル円の上昇を加味すると微妙ではあるが、地金等も年末年始にやや戻したところで少しずつ売却する方向で考えていきたい。前から書いているように将来のインフレに備えて金を保有するという目的は考えていないので、相場サイクル的に危なくなってきたら金投資は一旦終了する予定である。

ドルインデクスは80を超えてもさらに上昇する気配であるが、どこで反発してもおかしくないレジスタンス領域でもある。ドルストレートについては、当面様子見としたい。しかし、中期的には、ドルインデクス上昇、つまりドルストレート諸通貨ペア下降の方向性はほぼ確定とは思っている。

問題はドル円・クロス円である。ドル円がねばっているためクロス円も底堅い動きとなっているが、ドルストレートの下げが強烈になると、クロス円から円高となってドル円が下がるという動きも当然想定可能である。ただ、ドル円の下降にはサイクル的に残された時間は少ないはず。また、ドルインデクスが上がることは現在ドル円の上昇にもつながることになっており、ドル円はクロス円からの下げ圧力、ドルからの上げ圧力で動きにくい。いろいろ勘案するに、たとえあと一回ドル円が下降しても75円を割ることはできず、その後円安に進行するシナリオが一番確率が高いと思う。ということで、クロス円も、たとえば豪ドル円でせいぜい60円台後半までとし、50円台などは再現しない方に重きを置いて考えていきたい。

ここからは今まで以上に、ドル円も、クロス円(ユーロ円以外)も、押し目買い目線で、短期・中長期含めて取り組んでいくつもりだ。




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画像は、原油ゴールドレシオの月足である。ドル建て原油の値は、ここではNY原油先物(WTI)を使っている。

これでわかるように、リーマン時に大きく下落した値は2009年初冬に上昇を開始し、その後上下したが、2011年4月から下落していた。ところが2011年8月からまた上昇を開始し、昨日にはさらにその勢いは増加している。つまり、今年後半は、コンスタントに金よりも原油が相対的に高くなっていっているのだ。

この原油ゴールドレシオの性格はダウゴールドレシオと同じで、原油1バレルが金(ゴールド)何オンスで買えるかということになる。8月には0.04オンスだったのが、今では0.06オンスとなり、より多くの金(ゴールド)が必要になっている。

それでこの値が実際に何の反映なのかは議論があるところだが、ダウゴールドレシオと同じようなものとするなら、その下降は景気悪化、上昇は景気上昇ということになる。つまり、今欧州危機のさなかであるが、8月以降は世界景気はむしろ良くなっているということになる。8月が大底であるという動きは、昨日の米国貨幣乗数もそうなのであって、何かがここでひとつ転換したことは間違いない。マネーストック(サプライ)の実質的伸びと原油の相対的価格が一致するということは、やはりインフレ懸念を含みつつも、景気回復への一過程と見ることはできないだろうか。リーマン時も2009年1月には、原油ゴールドレシオは上昇開始しており、株価の上昇に先んじていた。

まだまだこの点、議論が必要だが、この原油ゴールドレシオの上昇の動きにはさらに注目していきたい。


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画像はドルインデクスのP&Fである。昨日80を超えたところで、上方ブレークシグナルが出ていることになる。目標値は90前後。中長期的なドル高がほぼ確定したといえるのではないか。ただ、ユーロドルはまだ下方ブレークしていないので、短期では反転の可能性もある。

このドル高の主因はもちろん欧州危機による、欧州金融機関のドル買いであろう。資産処分のための金売りも多く出ていると思われる。しかし、より根本的なものとして、米国の回復基調というものへの期待感が高まっていることがひとつの大きな要因になっているのではないか。リスクオフのはずなのにドル円が下げないのがそのひとつの現れだろう。また、今まで見てきたいろいろな指標の中で、米国の底打ちを示唆しているものがいくつか出ている。昨日書いた、貨幣乗数、そして、ダウゴールドレシオも上昇基調にある。ダウゴールドレシオは3.0程度までの下降を予測していたが、現在の所下限は5.0程度にとどまっており、今は7.0を回復しているところ、今後さらに上昇して8.0となれば、ダウゴールドレシオにおいても米国の回復が見えてくることになる。まだテクニカル的には断言するには早いし、ゴールドシルバーレシオやゴールドプラチナレシオはまだ高い水準に存在している。今後の状況をしっかりと見ていきたい。

もし米国の回復過程を仮定するならば、金の下落もその流れにあることにあり、すでに金がピークアウトした可能性も出てくる。いずれにせよ、今後の相場の大局は、欧州の危機と米国の回復、そして日本円の弱化というところを見ていくべきだろう。

さて、短期の予測はこのところ外してばかりなのでやめておいたほうがよさそうだし、年末相場なので、トレードは控えめにしているが、相変わらず、ドル円の押し目を買っていきたい。このところ小幅な動きながら、動いているのでそれなりだ。ドルストレートや金については、ちょっと様子見としたい。



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週初めは予想外の強いドル高で始まった。金も大幅下落で、当方には残念ながら、再度の上昇は今回も阻まれた。

ただし、円高は一切生ぜず、ドル円は上昇、クロス円の下値はきわめて限定された。リスクオフでも円高にならない現象は、最後の大規模介入以来継続しており、徐々にドル円も切り上がっている。年始あたりからは、ある程度の幅のドル円下降があった場合には、長期的なドル買いを考えてもいいのではないか。低いレバのFXや米国債のゼロクーポン債などがいいと考えている。これについては具体的にいろいろと調べておきたいと思う。銀行からも、ドル預金のお勧めがよく来るが、実際にドル預金は徐々に増加している模様である。自分としては、スプレッドがむやみに広いので外貨預金には魅力を感じないが。

さて、当面のトレードは、ドルインデクスが80を超えられるかどうかが焦点だろう。これがダメだと再度当面のドル安に戻る可能性が高いと見る。金も1600ドルを割り込むかどうかが問題で、これが保たれれば、なんとか俵に足がかかった状態となるだろう。短期では、さらなるドル高には歯止めがかかると考えている。

長期的な視点では、このところ米国の貨幣乗数(信用乗数)は着実に上昇している。画像のように、0.8あたりのレジスタンスを破ってきている。これは、マネーストック(マネーサプライ)が実質的に伸びていることを意味している。米国経済が底打ちの局面に入った可能性はかなり高くなった。今後は、上下しつつも、ドルへの信認が回復していく過程をたどるのではないか。長期の、ドル円上昇、ユーロドル下降の起点となったのが2011年後半だったと、後世評価されるかもしれない。






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先週は欧州の経済・政治にとって大きな動きのある週だったが、為替の方は小動きに留まった。決定的な材料に欠けたということになるが、今週もその動きを引き継いで方向性の見えにくい週になりそうだ。米国がIMFに金融支援を行わないことを決定したことは両様に解釈できると思うが、私としては、欧州危機がすぐ米国にまで波及しないと米国が見ているらしいという点を重視したい。実際に、米国金融機関のCDSは先週末も安定していた。米国10年債利回りも2.0パーセント台であり、米国に差し迫った問題は生じていない。

ということで為替では、相変わらず安定傾向時に生じる円安目線で進んでいきたい。ドル安も生じるとドル円が下がってしまうのがなんであるが、円安ドル安時のドル円下降はマイルドなので対応は可能である。米国株価も上昇傾向で、リスクオン方向で見ていきたい。ただ、ユーロ圏は不安定であり、ユーロドルは急降下をおりまぜつつのゆるやかな上昇とみておきたい。

為替についてはチャートからはあまり決定的情報がないが、その他から、画像でひとつ面白いものを紹介しておきたい。掲示したのはゴールドプラチナレシオ(GPR)の週足であるが、相変わらず上昇を続けており、先週は週半ばに1.17と史上最高値を更新したようである。GPRは長期間金価格の上昇とともに上昇しており、5月の金の下落とともにいったんは下げたが、またあがってきている。このGPRが上昇している限り、まだ金の再上昇の可能性はあると考えている。金がこのあいだの1900ドル越えで長期のピークに達したかどうかについては各説があるようだが、2000ドル達成の可能性をまだ残すのではないか。また、今回の経済危機もまだ終わったわけではないことを意味しているのだろう。




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ニュースによると、日本の経常収支の黒字が8か月連続で減少したそうだ。

直接的には、ニュース記事にあるように貿易収支が赤字に落ち込んでいるのがその要因である。原因は地震、円高その他いろいろあるだろうが、貿易収支での大きな赤字は久しぶりのことである。所得収支(投資利益)は増加しているが、貿易収支の落ち込みが極端であったため、総計である経常収支も減少に転じているわけだ。

為替レートの変動の要因はいろいろあるが、教科書的には、経常収支が主要な要因となるということはよく言われることだ。この8か月連続の経常収支の急激な減少は、赤字にはなっていないにせよ、これまでの日本の十数年間にないことだ。このページにある経常収支の長期推移グラフを参照されたい。2007年以降、経常収支の黒字は減少方向にあったが、今年はさらに大幅に落ち込んだわけだ。

もし、教科書通りの動きになるとすれば、この経常収支の黒字大幅減少の影響でまもなく日本は円安期に入る可能性があるということになる。少なくともこれ以上の円高の進行には歯止めがかかるだろう。貿易収支の赤字傾向がどの程度長期化するかが問題であるが、震災もさることながら、日本企業の海外進出がかなり進み、いままでのように貿易黒字をため込む傾向が徐々に弱まっているのではないだろうか。

いずれにせよ、今日明日の為替レートには関係のない話だが、来年、再来年と円安に転じるという私の見方を裏付ける資料として提示しておきたい。


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