さて月曜日からの為替相場である。
まず、最初は米ドルの動向だ。ファンダメンタル的には、カリフォルニア州が来月には支払い不能になるなどいろいろと言われていて、金融危機が近いという説もある。こういう点からは、ドル高が予想されるところである。しかしながら、私はこの説にはあまり賛同しない。カリフォルニア州の赤字はたしかに大きいには大きいが、せいぜい240億ドル程度であり、1000億ドルを越える州の予算からすると、どうにもならない額でもないだろう。アメリカの州の財政は均衡主義にたっていて赤字地方債を発行しにくいことなどがあり、問題が大きく見えてしまう点がある。いわば、いろいろな縛りがきびしすぎるのである。
したがって、今回は政治問題化しているが、私見では、いろいろなものを繰り延べしたり、歳出削減したり、借金で済ませることで、当面はやりくりできるものと考えている。アメリカの州財政の特有の均衡主義の問題については、ここにある熊本県立大学の小泉和重氏の論文(Fulltext PDFの部分)に詳しいようであるので参照されたい。わかりやすい書き方である。
テクニカル的には、数日前のエントリーのようにどうみてもユーロが上昇を示している。ユーロ上昇はドルの下降であり、ドル安を意味していると考える。ドル安の原因が何になるのかはどうもはっきりしないのであり、このあたりが、前から書いているようにやや不自然なところだが、やむを得ない。
ドル円は、ドルインデクス÷円インデクスの分析から、下降を示している。
したがって、来週はドル円の下降とユーロドルの上昇を中心に考えてみたいが、まずはドル円のショートだろう(これは金曜日からの継続だ)。ドル安ということで、金も引き続き、強含むと予想される。960ドルを安定して抜けるかどうかが焦点だ。
ポンド・オージーなどは、対円では下げるだろうが、対ドルではどうなるか、いまひとつはっきりしない。基本はこちらもドル安のため上げると考えているが、あえてトレードする必要もないだろう。
週末にはかなり多くのドル円ショートを積んだので、月曜日からが楽しみである。
| Trackback ( )
|
|
|