オリンピックが終わった。パラリンピックの終了はまだ一月先なので、それまで事態が進まないことはあり得ないだろう。侵攻があるならまもなくだと思われる。海外のニュースによれば、ロシアは現在全兵力の75%をウクライナに集中しているという(こういう時に、領土の最東端の北方領土が「ウラジミール、君と僕とは同じ夢を見ている」が元首相の国というのはロシアにとってはありがたい。現首相も外相も親ロ派だ。また、中国ロシア国境も何も懸念はない。)。ちなみに、ボリスジョンソンは、「ロシアは第二次大戦以後、最大の戦争を欧州で引き起こそうとしている」と警告している。地上軍の侵攻とともに、ウクライナのいくつかの主要都市への空爆が行われるものと思われる。第二次大戦の戦禍から復興したキエフの町並みがまた破壊されるのはとてつもない世界的な文化的損害である。
ジョンソンは、制裁として、ロシアの企業をドル取引だけでなく、ポンド取引からも除外すると言っているようだ。侵攻があった場合はポンドも大きく動く可能性があるので注意したい。上か下かはまだわからない。とにかく侵攻があれば、第二次世界大戦以後、最大の金融の波乱が起きる可能性がある。とにかく、ありとあらゆる方法で防御的トレードをするべきだろう。ポジションの現金化はもちろん、手元に円のキャッシュやゴールド地金などを保管することも考慮に入れるほうがいいだろう。前から書いているようにインターネットの途絶などは十分に警戒すべきである。英国などを対象としたサイバー攻撃もありうるので、とにかくポンドやユーロの取引には注意したい。
とにかく、ウクライナに侵攻したロシア軍に対して、米国はイラクでやったような空爆ができないのは痛い。どこまで経済制裁が効くか、ロシアが長期戦に耐えられるのか、いずれにせよ、侵攻が始まれば、ロシアの思惑のように短期戦では終わらないのではないかという懸念が大きくなっている。