日銀が、金融緩和を解除しようとしているのに、なぜ円安なのか?これについては、すでにここ数日私なりの解答を書いてきたが、もう一度諸説をまとめておこう。
1 時間がかかる説
まだ解除を始めたばかりなので、これから長期金利も上がり、だんだんと円高に移行するはずだ。まだ時間がかかる。
2 効果がない説
長期金利を1%までゆるめることが可能とは言え、実際にはすでに国債の買いを入れている状態で、これでは「緩和」とは言えない。たんに「修正」しましたという、スマートだけど形だけのものになっている。円安が継続する。
3 これから悪化する説
長期金利が1%に近づくにつれ、日銀・市中銀行とも苦しくなってくる。日本円に対する信頼が低下して、円安が強くなる。
1はかなり一般的なもの。2もそれなりに論者が多い。私も、これに近いのはご存知の通り。3は藤巻氏など小数だろう。どれが本当かはわからないが、ひとつ言えることは、どの説をとるにせよ、これから日銀は、0.5%から1%のどこに金利を持ってくるかという問題に「毎日」向き合わなくてはならないということである(これまでは0.5を念頭に置いていればよかった)。そして、そのための国債の買いという要素は、たえず、為替や市場に影響を与えるということである。とにかく、従来以上に、日本の長期金利の動向には、全注意を払ってトレードしなくてはならない。長期金利が1%に近づくのに、短期金利がマイナス金利でいいのかとか、いろいろと体系のいびつさも問題になってくる。YCCの全解除、マイナス金利の撤廃などの時期もとりざたされるだろう。為替のテクニカルは、市場のセンチメントを反映するが、それを考慮しつつ、金利の動向に重点を置いたトレードをしていきたい。
昨日までで書いたように今日の自分のトレードはドル円ロング。かなり自信のあるトレードだったので、午前中の140円台への押しでレバをあげてロング。そのまま夕方のロンドンまでひっぱって142円30くらいで利食いできた。久しぶりの会心のトレード。FOMCの押しでやられた分を完全に取り戻すことができた。今日のビールはオリオンビールだが、さわやかに飲むことができた。
今週は基本的に145円まではドル円ロングで行きたいと思う。日銀が手が出せないので、そろそろまた神田氏の登場になるが、この状況ではさすがに弱気だろうと思う。