FRBがQE縮小できなかったところで、時間が逆戻りしたというか、止まってしまったような相場になっている。米国の債務上限問題もいつもの通りとは言え、オバマの指導力低下もあって、混迷している。期限である17日の間際まで決着はずれこみそうで、このドル安相場はいましばらく続くとみていいだろう。市場参加者も完全に方向性をつかめないでいるため、大きく変化する可能性は少ないものの注意すべき相場が続くことは間違いない。
短期はそれでいいとして、その後どうなるかについても、いろいろな意見が交錯しているようだ。波動論の予測者の宮田氏も、上がったり下がったりで苦心惨憺であるし、若林氏も下落論をとなえっぱなし(なかなか実現しない)の状態で、予測の難しさを示している。
自分としては、今後の長期円安はいろいろな兆候やサイクルからほぼ間違いないと思っているが、米国株価などがこのまま上がっていくこともあり得ないと思っている。ドル円ともに一度の大きな下落を経てのことになるだろう。その時期と幅が問題なのだが。
過去のドル円の下降の様子を見ると、一度85円まで突っ込んでから100円に戻り(2009年初頭)、次に85円になり95円に戻り(2010年初頭)と、2回の大きな波動を経て、2011年2012年の円高期となっている。大きく見ると85円と95円と100円というのがレジスタンス・サポートとなっているので、100円からはなかなか上がりにくい。この後、90円を割るところまでの下げがどこかであるかもしれないが、今の所その兆候はない。いずれにせよ、レバレッジと証拠金を考え合わせれば、下げに耐えうるポジション量は明らかなのだから、長期ポジションを形成しようと考える場合は、余裕をもって臨みたい。
短期的には、17日までは様子見でいいと思う。その日の動きすら、なかなか予測しにくい状態である。万万一の米国債部分デフォルトがあれば大変だし、大きく張る場面ではないだろう。
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