FXと暗号資産(Crypto)とゴールド(金)についての随想です。コメント欄は承認制になっています。
やまはFX・Crypto



70円台の円高の底で動いていた時には見られなかった、ドル円、クロス円の鋭角での下げを久しぶりに見た。急激に下げ、急激に上げ、その後、また下げて(今ここ)、これを繰り返しつつ大きく下げていく場合と、戻る場合とがある。現状ではまだ先はわからないが、この動きは、円売りのポジションが相当に貯まった時に起こるものであるから、円売りがつよくなった85円前後までは下げていく可能性もある。しかし、初動はたいていさほどのことはなく戻して、さらに先に本格的なものが来るパターンが多いので、おそらく今回は90円台までの下げで止まるのではないか。

いずれにせよ、このドル円の動きはなつかしい。ようやく、為替トレードらしくなってきた、という感じだ。十分に楽しませてもらおうと思う。ただ、何が起こるかわからないのが相場だ。慎重には慎重を期してと思っている。


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先週は想定どおりのドル高となり、貴金属が下がった。また、英国債の格下げがあって、ポンドが下がったのもひとつの注目点であった。円安は一段落しているが、この後最後のドル円上げがあるのか、ジリ下げになるのか、まだよくわからない。今週も短期の回転売買で過ごしていく予定だ。日銀総裁人事がいろいろ取りざたされているが、これまた読めないので、ついていくしかない。

ドル高もまだレンジの範囲であってこれでブレークするかどうかは不明だ。金も1550ドルあたりのサポートは保っているので、まだ上への動きも考えられる。全体にはっきりしない情勢としかいいようがない。
 
誰もがドル円の大きな調整を待っている状態なので、なかなか下がらないというのが実情だ。市場参加者が恐怖を感じてしまうような何かのイベントの発生が必要なのかもしれない。


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今日のチャートはダウゴールドレシオの月足である。このところの金価格の下落によって、ダウゴールドレシオは飛躍的に上昇し、昨晩のNYでは8.9に達した。この8.9から9のあたりは2009年2010年にかけて、リーマンショックからの回復過程においていったん到達した値であって、2011年の底を経てようやくここまで戻ってきたという形である。

このブログでは、米国経済、ひいては世界経済の温度計として、このダウゴールドレシオ(株金比)をもっとも重要な指標のひとつとしている。2000年頃の40や2005年頃の25という値に比べればまだまだ低いものであり、絶対値としては不十分であるが、回復へのひとつの過程をたどっていることは言えるだろう。おそらく2009年当時とおなじようにこのあたりはかなり強いレジスタンスとなるため、何かの要因で株安が生じて、しばらく9.0あたりでレンジに入る可能性が高い。そこを抜け出すには1年はかかるのではないか。その他の指標では、貨幣乗数は0.9前後、コマーシャルペーパー発行残高は絶対値としては低いものの着実な増加と、遅々たる歩みではあるが、いずれも回復への方向性は示している。

ダウゴールドレシオが10のレジスタンスを突破する時こそが次の本格的な景気上昇への入り口となるが、それまで米国経済もいましばらくのガマンの時を経ることになると思う。QEの段階的な解除との間で、微妙な舵取りが要求される1年になりそうである。


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為替はまた円安にふれている。こちらは変わらずドル円押し目買い回転であるので、93円で買ったものを利食いして次をさぐっている状態だ。

前のエントリーで、米金比(ライスゴールドレシオ・RGR)を考えると面白いと思ったので、前のエントリーとコメントから数値だけ抜き出しておく。つまり、金(ゴールド)1グラムで、日本で何キログラムのコメが買えるかという数値である。
下にRGRの数値を示す。括弧内に参考となる数値を示した。

(江戸初期・1603年)
14.5  (1両小判16.5gで4俵240kg)
(明治初期・1868年)
40  (金1.5グラム=1円=1俵=1ドル)
(1960年)
7   (米10kg=850円、金1g=590円、1ドル=360円)
(2013年)
12.5 (米10g=4000円、金1g=5000円、1ドル=94円)


この間、政権は変わり、通貨も変わり、インフレは数万倍でとんでもなく進行したが、RGRの値は7から40までと大差ない。米価を物価の代表とすれば、金はいつの時代も変わらない価値を保ったと言えるだろう。よく言われることであるが、こうやって実際に計算してみるとすごいことだとわかる。金1gがあれば、どんな時代でも、とりあえず家族が一月しのげるおコメが手に入るということになる。

ただ、前のエントリーに書いたように、都心の不動産などと比較すると、天文学的に上昇したというイメージでもない。着実に物価上昇に応じて上がるという感じだ。

短期の上げ下げはともかく、今後も、円建ての金価格は、為替レートやドル建て金の価格の動向とは関係なく、長期的には物価に比例して値上がりするものと思われる。





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昨晩のロンドン、NYでは金価格が大きく下げた。景気回復によるリスク軽減もあるし、米国債利回り上昇に見られるドル高傾向、そして、ソロスが売ったとかいう噂など、いろいろな要因があるだろうが、この下げは予測の範囲内である。P&Fの下方ブレークの様子や価格トレンドから見ると、今年前半までには1500ドルの下の方まで下げる可能性がかなり高い。ファンダメンタルでの理由についてはすでに何回も書いたのでここでは繰り返さない。

金については、前のリバタリアニズムに関するエントリーでたくさんのコメントをいただいた。それぞれもっともなことで、有用な議論になったと思う。御覧になっていない方はぜひ御覧いただきたい。

長期的には、金は有用な資産保持の方法であることは間違いない。ただ、ダウゴールドレシオの周期その他、数十年単位の周期の中では、時期によって有利になったり不利になったりいろいろな可能性がある。そこのあたりをよく考えておくことが必要だろう。

次に参考までに、明治初年と今との様々なものの値を示しておく。

(明治元年)
1円=1ドル  0.6円=金1グラム  1円=コメ1俵(60kg)
(今)   
93円=1ドル  5000円=金1グラム 24000円=コメ1俵(60kg)

これを見るとわかるように、為替変動幅は意外にたいしたことがないが、インフレ(通貨の減価)は大きく進んでいることがわかる。ちなみに、明治初年は、金1グラムでコメ36kgが買えるのに対し、今は12kgしか買えないのも興味深い。つまりインフレ率では、コメを物価の代表とするならば、金はそれには及ばないわけだ。とはいえ、明治初年に、コメを買っていままで置いておくわけにもいかないのに対し、金で保存しておいたならば、(物価に対しては、三分の一に減価するものの)通貨に対しては8000倍のインフレに耐えたということになる。これが金の力だろう。数世代にわたる資産継承を考えているなら、一案ではある。ただ、株価などもインフレにともなって上昇するので、それらも比較対照しないと公平ではないだろう。また、それらも含めて総合的に考察してみたい。

ちなみにダウ平均は1896年の計測開始時には40.94ドルであるので、今はその350倍。物価ほどのインフレではないようだ。土地は、明治初年に、都心(日比谷あたり)で、1円で40坪程度買えるくらいだったようだ。今なら40坪で、40億円くらいするか。都心に土地を買った財閥が日本一の資産家になったわけである。

つまり、明治元年に1円を渡されて150年の資産運用をまかせられたとする。Aさんはそのままお金1円を持っていた。Bさんは金1.5グラムを買った。Cさんはコメ1俵を買った。Dさんは都心に40坪の土地を買った。150年後の今の勝者はもちろんDさんの子孫である。
 
ということで、明治初めから今までの150年間に限って言えば、資産保全の王者は、不動産であった、と言えるのではないか。今後がどうかはわからないが、金が極めて有利とまでも言えないという感じがするわけである。




 



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95円が近づいてきて、G7からの為替に関するメッセージのようなものが聞こえてきた。解釈はいろいろであるし、前日の米国財務副長官の演説もそうだが、為替の水準についての、米国サイドからの発言が続くということは、よかれあしかれ、95円がひとつのメドになっていることを感じさせる。おかげで、為替は、上下甚だしい展開となってきたが、ボラティリティの激しさは、多くの場合、下降の先行指標である。

ここから先、ガンガンと上がるということはどうもなさそうで、上下しつつ下がってゆくという可能性が高くなったのではないか。トレードとしては、ガッツのある方は短期のドル円、クロス円のショートもよいだろうが、自分としては、短いロング回転、低いレバの押し目買いの買い下がりを組み合わせて、ロングのみでトレードしていく予定は変わらない。この先、ドル円85円以下になる可能性はかなり低いと思うからである。もちろん、さらに上げていけば、結果オーライである。

豪ドル・ドル(AUDUSD)などはかなり下降色が強くなり、ドルの先高感が出てきている。QEが止まれば、米国債利回りは上昇し、急速なドル高および株安になるのではないか。春から夏にかけての、ドル高(豪ドル安、ユーロ安)を考慮したトレードを今のうちから組み立てておきたいものである。




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為替の方は、米国の財務次官のアベノミクス支持発言によって、また円安に振れている。こちらはドル円ロングなので大歓迎であるが、この強い円安モーメントには驚くべきものがある。

ところで、今日の本題だが、面白いニュースが飛び込んできた。あの、ロン・ポールが、彼の名前を冠したサイト(Ronpaul.com)を、運営していた支持者たちから返還を求めたというのだ。それも国連機関の調停を求めた(正確には、支持者たちが所有していたドメイン名を無償で譲渡せよと、世界知的所有権機関WIPOに訴えた)というので、米国のリバタリアン言論界かいわいは大騒ぎになっている。このサイトは、彼の様々な言論を紹介したり、大統領選の際のサポートサイトとして働いたりして、彼の名前を広く知らしめてきた。それを返還せよと、しかも、リバタリアンにとっては敵というべき国連機関の調停を求めたというので、ロンポールいったいどうした?という話になっているのだ。直接には、サポーターの中心だったアレックスジョーンズとのトラブルあるいは、そこにポール(あるいはその息子)の弁護士が絡んだトラブルだと想像されるが、ティーパーティ運動などでそれなりの勢いがあったリバタリアン陣営にとっては、おおきなイメージダウンである。

しかし、私の見るところ、これはなるべくしてなった状況である。そもそも、ロン・ポールが後継者に息子のランド・ポールを選んだあたりから私はおかしいと思っていたが、そのランド・ポールが、先の大統領選で共和党のミット・ロムニーの支持を表明したあたりで、ポール陣営が、いわゆる既成の体制に入っていった(いかざるを得なかった)のを知ったのである。支持者たちの思い描くロン・ポール像との間に乖離が生じていったのだと思う。

サブプライム、リーマンショック、そして金の高騰と、米国の金融体制に大きなトラブルが生じ、それがリバタリアン(自由主義)の思想による、大きな政府=連邦政府批判とマッチするものであったので、その間、ポールの思想は広く受け入れられてきた。しかし、私の見るところ、FRBのQEや、オバマの金融規制の動きなど、現在の米国は、大きな政府政策によって、そのトラブルをなんとか乗り切ることができたかのように見える。まだ貨幣乗数は低いものの、確実な上昇を得ているのであり、おそらく来年にはかなり強い経済の回復が見られると思う。そうなると、リバタリアンにとっては居心地が悪いことになる。このようなトラブルが表面化したのは、そのひとつの現れに過ぎないだろう。

ということで、私の予感では、リバタリアンの象徴であったロン・ポールのトラブルは、リバタリアンの好む金(ゴールド)の価格の今後のさらなる下落(ドル建て)を暗示しているように感じる。それは予測に過ぎないが、いずれにせよ、このリバタリアン陣営の混乱は、米国の今後を占う上で大きな話題であると思う。さらに注目していきたい。政治思想には、時代にマッチする期間(旬)があるのだなぁ、とある種の感慨にふける事件でもある。







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いろいろなテクニカル的観点からは相当に高くなったドル円だが、もし今が3波とするなら、その延長ということでさらに上を目指す可能性もないではない。もちろん、すでに、ゆっくりと下げ始めているという観測も可能だ。特に、ドル高に伴う、ユーロ安・豪ドル安で、クロス円が弱くなっているところが気になる点ではある。ただ、ドルが強く、ドル円の腰はしっかりとしている。
 
トレードとしては、長期円安についてあらゆる点で確率が高いと思われるので、来週も相変わらず、ドル円ロングの短期回転トレードでいってみたい。所定より下げてしまった場合は、適宜ポジションを縮小し、残ったポジは、さらに下での押し目買いで(先々に)相殺しつつ切り抜ける予定だ。
 
自分がFXを始める前にはこれに近い大幅な円安相場もあったようだが(1995年頃)、おそらく現在の相場にいる大半の人にとっては初体験の円安相場である。こういう時にトレードできる幸運を感謝しつつ、なんとかうまく乗っていきたいものだ。70円後半から80円前半に多くのポジションを保持している人は、それを基盤として、ここから押し目買いでひたすらポジを積んでいく積極的なトレードもありうる。例の、8億円FX主婦で有名な池辺氏は、2000年から2007年にかけてその方法のトレードを使っていたと言う。失敗すればまるごとなくなるが、池辺氏の場合は、初期の底ポジションの余裕の上で、短期トレードで証拠金を増やしつつ、長期のポジションを増加させるという巧みなトレードをしている。

円安期には、FXに「スワップ派」というのが一世を風靡したが、そろそろ「スワップ派ブログ」も復活しそうな案配である。円安期には、上手に行えば、スワップ派も悪いトレードではないのは言うまでもない。2000年から2007年にかけての古いFXの本などもある程度は参考になるだろう。円安期には、たまにくる小さな円高期をどのように乗り切るかが一番の課題だ。そのあたり、しっかりと考えていきたいと思う。


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91円を超えてもうそろそろと誰もが思っているのだが、さらに続伸したドル円だった。この先90円以下を見るときは必ずあると思うので、ここから上の水準では長期のロングはしない方針は変わらないが、押したら買うの短い回転売買にさらに徹していきたい。下がれば(少量は)放置、さらに大きく下がれば少しずつ買い下がりで、ここは長期円安を信じてトレードしていくしかない。(もちろんポジション量には気をつけてであるが。)

全体の流れとしては、昨年秋の野田政権の解散宣言の日に書いた円安予測のままでよいと考えているが、唯一気になるのは、ドル建ての金価格がまだ十分に下がっていないことだ。円安の来る前にドル建て金が下がると考えていたので、持っていた金地金はほとんど売ってしまっていたのだが、これは残念だった。

ただ、このP&Fチャートで見るとわかるように、ドル建て金の長期下落トレンドは変わっていない。上値は確実に下げてきている。ここで1700ドルを大きく超えていくことがない限り、遠からず保ちあいが敗れて、下落方向に向かうと考えている。

ただ、多くの場合、4月から夏は、株などのリスク性相場が下落する方向に動くという傾向がある。その場合には、逆に動く金にはもう一相場(上昇)の可能性もあるにはある。ドル円・株価は下げとなるので、そこは仕込みどころということになる。

いずれにせよ、長期円安・日本株高というトレンドは間違いないものと信じているので、今後はひじょうに楽しみになっている。自分は株はメインではやっていないが、この長期上昇では、10年くらいのうちには、日経史上最高値の38,915円を抜くことも十分に期待できるのではないか。








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