FXと暗号資産(Crypto)とゴールド(金)についての随想です。コメント欄は承認制になっています。
やまはFX・Crypto



株と為替は膠着している。日本について言うならば、5月6日までの緊急事態宣言は、どうやら月末まで全国ほとんど一律に延長ということになるようだ。早稲田大などの都内有力私大が、ここ数日、一斉に月末までの校内立ち入り禁止延長を発表しているが、もともと、この大学の処置は、緊急事態宣言に伴って出されたもの。おそらく、文科省を通じて、政府方針が内々に伝えられているものだろう。
 
すこし感染の勢いが弱まっていることから2週間と考えていたが、医師会などの強い要請で、より慎重に3週間(つまり月末)となった模様だ。さすがに5月末にはかなりの減少を見て、感染者トレースが可能なレベルになるのではないか。GoogleとAppleの開発しているスマホによるトレースアプリが5月中に完成するようで、このようなものを駆使して、より高度な対策をしてもらいたい。現在の対策は手ぬるい。
 
ということで、国内もまだまだの状況なので、何かの切っ掛けで下げていく相場だと思う。そもそも、大企業が空前の赤字決算なのに株が上昇しているのが異常なのだ。
ドル安か円高かはまだわからないが、ドル円は継続して戻り売りとしている。





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自粛を続けているが、それなりの効果が出てきたようだ。新規感染者数の日足の7MAくらいのチャートで見ると、明確に下げて来ているのがわかる。このまま連休はほぼロックダウン状態なので、連休後2週間の5月20日頃までには、全国の新規感染者数が1桁になることも夢ではないと思われる。これには、自粛にはおとなしく従う国民性と、あと、なんと言っても大きいのは、なぜか日本では重症化しにくいこの病気の特異性(原因不明)が効いている。
 
検査が少ないからではないかという声もあるが、感染者総数と新規感染者数とを対数チャートに載せたものを見ると、この検査数の問題は捨象されてしまうので、明らかに日本も感染が鈍化しはじめていることがわかる。
 
前にも書いたように、(首都圏などでは)2週間の宣言延長になると思うが、その後は、しばらく平穏な時期になると考えている。ただ、とても開国はできないし、普通の生活が戻るわけではない。
 
ということでトレードとしては、連休明けに若干下げて、しかし、その後意外に好転するため、相場も上昇に転じると考えている。ただ、長期的には、前から書いているように、世界経済の悪化と、中央銀行(政府)の緩和策とのせめぎ合いになるだろう。


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自粛続きの毎日だが、これが5月末まで続き、その後も、たとえ解除されても、すっきりとすることはない。それが何年も続く。それがわかってくるにつれ、いっそのこと、自粛をもっと軽度にして、経済を回してはどうか?という意見も出てくる。有力な政治家もそのようなことを発言するようになった。また、スウェーデンはその方向だと言われる。もし、それが可能なら悪い話ではないように思うのだが、たぶん、これはうまくいかない方法だろう。

集団免疫獲得に必要な罹患者数などの数理的なところはともかく、現在の日本の自粛率でも病院がほぼ限界なのだから、これよりも自粛を緩めたら、多くの病院が機能しなくなると思われる。このCOVID19が、インフルエンザなどと違うのは、短期間に集中して患者が増加し、しかもかなりの割合で重症化して、ウイルス性の間質性肺炎を起こすという特異な病態にある。年間の死者数だけで言えば、インフルエンザの方がまだ多いのだが、インフルエンザでICUが一杯になったということは日本で聞いたことがないはずで、いろいろな原因でインフルエンザ死は起きる。ところがCOVID19はほとんどが重症化といえば肺炎で起きるので、人工呼吸器そしてICU入り、しかも強い感染力を持つ、ということになってしまう。もし経済を回して自粛を解きたければ、ここを解決する(人工呼吸器の大増産とICUの増室、そして管理できる医療関係者の育成)しかないが、すぐに対処できるものではない。自粛の程度はICUの室数と反比例する、ということだ(なお、国毎に病態は異なるので、罹患者数とICUの数は国毎の事情を勘案しなくてはならない)。
 
このように、経済にとっては残念だが、現在の日本のやっている緩和(mitigation = 自粛と緩めを繰り返す)か、台湾のやっている抑制(suppression = ほとんどゼロを保つ)の二つ以外に方法はないだろう。いずれも経済の一部に大きな損失をもたらすのだが。自分としては、この方法がとらえると予測して投資活動は行っている。






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緊急事態宣言開始から約3週間たった。確かに、効果はあって、東京などでは新規感染者減は明らかだ(検査も減っているが、これはかなり疑わしいものを対象にするという方針なので、その方針の中では一応一貫している)。しかし、他国のロックダウン時の最後に見られる指数関数的な減少には程遠い。また、遅行指標である死者数は増加しつつある。これは当然。今日も著名女性タレントの死去が報じられたが、3日に発熱で、今日が死去ということでちょうど3週間である。3日は全国新規感染者が200人程度の時期であり、その後、12日には700人と3倍以上になっている。現在一日の死者は30人だが、GW中には一日の死者が100人を越える時もあると容易に予測できる。
 
新規感染者増がかなり抑えられても一日の死者が100人にもおよぶ状況で、緊急事態宣言を取りやめることは、政治的に無理だと思う。とはいえ、6日からさらに1ヶ月延長もやはり政治的に難しい。まずは、2週間程度の延長となるはずだ。宣言終了後は、順調にいけばしばらくのやや平穏な時期があると思われる。
 
相場は宣言延長で急激に落ち込むと考えられるので、ここは全般に戻り売りでよいと思う。また、緊急事態宣言が明けても、急激な回復が望めないのはもちろんである(かなり抑えこんでいる中国本土でもなかなか調子が上がってこない)。とにかく、長期の計画をたててことにあたる必要がある。今回の事態は100年に一度の人類史的な出来事であることは間違いないだろう。




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中野剛志氏が、世界経済は社会主義化しつつあるという論考を書いたようだが、どう命名するかはともかく、内容は非常にまっとうだ。日本だけを見ても、株式のかなりの部分を、日銀が保有するとか、アメリカではFRBが無限にジャンク債でもなんでも買い入れるとか、要するに基幹的な市場経済を国家が直接に運営する形が進んでいる。また、このあと、COVID19がかなり弱まっても、国際航空がもとのような状態になるには相当の年月がかかる。各国とも、航空業界を国有化せざるを得ないだろう。また、国民の移動データを把握してトレースすることも非常に重要になる。中国やロシアの資本主義はもともとそうであるが、世界中がそうなっていくというのは妥当な予測の1つである。
 
WTIオイル先物がマイナス価格になるというトラブルが発生したが、それ自体は技術的な問題にしても、原油の世界的だぶつき現象は今後も継続する。このデフレの極致のような現象に対しても、株価も、為替も動きは鈍い。すでに、株価は世界的にコントロールされており、また、通貨もどこでも安くなるように誘導されているため、動けないのである。
 
これが新たな世界秩序の発生なのか、あるいは、どこかでアンワインドが起きて、株価が大瓦解するのか、それを見分けるのが、今後のファンダメンタルズの最大の課題となるのではないか。今までの知識では、そう簡単に「新秩序」が来ることはなく、どこかで、巻き戻すのであるが、今回はどうだろうか。



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数日に渡って今後の予想の基礎資料について書いてきた。情報は十分だ。現状日本についてほぼ言えることは(政府の無策は置いておくとして)、

1 日本は何かまだ分からない事情で感染者増も死亡者増もゆっくりだ(おそらくBCGの日本型の株を多くの人が接種しているため、発症しにくく、重症化もしにくい)
2 ゆっくりの増加スピードであっても指数関数によっているので、何もしなければいずれ、病院の容量を超え、感染爆発する(この病気は「病院」病である)
3 強弱の種類はあるがロックダウンがもっとも確実に感染者を減らす
4 短期の免疫はともかく、長期の免疫がつくかどうかは未詳
5 ワクチン・新薬が一般化するのは1年以上先
である。
 
恐らく今の自粛では足らずもうすこし期間を延長するか、やや強化する必要があるが、上記1の要因により、欧米ほどの事態にはならず、湿度が高くなる6月にはピークアウトし、この第1波は全国の感染者10万人、死者数千人程度までに留まると考える。その後も、比較的弱い社会的自粛によって、そこそこの生活を保持できるのではないか(しかし、元通りにはならない)。1の要因が効くとすれば、欧米諸国に対して、今後も非常に優位に働くことは間違いなく、日本の損害は比較的に軽微となるだろう。

ただ、(アジアよりもひどい)欧米のロックダウン的状態の今後の継続は数年は避けられず、原油価格の下落など、様々な大きな経済的問題が発生し、数年以内に恐慌的なステージが発生する可能性が高い。この段階で、日本もさらに大きな影響を受けると考えられる。ここから先はもう少し状況が進んでから考えたい。



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昨日のエントリーの続き。このウイルスについては、トレードで言うファンダメンタルズの予想と、テクニカルの予想の両方がありうる。アビガンが効いて患者が減るかも知れないというのはファンダメンタルズの予想。それにたいして、感染者増のチャートの形から見るのがテクニカル予想。例えば、感染者数の増加はごく弱い指数関数による増加となっているので、何もしなければ数ヶ月後に40万人が感染するというタイプのもの。
 
トレード分析の比喩で言えば、明らかにオシレータよりトレンド系の分析が適している。だから、移動平均や複数の移動平均の交叉(ゴールデンクロス・デッドクロス)、一目均衡などを頭の中で当てはめて、感染者チャートを見れば、これから間違いなく感染者増に向かっていることがわかる。ただ、強いゴールデンクロスというほどの急激な上昇も観測されていないので(検査限界のことはとりあえず置くとして)、ここで強いロックダウンを加えれば、急激な下降をもたらすことは十分に可能のように見える(他国のチャートと比較)。

また、感染者チャートに対して、死亡者チャートは遅行指標となっているのはあきらかだ(感染後3週間程度で亡くなるかたが多い)。先行指標である感染者数と、遅行指標である死亡者をうまく使い分ければ、死亡者数の先を読むのは比較的簡単である。

このブログを読んでいる方はチャートの見方には熟達された方が多いと思うので、その観点からちょっと書いてみました。チャートは東洋経済新聞のサイトや、ヤフーのサイト東京都のサイト、そして海外ではフィナンシャルタイムズ紙のチャートなどが便利です。



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今回のウイルスは海外が先行していること、その他、チャートが充実していることから、トレードをしているものには非常にわかりやすい部分が多い。チャートはほとんどが、トレードでいう日足で、ものによっては4日とか7日とかの移動平均が付いているものがある。あとは、対数目盛だが、これも株価などではおなじみだ。トレードと違うのは、累積値があることだが、前日からの差分の動きは株価や為替の動きと似たところがある。株で言えば、価格が上がるばかりで下がることのない株と思えばいい。指数関数的上昇は、一時のビットコインを思わせるものがある。

さて、前口上はともかく、今後の予測はわりと簡単だ。今の日足チャートをそのまま延長すると、5月の連休の頃にはそうとうな上昇になるはずだが、緊急事態宣言がすこし効くとすると、日々の感染者増はややおとなしくなる可能性がある。下がることはないが、伸びが若干は弱まるかもしれない。逆に、死亡者は、まちがいなく今よりも急上昇している。ここしばらく急増している感染者から一定数の死亡者が出るからである。したがって、緊急事態宣言の延長の可不可はひじょうにむずかしい判断を迫られると思うが、死者の増加が決め手となって、2週間程度の延長になると考えるのが妥当ではないか。範囲も全国のままだろう。だいたいそんな感じで相場も見ていきたい。


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表に見える感染者増の数字はゆっくりだが、三週間前の感染者の状況を反映する死者が増加の傾向にある(ちょうどその頃増加がはっきりしてきた時期だ)。連休中には現在の感染者数を反映して、毎日100人以上の死者が出る状況になるだろう。いずれにせよ、現在の自粛ベースの方法では効果は薄い。全国への宣言に続き、GW前後にさらに強力なロックダウンが発表され、株価が次の大きな下落に進むことはまず間違いないと考える。ドル円も下がるだろう。今は、軽く波動を描いているので、ちまちまと売ったり買ったりしているが、そろそろ107円を完全に割る時期が近づいてきたと思う。



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為替がおとなしいので、今日はゴールド(金)の話。円建て価格が40年ぶりの高値で、グラム6500円を超えたとかで、都心の金のお店では、プラチナを買う人と、ゴールドを売る人でひじょうに賑わっている(金地金は通貨に準じるのでちゃんと開店している)。しかし、先を見ると、ゴールドはもっと上がると考えられる。
 
ニクソンショックによる金本位制崩壊後のドル建てゴールドのピークは過去2回あった。最初は1980年のイラン・イラク戦争の時でオンス875ドルをつけた。円がまだ安かったので、円建てでグラム6495円。これが今までの円建ての記録だ。今回はそれを更新した。次のピークがリーマンショックのあとのQEに伴う上昇で、2011年に1900ドル超えとなった。(円高だったので円建てでは4800円)。

このように近年の金価格は、戦争によるリスクと、QEによるドルの価値低下にともなって上昇した。現在は、ウイルスによる第三次世界大戦とも言える未曾有のリスクが発生している。また、世界中の中央銀行がこれまた未曾有の金融緩和を行っている。為替は、相対的なものなので、その動きが弱いが、通貨全体の価値が希釈されていることは間違いない。経済活動も縮小しているので、インフレにもならないが、どの国の通貨であっても、本質的な価値がさがっていると思われ、ここに金価格の上昇の余地があると思う。また最初に書いたように戦時中にも勝るリスクがある時代だ。

自分はそう考えて、少しずつ金地金(現物)を買い足しているが、そういう動きはさらに出てくるのではないか。これでFXのような大儲けはできないと思うが、今後、銀行破綻などが発生することを懸念するなら、ポートフォリオの一部をゴールドにしておくことはムダではないと思う(ただし、強い円高で一時的な円建て価格の低下がある時期があるかもしれない。ただ、通貨全体が弱いので、円建てでの低下も弱いと考える)。
 
為替トレードはドル円ショートのみ。




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